所得税法 / テーマ別まとめ

必要経費等の計算/家事関連費、租税公課等

家事関連費、租税公課等の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

所得税法第45条・第46条は、家事上の経費に関連する費用や、所得税・地方税の延滞金・加算金、罰金・課徴金、損害賠償金、賄賂の供与額、外国税額控除を受けた外国所得税など、必要経費に算入できない項目を列挙しています。事業所得や不動産所得などを計算する実務担当者が、費用計上の可否を判断する際の基準になります。隠蔽仮装により無申告等をした場合の売上原価・費用の取扱いも定めています。

家事関連費、租税公課等
区分内容必要経費算入
家事関連費政令で定める部分不可
所得税原則不可
国税の延滞税・各種加算税印紙税の過怠税含む不可
森林環境税等延滞金含む不可
道府県民税・市町村民税都民税・特別区民税含む不可
地方税の延滞金・加算金過少申告加算金など不可
罰金・科料・過料外国分含む不可
損害賠償金政令で定めるもの不可
各種課徴金・延滞金独禁法・金商法・景表法等不可
賄賂等の供与金銭以外の利益含む不可
外国税額外国税額控除を受けた分不可
  • 事業に係る所得税の延納等の利子税のうち政令で定めるものは例外的に必要経費に算入できる
  • 森林環境税に係る延滞金も所得税以外の国税の延滞金等と同様に不算入となる
  • 上記の税・課徴金・損害賠償金・賄賂等の額は、一時所得の金額の計算上も支出した金額に算入しない
  • 隠蔽仮装行為に基づき無申告等をした場合、業務に係る売上原価・費用は原則として必要経費に算入しない
  • ただし帳簿書類等で取引や金額が明らかな場合など、条文で定める場合は上記の不算入の例外となる
  • 外国税額控除や源泉徴収税額等の還付の適用を受けた外国税額は必要経費にも支出した金額にも算入しない
1

家事関連費、租税公課等

家事関連費、租税公課等について、条文は何を定めているか。

第45条家事関連費等の必要経費不算入等家事関連費や税・課徴金等は必要経費にならない4項・18号判例 1件
  • 家事関連費、所得税本体、延滞税・加算税、地方税の延滞金等は不算入
  • 罰金・科料・課徴金・損害賠償金・賄賂の供与額(費用含む)も不算入
  • 隠蔽仮装により無申告等をした場合、売上原価・費用は原則不算入
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第46条所得税額から控除する外国税額の必要経費不算入外国税額控除を受けた分は必要経費にならない1項判例なし
  • 外国税額控除や源泉徴収税額の還付の適用を受けた控除対象外国所得税は不算入
  • 不動産所得・事業所得・山林所得・雑所得・一時所得のいずれにも適用
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第45条所得税法

所得税法に所得推計の明文の置かれた以前における所得推計の適否。

裁判要旨所得税法に所得推計の規定が置かれる以前においても、信頼しうる調査資料を欠くため所得の実額調査のできない場合に、適当な合理的な推計方法をもつて所得額を算定することは、同法の当然許容していたところと解すべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和39年11月13日 昭和38(オ)725
登載
集民 第76号85頁
参照法条
所得税法45条

関連する会計・監査の基準

原文整理本文は各団体のサイトで確認してください

これらの基準は著作権者が転載に許諾を求めているため、当サイトは基準名・番号・公表日とリンクのみを掲載しています(原文・要約は置いていません)。

原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

所得税法 第45条(家事関連費等の必要経費不算入等) 詳細ページ
(家事関連費等の必要経費不算入等)
第四十五条居住者が支出し又は納付する次に掲げるものの額は、その者の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上、必要経費に算入しない。
一家事上の経費及びこれに関連する経費で政令で定めるもの
二所得税(不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業を行う居住者が納付する第百三十一条第三項(確定申告税額の延納に係る利子税)、第百三十六条(延払条件付譲渡に係る所得税額の延納に係る利子税)、第百三十七条の二第十二項(国外転出をする場合の譲渡所得等の特例の適用がある場合の納税猶予に係る利子税)又は第百三十七条の三第十四項(贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例の適用がある場合の納税猶予に係る利子税)の規定による利子税で、その事業についてのこれらの所得に係る所得税の額に対応するものとして政令で定めるものを除く。)
三所得税以外の国税に係る延滞税、過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税及び重加算税並びに印紙税法(昭和四十二年法律第二十三号)の規定による過怠税
三の二森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律(平成三十一年法律第三号)の規定による森林環境税及び森林環境税に係る延滞金
四地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の規定による道府県民税及び市町村民税(都民税及び特別区民税を含む。)
五地方税法の規定による延滞金、過少申告加算金、不申告加算金及び重加算金
六前号に掲げるものに準ずるものとして政令で定めるもの
七罰金及び科料(通告処分による罰金又は科料に相当するもの及び外国又はその地方公共団体が課する罰金又は科料に相当するものを含む。)並びに過料
八損害賠償金(これに類するものを含む。)で政令で定めるもの
九国民生活安定緊急措置法(昭和四十八年法律第百二十一号)の規定による課徴金及び延滞金
十私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)の規定による課徴金及び延滞金(外国若しくはその地方公共団体又は国際機関が納付を命ずるこれらに類するものを含む。)
十一金融商品取引法第六章の二(課徴金)の規定による課徴金及び延滞金
十二公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)の規定による課徴金及び延滞金
十三不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)の規定による課徴金及び延滞金
十四医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)の規定による課徴金及び延滞金
十五スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律(令和六年法律第五十八号)の規定による課徴金及び延滞金
2居住者が供与をする刑法(明治四十年法律第四十五号)第百九十八条(贈賄)に規定する賄賂又は不正競争防止法(平成五年法律第四十七号)第十八条第一項(外国公務員等に対する不正の利益の供与等の禁止)に規定する金銭その他の利益に当たるべき金銭の額及び金銭以外の物又は権利その他経済的な利益の価額(その供与に要する費用の額がある場合には、その費用の額を加算した金額)は、その者の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上、必要経費に算入しない。
3その年において不動産所得、事業所得若しくは山林所得を生ずべき業務を行う居住者又はその年において雑所得を生ずべき業務を行う居住者でその年の前々年分の当該雑所得を生ずべき業務に係る収入金額が三百万円を超えるものが、隠蔽仮装行為(その所得の金額又は所得税の額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装することをいう。)に基づき確定申告書(その申告に係る所得税についての調査があつたことにより当該所得税について決定があるべきことを予知して提出された期限後申告書を除く。以下この項において同じ。)を提出しており、又は確定申告書を提出していなかつた場合には、これらの確定申告書に係る年分のこれらの所得の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額(資産の販売又は譲渡における当該資産の取得に直接に要した額及び資産の引渡しを要する役務の提供における当該資産の取得に直接に要した額として政令で定める額を除く。以下この項において「売上原価の額」という。)及びその年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用の額(その居住者がその年分の確定申告書を提出していた場合には、これらの額のうち、その提出した当該確定申告書に記載した第百二十条第一項第一号(確定所得申告)に掲げる金額又は当該確定申告書に係る修正申告書(その申告に係る所得税についての調査があつたことにより当該所得税について更正があるべきことを予知した後に提出された修正申告書を除く。)に記載した国税通則法第十九条第四項第一号(修正申告)に掲げる課税標準等の計算の基礎とされていた金額を除く。)は、その者の各年分の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額及び雑所得の金額の計算上、必要経費に算入しない。ただし、次に掲げる場合に該当する当該売上原価の額又は費用の額については、この限りでない。
一次に掲げるものにより当該売上原価の額又は費用の額の基因となる取引が行われたこと及びこれらの額が明らかである場合(災害その他やむを得ない事情により、当該取引に係るイに掲げる帳簿書類の保存をすることができなかつたことをその居住者において証明した場合を含む。)
イその居住者が第百四十八条第一項(青色申告者の帳簿書類)又は第二百三十二条第一項若しくは第二項(事業所得等を有する者の帳簿書類の備付け等)に規定する財務省令で定めるところにより保存する帳簿書類
ロイに掲げるもののほか、その居住者がその住所地その他の財務省令で定める場所に保存する帳簿書類その他の物件
二前号イ又はロに掲げるものにより、当該売上原価の額又は費用の額の基因となる取引の相手方が明らかである場合その他当該取引が行われたことが明らかであり、又は推測される場合(同号に掲げる場合を除く。)であつて、当該相手方に対する調査その他の方法により税務署長が、当該取引が行われ、これらの額が生じたと認める場合
4第一項第二号から第八号までに掲げるものの額又は第二項に規定する金銭の額及び金銭以外の物若しくは権利その他経済的な利益の価額は、第一項又は第二項の居住者の一時所得の金額の計算上、支出した金額に算入しない。
所得税法 第46条(所得税額から控除する外国税額の必要経費不算入) 詳細ページ
(所得税額から控除する外国税額の必要経費不算入)
第四十六条居住者が第九十五条第一項(外国税額控除)に規定する控除対象外国所得税の額につき同条又は第百三十八条第一項(源泉徴収税額等の還付)の規定の適用を受ける場合には、当該控除対象外国所得税の額は、その者の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額若しくは雑所得の金額又は一時所得の金額の計算上、必要経費又は支出した金額に算入しない。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。