主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定本条を直接の参照法条とする登載判例はありません※最高裁判所ウェブサイトの判例検索データベースに、本条を直接の参照法条とする登載判例はありません(条文通りの実務運用)。裁判例検索で自分で確かめる
条文原文
原文ママ財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準 第3_3条(監査計画と評価範囲の検討)
(監査計画と評価範囲の検討)
基準3_3監査計画と評価範囲の検討
2(1)監査計画の策定監査人は、企業の置かれた環境や事業の特性等を踏まえて、経営者による内部統制の整備及び運用状況並びに評価の状況を十分に理解し、監査上の重要性を勘案して監査計画を策定しなければならない。
3監査人は、監査計画の前提として把握した事象や状況が変化した場合、あるいは監査の実施過程で内部統制の不備(開示すべき重要な不備を含む。)を発見した場合には、内部統制の改善を評価する手続を実施するなど、適時に監査計画を修正しなければならない。
4監査人は、内部統制監査を効果的かつ効率的に実施するために、企業の置かれた環境や事業の特性等を踏まえて、経営者による内部統制の整備及び運用状況並びに評価の状況を十分に理解し、監査上の重要性を勘案して監査計画を策定しなければならない。
5内部統制監査は、原則として、財務諸表監査と同一の監査人が実施することから、監査人は、内部統制監査の計画を財務諸表監査の監査計画に含めて策定することとなる。
6① 企業の置かれた環境や事業の特性等の理解監査人は、例えば、次のような当該企業の置かれた環境や事業の特性等を理解する。
7・市場、取引先、株主、親会社、地域特性、産業固有の規制など企業外部の条件
8・当該企業の歴史、規模、業務の内容、従業員構成など企業内部の条件ただし、多くの場合、監査人は財務諸表監査を通じて、これらの点については既に理解しているのが一般的と考えられ、そのような場合に特別の手続を求めるものではないことに留意する。
9② 内部統制の整備及び運用の状況の理解監査人は、記録の閲覧、経営者及び適切な管理者又は担当者への質問等により、例えば、次に掲げる事項を含む企業の内部統制の整備及び運用の状況を理解する。
10・企業の財務報告に係る内部統制についての知識
11・企業の事業や財務報告に係る内部統制について、最近の変更の有無
12・企業集団内の事業拠点の状況及びそれら事業拠点における財務報告に係る内部統制に関する記録と保存の状況、モニタリングの実施状況③ 経営者による内部統制の評価の理解監査人は、記録の閲覧、経営者及び適切な管理者又は担当者への質問等により、例えば、次に掲げる事項を含む財務報告に係る内部統制の有効性を評価する経営者の評価手続の内容について、その計画も含めて把握し、理解する。
13・評価の範囲の決定など、重要な手続の内容及びその実施時期
14・内部統制の不備が、開示すべき重要な不備に該当するか判定するための重要性の判断基準等の設定状況
15・既に経営者、監査役等、取締役会に報告された内部統制の不備、開示すべき重要な不備の有無とその内容
16・内部監査等を通じて実施された作業の結果上記②及び③については、財務諸表監査を通じて、監査人によって一定の理解が得られている場合に、監査人がその理解を利用することを妨げるものではない。
17④ 監査計画の策定監査人は、上記①~③を勘案し、財務報告の重要な事項に虚偽記載が発生するリスクに着眼して、また、前年度の監査結果を勘案して、効果的・効率的な監査が実施できるよう、監査計画を策定する。
18監査人は、監査計画策定の前提となった事象や状況が変化した場合、あるいは監査の実施過程で新たな重要な事実を発見した場合には、適宜、監査計画を修正しなければならない。
19(2)評価範囲の妥当性の検討監査人は、経営者により決定された内部統制の評価の範囲の妥当性を判断するために、経営者が当該範囲を決定した方法及びその根拠の合理性を検討しなければならない。この検討に当たっては、財務諸表監査の実施過程において入手している監査証拠も必要に応じて、活用することが適切である。
20特に、監査人は、経営者がやむを得ない事情により、内部統制の一部について十分な評価手続を実施できなかったとして、評価手続を実施できなかった範囲を除外した内部統制報告書を作成している場合には、経営者が当該範囲を除外した事情が合理的であるかどうか及び当該範囲を除外することが財務諸表監査に及ぼす影響について、十分に検討しなければならない。
21① 重要な事業拠点の選定監査人は、経営者が評価対象とする重要な事業拠点の決定過程を理解し、経営者が重要な事業拠点を「Ⅱ 財務報告に係る内部統制の評価及び報告」に照らして、適切に選定しているか確認する。
22その際、監査人の実施する手続としては、例えば、以下のものが挙げられる。
23・ 子会社、関連会社等を含め当該企業における連結ベースの全ての事業拠点を網羅した事業拠点の一覧を入手する。
24・ 事業拠点は、企業の実態に応じ、本社、子会社、支社、支店、事業部等として識別されることがあるが、その識別の方法及び識別された結果が、適切であるか確認する。
25・ 重要な事業拠点を選定するための指標としては、売上高等が基本となるが、経営者の採用した指標が「Ⅱ 財務報告に係る内部統制の評価及び報告」に照らして、適切であるか確認する。
26・ 重要な事業拠点が経営者の採用した指標に基づき適切に選定されているか確認する。
27・ 経営者の行った重要な事業拠点の選定の過程や結果が適切でないと判断した場合には、経営者に対し、その旨を指摘するとともに、財務報告に対する影響の程度等に応じ、重要な事業拠点の選定の見直しなどの追加的な対応を求める。
28② 評価対象とする業務プロセスの識別イ.重要な事業拠点における企業の事業目的に関わる業務プロセス監査人は、重要な事業拠点について、売上、売掛金、棚卸資産など企業の事業目的に大きく関わる重要な勘定科目に至る業務プロセスが、「Ⅱ 財務報告に係る内部統制の評価及び報告」に照らして適切に評価対象とされているか確認する。
29また、監査人は、経営者が、当該重要な事業拠点が行う事業との関連性が低く、財務報告に対する影響の重要性も僅少であるとして評価対象としなかった業務プロセスがある場合には、その適切性を確認する。
30これらについて、監査人は、「Ⅱ 財務報告に係る内部統制の評価及び報告」3.
31(7)① ハ.ニ.ホ.ヘ.に記載の内部統制の記録の閲覧や経営者及び適切な管理者又は担当者に対する質問等により、評価対象となる業務プロセスの選定の適切性を確認する。
32監査人は、経営者が評価対象とした業務プロセスが適切でないと判断した場合には、経営者に対し、その旨を指摘するとともに、財務報告に対する影響の程度等に応じ、評価対象とした業務プロセスの見直しなどの追加的な対応を求める。
33ロ.財務報告に重要な影響を及ぼす業務プロセス監査人は、重要な事業拠点及びそれ以外の事業拠点において、財務報告に重要な影響を及ぼす業務プロセスがある場合に、それが「Ⅱ 財務報告に係る内部統制の評価及び報告」に照らして適切に追加的な評価対象とされているか確認する。
34この際、監査人は、「Ⅱ 財務報告に係る内部統制の評価及び報告」3.(7)① ハ.ニ.ホ.ヘ.に記載の内部統制の記録の閲覧や経営者及び適切な管理者又は担当者への質問等により確認を行うが、財務諸表監査を通じて、財務報告に重要な影響を及ぼす業務プロセスの存否に係る検証が既に行われている場合には、その利用が可能であることに留意する。
35監査人は、リスクが大きい取引を行っている事業又は業務の識別が適切でないなど、経営者が評価対象とした業務プロセスが適切でないと判断した場合には、経営者に対し、その旨を指摘するとともに、財務報告に対する影響の程度等に応じ、評価対象とした業務プロセスの見直しなどの追加的な対応を求める。
36ハ.全社的な内部統制の評価結果を踏まえた評価範囲、方法等の調整全社的な内部統制の評価結果を踏まえて、経営者が業務プロセスに係る評価の範囲、方法等を調整している場合(「Ⅱ 財務報告に係る内部統制の評価及び報告」
37(2)③ 参照)、監査人は、当該調整の妥当性について、「Ⅱ 財務報告に係る内部統制の評価及び報告」3.(7)① ハ.ニ.ホ.ヘ.に記載の内部統制の記録の閲覧や経営者及び適切な管理者又は担当者への質問等により確認する。
38なお、監査人は、経営者の行った調整が適切でないと判断した場合には、経営者に対し、その旨を指摘するとともに、財務報告に対する影響の程度等に応じ、適切な評価の範囲、方法等に修正するための追加的な対応を求める。
39③ 経営者との協議監査人は、経営者による内部統制の評価範囲の決定前後に、当該範囲を決定した方法及びその根拠等について、必要に応じて、財務諸表監査の実施過程において入手している監査証拠も活用しながら、経営者と協議を行っておくことが適切である。一方で、監査人は、独立監査人としての独立性の確保を図ることが求められる。評価範囲の決定は経営者が行うものであり、当該協議は、あくまで監査人による指摘を含む指導的機能の一環であることに留意が必要である。
40監査人による評価範囲の妥当性の検討の結果、後日、経営者の決定した評価範囲が適切でないと判断されることが考えられ、この場合、経営者は新たな評価範囲について評価し直す必要が生じるが、その手続の実施には、時間的な制約等の困難が伴う場合も想定される。したがって、必要に応じて、以下の経営者との協議を行うことが適切である。
41イ.経営者による評価の計画段階における協議通常、経営者は、評価計画の作成過程で内部統制の評価範囲を決定する。経営者との協議は、経営者が評価範囲を決定するまでに実施することが適切である。
42ロ.状況の変化等があった場合の協議経営者との協議は、経営者による評価の計画段階に限定されない。監査人は、経営者による評価の計画段階で把握した事象や状況が変化した場合、あるいは新たな事実を発見した場合には、評価範囲の妥当性を検討し、経営者と協議することが適切である。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準 第3_3条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。