法人税法施行令 / テーマ別まとめ

各事業年度の所得の金額の計算の細目/確定給付企業年金の掛金等

確定給付企業年金の掛金等の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

法人税法施行令第135条は、確定給付企業年金や中小企業退職金共済、企業型・個人型の確定拠出年金、勤労者財産形成貯蓄などについて、事業主が支出した掛金等をその事業年度の損金の額に算入することを定めています。あわせて第136条は、農畜産物の価格変動や漁船遭難など特定の損失・費用に備えるため国税庁長官が指定した資金に充てる負担金についても、支出額を損金算入できることを定めています。実務担当者は、自社が加入する制度がどの号に該当するかを確認し、掛金の範囲や損金算入の対象金額を条文に沿って整理する必要があります。

確定給付企業年金の掛金等
号制度対象者支出金銭
一号中小企業退職金共済等退職金共済の被共済者掛金
二号確定給付企業年金加入者掛金
三号企業型確定拠出年金企業型年金加入者事業主掛金
四号個人型確定拠出年金個人型年金加入者掛金
五号勤労者財産形成給付金契約信託の受益者等信託金等
六号勤労者財産形成基金契約信託受益者等・勤労者信託金等・預入金等
  • 一号の掛金には、退職手当等とみなさない一時金に係る一定の掛金は含まれない
  • 一号には中小企業退職金共済法第53条により機構に納付する金額を含む
  • 二号の掛金には、積立不足の拠出、実施事業所増減時の拠出、終了時の一括拠出を含む
  • 二号には確定給付企業年金に類する掛金・保険料で財務省令が定めるものを含む
  • 二号の掛金を株式で支出する場合は財務省令で定める金額を損金算入額とすることがある
  • 三号の事業主掛金には、他の制度からの資産移換分を含む
1

確定給付企業年金の掛金等

確定給付企業年金の掛金等について、条文は何を定めているか。

第135条確定給付企業年金等の掛金等の損金算入企業年金・財形等の掛金は損金にできる1項・6号判例なし
  • 対象は退職金共済・確定給付企業年金・確定拠出年金・財形貯蓄等の掛金等
  • 支出した金額はその事業年度の所得計算上、損金の額に算入する
  • 二号の掛金を株式で支出する場合は財務省令で定める金額とすることがある
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第136条特定の損失等に充てるための負担金の損金算入特定の損失に備える負担金は損金にできる1項・3号判例なし
  • 農畜産物の価格変動や漁船遭難など特定の損失・費用に備える資金への負担金が対象
  • 対象の資金は国税庁長官が指定したものに限る
  • 負担金の額の適正性など3つの要件を満たす資金であることが必要
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

法人税法施行令 第135条(確定給付企業年金等の掛金等の損金算入) 詳細ページ
(確定給付企業年金等の掛金等の損金算入)
第百三十五条内国法人が、各事業年度において、次に掲げる掛金、保険料、事業主掛金、信託金等又は信託金等若しくは預入金等の払込みに充てるための金銭を支出した場合には、その支出した金額(第二号に掲げる掛金又は保険料の支出を金銭に代えて株式をもつて行つた場合として財務省令で定める場合には、財務省令で定める金額)は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
一独立行政法人勤労者退職金共済機構又は所得税法施行令第七十四条第五項(特定退職金共済団体の承認)に規定する特定退職金共済団体が行う退職金共済に関する制度に基づいてその被共済者(事業主が退職金共済事業を行う団体に掛金を納付し、その団体がその事業主の雇用する使用人の退職について退職給付金を支給することを約する退職金共済契約に基づき、その退職給付金の支給を受けるべき者をいう。)のために支出した掛金(同令第七十六条第一項第二号ロからヘまで(退職金共済制度等に基づく一時金で退職手当等とみなさないもの)に掲げる掛金を除くものとし、中小企業退職金共済法第五十三条(従前の積立事業についての取扱い)の規定により独立行政法人勤労者退職金共済機構に納付する金額を含む。)
二確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第三条第一項(確定給付企業年金の実施)に規定する確定給付企業年金に係る規約に基づいて同法第二条第四項(定義)に規定する加入者のために支出した同法第五十五条第一項(掛金)の掛金(同法第六十三条(積立不足に伴う掛金の拠出)、第七十八条第三項(実施事業所の増減)、第七十八条の二第三号(確定給付企業年金を実施している事業主が二以上である場合等の実施事業所の減少の特例)及び第八十七条(終了時の掛金の一括拠出)の掛金を含む。)又はこれに類する掛金若しくは保険料で財務省令で定めるもの
三確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第四条第三項(承認の基準等)に規定する企業型年金規約に基づいて同法第二条第八項(定義)に規定する企業型年金加入者のために支出した同法第三条第三項第七号(規約の承認)に規定する事業主掛金(同法第五十四条第一項(他の制度の資産の移換)の規定により移換した確定拠出年金法施行令(平成十三年政令第二百四十八号)第二十二条第一項第五号(他の制度の資産の移換の基準)に掲げる資産を含む。)
四確定拠出年金法第五十六条第三項(承認の基準等)に規定する個人型年金規約に基づいて同法第六十八条の二第一項(中小事業主掛金)の個人型年金加入者のために支出した同項の掛金
五勤労者財産形成促進法(昭和四十六年法律第九十二号)第六条の二第一項(勤労者財産形成給付金契約等)に規定する勤労者財産形成給付金契約に基づいて同項第二号に規定する信託の受益者等(次号において「信託の受益者等」という。)のために支出した同項第一号に規定する信託金等(次号において「信託金等」という。)
六勤労者財産形成促進法第六条の三第二項(勤労者財産形成基金契約)に規定する第一種勤労者財産形成基金契約に基づいて信託の受益者等のために支出する信託金等又は同条第三項に規定する第二種勤労者財産形成基金契約に基づいて同項第二号に規定する勤労者について支出する同項第一号に規定する預入金等の払込みに充てるために同法第七条の二十第一項(拠出)の規定により支出した金銭
法人税法施行令 第136条(特定の損失等に充てるための負担金の損金算入) 詳細ページ
(特定の損失等に充てるための負担金の損金算入)
第百三十六条内国法人が、各事業年度において、農畜産物の価格の変動による損失、漁船が遭難した場合の救済の費用その他の特定の損失又は費用を補てんするための業務を主たる目的とする公益法人等又は一般社団法人若しくは一般財団法人の当該業務に係る資金のうち短期間に使用されるもので次に掲げる要件のすべてに該当するものとして国税庁長官が指定したものに充てるための負担金を支出した場合には、その支出した金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
一当該資金に充てるために徴収される負担金の額が当該業務の内容からみて適正であること。
二当該資金の額が当該業務に必要な金額を超えることとなるときは、その負担金の徴収の停止その他必要な措置が講じられることとなつていること。
三当該資金が当該業務の目的に従つて適正な方法で管理されていること。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。