財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準 令和5年4月7日改訂。実施基準を含む。 現行施行 条文取得 2026-09-25

第1_4条内部統制に関係を有する者の役割と責任

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条文原文

原文ママ
財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準 第1_4条(内部統制に関係を有する者の役割と責任)
(内部統制に関係を有する者の役割と責任)
基準1_4内部統制に関係を有する者の役割と責任
2(1)経営者経営者は、組織の全ての活動について最終的な責任を有しており、その一環として、取締役会が決定した基本方針に基づき内部統制を整備及び運用する役割と責任がある。
3経営者は、その責任を果たすための手段として、社内組織を通じて内部統制の整備及び運用(モニタリングを含む。)を行う。
4経営者は、組織内のいずれの者よりも、統制環境に係る諸要因及びその他の内部統制の基本的要素に影響を与える組織の気風の決定に大きな影響力を有している。
5(注) 本基準において、経営者とは、代表取締役、代表執行役などの執行機関の代表者を念頭に規定している。
6経営者は、組織を代表(会社法第 349 条)し、業務を執行する権限を有するとともに、取締役会による基本方針の決定を受けて、組織の内部統制を整備及び運用する役割と責任を負っている。
7経営者は、会社の代表者として有価証券報告書を提出する立場にあり、開示書類の信頼性に係る最終的な責任を有している。
8金融商品取引法における内部統制報告制度においても、内部統制報告書に会社の代表者がその役職氏名を記載して提出することになると考えられ、経営者は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用について適正に評価・報告することが求められる。
9なお、会社が最高財務責任者を置いている場合には、代表者と併せて、最高財務責任者の署名等を求めることが考えられる。
10(2)取締役会取締役会は、内部統制の整備及び運用に係る基本方針を決定する。
11取締役会は、経営者の業務執行を監督することから、経営者による内部統制の整備及び運用に対しても監督責任を有している。
12取締役会は、「全社的な内部統制」の重要な一部であるとともに、「業務プロセスに係る内部統制」における統制環境の一部である。
13取締役会は、組織の業務執行に関する意思決定機関であり、内部統制の基本方針を決定する。また、取締役会は、経営者の職務執行に関する監督機関であり、経営者を選定及び解職する権限を有する(会社法第 362 条、第 399条の 13、第 416 条、第 420 条)。
14したがって、取締役会は経営者による内部統制の整備及び運用に対しても監督責任を有している。
15取締役会は、内部統制の整備及び運用に関して、経営者が不当な目的のために内部統制を無視又は無効ならしめる場合があることに留意する必要がある。
16(3)監査役等監査役等は、取締役及び執行役の職務の執行に対する監査の一環として、独立した立場から、内部統制の整備及び運用状況を監視、検証する役割と責任を有している。
17監査役等は取締役等の職務の執行を監査する(会社法第 381 条第1項、第 399 条の2第3項第1号及び第 404 条第2項第1号)。また、監査役等は、会計監査を含む、業務監査を行う。監査役等は、内部統制の整備及び運用に関して、経営者が不当な目的のために内部統制を無視又は無効ならしめる場合があることに留意する必要がある。監査役等は、その役割・責務を実効的に果たすために、内部監査人や監査人等と連携し、能動的に情報を入手することが重要である。
18監査役等は、業務監査の一環として、財務報告の信頼性を確保するための体制を含め、内部統制が適切に整備及び運用されているかを監視する。また、会社法上、監査役等は、会計監査人が計算書類について実施した会計監査の方法と結果の相当性を評価することとされている。
19一方、本基準で示す内部統制監査において、監査人は、監査役等が行った業務監査の中身自体を検討するものではないが、財務報告に係る全社的な内部統制の評価の妥当性を検討するに当たり、監査役等の活動を含めた経営レベルにおける内部統制の整備及び運用状況を、統制環境、モニタリング等の一部として考慮する。
20(4)内部監査人内部監査人は、内部統制の目的をより効果的に達成するために、内部統制の基本的要素の一つであるモニタリングの一環として、内部統制の整備及び運用状況を検討、評価し、必要に応じて、その改善を促す職務を担っている。
21(注) 本基準において、内部監査人とは、組織内の所属の名称の如何を問わず、内部統制の整備及び運用状況を検討、評価し、その改善を促す職務を担う者及び部署をいう。
22内部監査人は、内部統制の整備及び運用状況を調査、検討、評価し、その結果を組織内の適切な者に報告する。内部監査人は、経営者の直属として設置されることが多く、内部統制の独立的評価において重要な役割を担っている。
23内部監査人がその業務を遂行するには、内部監査の対象となる組織内の他の部署等からの制約を受けることなく、客観性を維持できる状況になければならない。このため、経営者は、内部監査人の身分等に関して、内部監査の対象となる業務及び部署から独立し、当該業務及び部署に対し直接の権限や責任を負わない状況を確保することが重要である。
24また、内部監査人は、熟達した専門的能力と専門職としての正当な注意をもって職責を全うすることが求められる。
25さらに、内部監査の有効性を高めるため、経営者は、内部監査人から適時かつ適切に報告を受けることができる体制を確保することが重要である。同時に、内部監査人は、取締役会及び監査役等への報告経路を確保するとともに、必要に応じて、取締役会及び監査役等から指示を受けることが適切である。
26(5)組織内のその他の者内部統制は、組織内の全ての者によって遂行されるプロセスであることから、上記以外の組織内のその他の者も、自らの業務との関連において、有効な内部統制の整備及び運用に一定の役割を担っている。
27内部統制は組織内の全ての者によって遂行されるプロセスである。上記(1)~(4)以外の組織内のその他の者も、日常業務の中で、例えば、統制活動、組織内での情報と伝達及び日常的モニタリングなどに関する活動を遂行しており、自らの権限と責任の範囲で、有効な内部統制の整備及び運用に関して一定の役割と責任を有している。なお、組織内のその他の者には、正規の従業員のほか、組織において一定の役割を担って業務を遂行する短期、臨時雇用の従業員も含まれる。

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