所得税法施行令 / テーマ別まとめ

必要経費等の計算/必要経費に算入されないもの

必要経費に算入されないものの条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

所得税法施行令は、家事関連費・利子税・貨物割等の延滞税・故意重過失による損害賠償金といった、原則として必要経費に算入できない支出の範囲と、例外的に算入が認められる場合の要件や計算方法を定めています。あわせて、資産の販売等に伴う売上原価相当額をどのように計算して必要経費に算入するかも規定しています。実務では、家事費との按分や損害賠償金の性質判断など、算入の可否を分ける境界線の扱いが実務担当者にとって重要になります。

必要経費に算入されないもの
区分原則の扱い算入されるケース
家事関連費算入されない業務上必要な部分が明確なら算入
利子税(延納等)所得税は算入されない一定の利子税は要件を満たせば算入
貨物割・譲渡割の延滞税等算入されない例外規定なし
故意・重過失の損害賠償金算入されない例外規定なし
家族等取引に係る資産の額算入されない取得原価相当額は算入
  • 家事関連費の例外1号は不動産・事業・山林・雑所得の業務に共通、2号は青色申告の承認を受けた居住者の不動産・事業・山林所得業務に限られる
  • 利子税の按分割合は小数点以下2位まで算出し、3位以下は切り上げる
  • 利子税の按分計算に使う各種所得の金額は、当該年分の確定申告書の記載による
  • 損害賠償金の不算入は、家事関連費に該当する部分に加え、故意または重大な過失による場合に限られる
  • 資産の取得区分(購入・自己製造等・その他取得・贈与相続遺贈)により算入額の計算方法が異なる
  • 贈与・相続・遺贈により取得した資産は、贈与者・被相続人における区分に応じた金額を引き継ぐ
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必要経費に算入されないもの

必要経費に算入されないものについて、条文は何を定めているか。

第96条家事関連費家事関連費は原則、経費にできない1項・2号判例なし
  • 家事費用でも業務上必要な部分が明確に区分できれば、その部分は算入できる
  • 青色申告の承認を受けた人は、帳簿等で直接必要と分かる部分も算入できる
  • 上記に当たらない家事関連費は必要経費に算入できない
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第97条必要経費に算入される利子税の計算一部の利子税は必要経費に算入できる3項・4号判例なし
  • 確定申告の延納利子税は、事業等所得の占める割合分だけ算入できる
  • 山林所得の延払譲渡に係る延納利子税は、その額の全部を算入できる
  • 国外転出時課税・贈与等時課税の納税猶予利子税も割合按分して算入できる
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第98条必要経費に算入されない貨物割に係る延滞税等の範囲貨物割等の延滞税と一定の損害賠償金は不算入2項判例なし
  • 貨物割・譲渡割に係る延滞税、利子税、加算税は必要経費にできない
  • 故意または重大な過失で他人の権利を侵害した損害賠償金も算入できない
  • 家事関連費に該当する損害賠償金も算入できない
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第98_2条必要経費に算入される資産の額取得区分ごとに資産の算入額を計算する1項・4号判例なし
  • 購入資産は購入代価に運賃・関税等の付随費用を加えて計算する
  • 自己製造等の資産は製造等に直接要した原材料費の額で計算する
  • 贈与・相続・遺贈で取得した資産は前の持ち主の区分を引き継いで計算する
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関連する会計・監査の基準

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原

条文原文

原文ママ

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所得税法施行令 第96条(家事関連費) 詳細ページ
(家事関連費)
第九十六条法第四十五条第一項第一号(必要経費とされない家事関連費)に規定する政令で定める経費は、次に掲げる経費以外の経費とする。
一家事上の経費に関連する経費の主たる部分が不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分することができる場合における当該部分に相当する経費
二前号に掲げるもののほか、青色申告書を提出することにつき税務署長の承認を受けている居住者に係る家事上の経費に関連する経費のうち、取引の記録等に基づいて、不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき業務の遂行上直接必要であつたことが明らかにされる部分の金額に相当する経費
所得税法施行令 第97条(必要経費に算入される利子税の計算) 詳細ページ
(必要経費に算入される利子税の計算)
第九十七条法第四十五条第一項第二号(必要経費とされない所得税)に規定する政令で定める利子税は、次の各号に掲げる利子税の区分に応じ当該各号に定める金額に相当する利子税とする。
一法第四十五条第一項第二号に規定する事業を行う居住者が納付した法第百三十一条第三項(確定申告税額の延納に係る利子税)の規定による利子税その利子税の額に、その利子税の基礎となつた所得税に係る年分の各種所得の金額(給与所得の金額及び退職所得の金額を除く。)の合計額のうちに当該年分の当該事業から生じた不動産所得の金額、事業所得の金額及び山林所得の金額の合計額の占める割合を乗じて計算した金額
二山林所得を生ずべき事業を行う居住者が納付した法第百三十六条(延払条件付譲渡に係る所得税額の延納に係る利子税)の規定による利子税で当該事業から生じた山林所得に係るものその利子税の額
三事業所得を生ずべき事業を行う居住者が納付した法第百三十七条の二第十二項(国外転出をする場合の譲渡所得等の特例の適用がある場合の納税猶予に係る利子税)の規定による利子税その利子税の額に、その利子税の基礎となつた法第六十条の二第一項(国外転出をする場合の譲渡所得等の特例)に規定する国外転出の日の属する年分の当該国外転出をした居住者の所得税に係るイに掲げる金額のうちにロに掲げる金額の占める割合を乗じて計算した金額
イ法第六十条の二第一項から第三項までの規定により行われたものとみなされた有価証券等(同条第一項に規定する有価証券等をいう。以下この項において同じ。)の譲渡による事業所得の金額、譲渡所得の金額及び雑所得の金額、未決済信用取引等(同条第二項に規定する未決済信用取引等をいう。以下この項において同じ。)の決済による事業所得の金額及び雑所得の金額並びに未決済デリバティブ取引(同条第三項に規定する未決済デリバティブ取引をいう。以下この項において同じ。)の決済による事業所得の金額及び雑所得の金額の合計額
ロ法第六十条の二第一項から第三項までの規定により行われたものとみなされた有価証券等の譲渡による事業所得の金額、未決済信用取引等の決済による事業所得の金額及び未決済デリバティブ取引の決済による事業所得の金額の合計額
四事業所得を生ずべき事業を行う居住者が納付した法第百三十七条の三第十四項(贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例の適用がある場合の納税猶予に係る利子税)の規定による利子税その利子税の額に、その利子税の基礎となつた法第六十条の三第四項(贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例)に規定する贈与等の日の属する年分の同条第七項に規定する適用贈与者又は適用被相続人等の所得税に係るイに掲げる金額のうちにロに掲げる金額の占める割合を乗じて計算した金額
イ法第六十条の三第一項から第三項までの規定により行われたものとみなされた有価証券等の譲渡による事業所得の金額、譲渡所得の金額及び雑所得の金額、未決済信用取引等の決済による事業所得の金額及び雑所得の金額並びに未決済デリバティブ取引の決済による事業所得の金額及び雑所得の金額の合計額
ロ法第六十条の三第一項から第三項までの規定により行われたものとみなされた有価証券等の譲渡による事業所得の金額、未決済信用取引等の決済による事業所得の金額及び未決済デリバティブ取引の決済による事業所得の金額の合計額
2前項第一号に規定する各種所得の金額の合計額並びに不動産所得の金額、事業所得の金額及び山林所得の金額の合計額は、同号に規定する年分の確定申告書に記載されたところによる。
3第一項に規定する割合は、小数点以下二位まで算出し、三位以下を切り上げたところによる。
所得税法施行令 第98条(必要経費に算入されない貨物割に係る延滞税等の範囲) 詳細ページ
(必要経費に算入されない貨物割に係る延滞税等の範囲)
第九十八条法第四十五条第一項第六号(家事関連費等の必要経費不算入等)に規定する政令で定めるものは、地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第七十二条の百第二項(貨物割の賦課徴収等)に規定する貨物割に係る延滞税及び加算税並びに同法附則第九条の四第二項(譲渡割の賦課徴収の特例等)に規定する譲渡割に係る延滞税、利子税及び加算税とする。
2法第四十五条第一項第八号に規定する政令で定める損害賠償金(これに類するものを含む。)は、同項第一号に掲げる経費に該当する損害賠償金(これに類するものを含む。以下この項において同じ。)のほか、不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務に関連して、故意又は重大な過失によつて他人の権利を侵害したことにより支払う損害賠償金とする。
所得税法施行令 第98_2条(必要経費に算入される資産の額) 詳細ページ
(必要経費に算入される資産の額)
第九十八条の二法第四十五条第三項(家事関連費等の必要経費不算入等)に規定する政令で定める額は、同項の資産の販売又は譲渡及び資産の引渡しを要する役務の提供に係る不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額のうち、これらの資産(同項各号に掲げる場合に該当する場合における当該各号の取引に係るものを除く。)が次の各号に掲げる資産のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める金額とする。
一購入した資産当該資産の購入の代価(引取運賃、荷役費、運送保険料、購入手数料、関税(関税法(昭和二十九年法律第六十一号)第二条第一項第四号の二(定義)に規定する附帯税を除く。)その他当該資産の購入のために要した費用がある場合には、その費用の額を加算した金額)
二自己の製造等(製造、採掘、採取、栽培、養殖その他これらに準ずる行為をいう。以下この号において同じ。)に係る資産当該資産の製造等のために直接に要した原材料費の額
三前二号に規定する方法以外の方法により取得をした資産(次号に掲げるものを除く。)その取得の時における当該資産の取得のために通常要する価額
四贈与、相続又は遺贈により取得をした資産(第百三条第二項第一号(棚卸資産の取得価額)に掲げる棚卸資産又は法第六十条第一項第一号(贈与等により取得した資産の取得費等)に掲げる事由により取得した法第五十九条第一項(贈与等の場合の譲渡所得等の特例)に規定する資産に限る。以下この号において「受贈等資産」という。)当該受贈等資産が当該贈与、相続又は遺贈に係る贈与者又は被相続人において第一号からこの号までに掲げる資産のいずれに該当するかに応じこれらの者におけるそれぞれこれらの号に定める金額
出

一次情報

原文ママ

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