国税徴収法 / テーマ別まとめ

財産の差押/差押の解除

差押の解除の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

国税徴収法第79条から第81条は、差し押さえた財産について差押えを解除する場合の要件と手続きを定めています。国税が全額消滅した場合などは必ず解除しなければならず、財産価額が著しく超過した場合などは任意に解除できます。解除にあたっては滞納者への通知に加え、財産の種類に応じた引渡しや登記のまつ消、質権者等への通知が必要です。

差押の解除
区分解除事由解除の可否根拠
必ず解除(義務)国税が全額消滅(納付等)解除しなければならない79条1項1号
必ず解除(義務)財産価額が超過の見込みなし解除しなければならない79条1項2号
解除できる(任意)価額が著しく超過と判明解除できる79条2項1号
解除できる(任意)他の適当な財産を差押え解除できる79条2項2号
解除できる(任意)3回公売でも入札等なし解除できる79条2項3号
  • 差押えの解除は、財産の一部だけについて行うこともできる
  • 動産等の引渡場所は、更正の取消しなど国側の事由による解除は差押え時の場所、それ以外は解除時の場所
  • 差押え時に滞納者以外の第三者が占有していた財産は、原則としてその第三者へ引き渡す
  • 債権証書を取り上げていた場合や自動車等を徴収職員が占有していた場合も、引渡し等の手続きを準用する
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差押の解除

差押の解除について、条文は何を定めているか。

第79条差押えの解除の要件全額消滅なら解除、一部条件では任意解除も可2項・5号判例なし
  • 国税が全額消滅すれば差押えを必ず解除する
  • 財産価額が徴収費用等の合計を超える見込みがなくなれば必ず解除
  • 価額の著しい超過、代替財産の提供、公売不成立時は任意で解除できる
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第80条差押えの解除の手続解除は滞納者へ通知、財産ごとに追加手続も必要5項・4号判例なし
  • 解除は滞納者への通知で行う(債権等は第三債務者等へ通知)
  • 動産等は引渡と封印・公示書等の除去、債権等は通知が必要
  • 不動産等は登記のまつ消を関係機関に嘱託する
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第81条質権者等への差押解除の通知質権者等・交付要求者にも解除を通知する1項判例なし
  • 質権者等のうち氏名等が判明している人に通知する
  • 交付要求をしている者にも解除の旨を通知する
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

国税徴収法 第79条(差押えの解除の要件) 詳細ページ
(差押えの解除の要件)
第七十九条徴収職員は、次の各号のいずれかに該当するときは、差押えを解除しなければならない。
一納付、充当、更正の取消その他の理由により差押えに係る国税の全額が消滅したとき。
二差押財産の価額がその差押えに係る滞納処分費及び差押えに係る国税に先立つ他の国税、地方税その他の債権の合計額を超える見込みがなくなつたとき。
2徴収職員は、次の各号のいずれかに該当するときは、差押財産の全部又は一部について、その差押えを解除することができる。
一差押えに係る国税の一部の納付、充当、更正の一部の取消、差押財産の値上りその他の理由により、その価額が差押えに係る国税及びこれに先立つ他の国税、地方税その他の債権の合計額を著しく超過すると認められるに至つたとき。
二滞納者が他に差し押さえることができる適当な財産を提供した場合において、その財産を差し押さえたとき。
三差押財産について、三回公売に付しても入札又は競り売りに係る買受けの申込み(以下「入札等」という。)がなかつた場合において、その差押財産の形状、用途、法令による利用の規制その他の事情を考慮して、更に公売に付しても買受人がないと認められ、かつ、随意契約による売却の見込みがないと認められるとき。
国税徴収法 第80条(差押えの解除の手続) 詳細ページ
(差押えの解除の手続)
第八十条差押の解除は、その旨を滞納者に通知することによつて行う。ただし、債権及び第三債務者等のある無体財産権等の差押の解除は、その旨を第三債務者等に通知することによつて行う。
2徴収職員は、次の各号に掲げる財産の差押を解除したときは、当該各号に掲げる手続をしなければならない。ただし、第一号に規定する除去は、滞納者又はその財産を占有する第三者に行わせることができる。
一動産又は有価証券その引渡及び封印、公示書その他差押を明白にするために用いた物の除去
二債権又は第三債務者等がある無体財産権等滞納者への通知
3税務署長は、不動産その他差押の登記をした財産の差押を解除したときは、その登記のまつ消を関係機関に嘱託しなければならない。
4第二項第一号の動産又は有価証券の引渡は、滞納者に対し、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に掲げる場所において行わなければならない。ただし、差押の時に滞納者以外の第三者が占有していたものについては、滞納者に対し引渡をすべき旨の第三者の申出がない限り、その第三者に引き渡さなければならない。
一前条第一項各号又は同条第二項第一号の規定に該当する場合のうち、更正の取消その他国の責に帰すべき理由による場合差押の時に存在した場所
二その他の場合差押を解除した時に存在する場所
5第二項第一号及び前項の規定は、債権又は自動車、建設機械若しくは小型船舶の差押えを解除した場合において、第六十五条(債権証書の取上げ)(第七十三条第五項(権利証書の取上げ)の規定により準用する場合を含む。)の規定により取り上げた証書又は第七十一条第三項(差し押さえた自動車等の占有)の規定により徴収職員が占有した自動車、建設機械若しくは小型船舶があるときについて準用する。
国税徴収法 第81条(質権者等への差押解除の通知) 詳細ページ
(質権者等への差押解除の通知)
第八十一条税務署長は、差押を解除した場合において、第五十五条各号(質権者等に対する差押の通知)に掲げる者のうち知れている者及び交付要求をしている者があるときは、これらの者にその旨その他必要な事項を通知しなければならない。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。