会社計算規則 / テーマ別まとめ

設立時の株主資本及び社員資本/通常の設立

通常の設立の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

設立時の株主資本・社員資本のルールは、会社が設立の際に受け取った出資財産の額をもとに、資本金・資本剰余金(準備金)・利益剰余金(準備金)へどう振り分けるかを定めるものです。株式会社は会社計算規則第43条、持分会社は同第44条がそれぞれ算定方法を規定しています。実務上は、払込み・給付を受けた財産の額と、設立費用のうち資本金等から減額すると定めた額の扱いが、最終的な資本金の額を左右します。

通常の設立
項目株式会社(43条)持分会社(44条)
資本金の額払込等の合計額から費用減算額を引いた額出資額から費用減算額を引いた範囲内で自由に決める
資本剰余金その他資本剰余金は常に零出資額と資本金の差額
利益準備金設立時は常に零規定なし
利益剰余金その他利益剰余金は原則零利益剰余金は原則零
設立費用の扱い減算する額を定めた分だけ減額減算する額を定めた分だけ減額
  • 外国通貨で払込みを受けた場合は為替相場等による特則がある(43条1項1号イ・ロ)
  • 現物出資財産は給付日の価額が基準だが、共通支配下関係等の場合は帳簿価額による特則がある(43条1項2号イ・ロ)
  • 現物出資財産について定款記載額と帳簿価額は同一の額である必要はないとされる(43条5項)
  • 持分会社の出資財産についても共通支配下関係等の場合は帳簿価額による特則がある(44条1項1号イ・ロ)
  • 計算結果がマイナスになる場合は零とする(43条1項柱書・4項、44条1項柱書・3項)
  • 持分会社の資本剰余金は「出資財産の価額-設立時の資本金の額」で算定する(44条2項)
1

通常の設立

通常の設立について、条文は何を定めているか。

第43条株式会社の設立時の株主資本株式会社設立時の資本金等の算定方法を定める5項・3号判例なし
  • 払込み・給付を受けた財産の額から費用減算額を引いて資本金等を計算
  • その他資本剰余金・利益準備金は設立時は常に零
  • その他利益剰余金は原則零だが差額がマイナスならその額
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第44条持分会社の設立時の社員資本持分会社設立時の資本金・剰余金の算定方法を定める3項・4号判例なし
  • 出資財産の価額から費用減算額を引いた範囲内で社員が資本金額を定める
  • 資本剰余金は出資財産の価額から資本金の額を引いた額
  • 利益剰余金は原則零だが差額がマイナスならその額
条文原文を見るこの条文の詳細ページ

関連する会計・監査の基準

原文整理本文は各団体のサイトで確認してください

これらの基準は著作権者が転載に許諾を求めているため、当サイトは基準名・番号・公表日とリンクのみを掲載しています(原文・要約は置いていません)。

原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社計算規則 第43条(株式会社の設立時の株主資本) 詳細ページ
(株式会社の設立時の株主資本)
第四十三条法第二十五条第一項各号に掲げる方法により株式会社を設立する場合における株式会社の設立時に行う株式の発行に係る法第四百四十五条第一項に規定する株主となる者が当該株式会社に対して払込み又は給付をした財産の額とは、第一号及び第二号に掲げる額の合計額から第三号に掲げる額を減じて得た額(零未満である場合にあっては、零)とする。
一法第三十四条第一項又は第六十三条第一項の規定により払込みを受けた金銭の額(次のイ又はロに掲げる場合における金銭にあっては、当該イ又はロに定める額)
イ外国の通貨をもって金銭の払込みを受けた場合(ロに掲げる場合を除く。)当該外国の通貨につき払込みがあった日の為替相場に基づき算出された金額
ロ当該払込みを受けた金銭の額(イに定める額を含む。)により資本金又は資本準備金の額として計上すべき額を計算することが適切でない場合当該金銭の当該払込みをした者における当該払込みの直前の帳簿価額
二法第三十四条第一項の規定により金銭以外の財産(以下この条において「現物出資財産」という。)の給付を受けた場合にあっては、当該現物出資財産の給付があった日における価額(次のイ又はロに掲げる場合における現物出資財産にあっては、当該イ又はロに定める額)
イ当該株式会社と当該現物出資財産の給付をした者が共通支配下関係となる場合(当該現物出資財産に時価を付すべき場合を除く。)当該現物出資財産の当該給付をした者における当該給付の直前の帳簿価額
ロイに掲げる場合以外の場合であって、当該給付を受けた現物出資財産の価額により資本金又は資本準備金の額として計上すべき額を計算することが適切でないときイに定める帳簿価額
三法第三十二条第一項第三号に掲げる事項として、設立に要した費用の額のうち設立に際して資本金又は資本準備金の額として計上すべき額から減ずるべき額と定めた額
2設立(法第二十五条第一項各号に掲げる方法によるものに限る。以下この条において同じ。)時の株式会社のその他資本剰余金の額は、零とする。
3設立時の株式会社の利益準備金の額は、零とする。
4設立時の株式会社のその他利益剰余金の額は、零(第一項第一号及び第二号に掲げる額の合計額から同項第三号に掲げる額を減じて得た額が零未満である場合にあっては、当該額)とする。
5第一項第二号の規定の適用については、現物出資財産について定款に定めた額と、当該現物出資財産の帳簿価額(当該出資に係る資本金及び資本準備金の額を含む。)とが同一の額でなければならないと解してはならない。
会社計算規則 第44条(持分会社の設立時の社員資本) 詳細ページ
(持分会社の設立時の社員資本)
第四十四条持分会社の設立(新設合併及び新設分割による設立を除く。以下この条において同じ。)時の資本金の額は、第一号に掲げる額から第二号に掲げる額を減じて得た額(零未満である場合にあっては、零)の範囲内で、社員になろうとする者が定めた額(零以上の額に限る。)とする。
一設立に際して出資の履行として持分会社が払込み又は給付を受けた財産(以下この条において「出資財産」という。)の出資時における価額(次のイ又はロに掲げる場合における出資財産にあっては、当該イ又はロに定める額)
イ当該持分会社と当該出資財産の給付をした者が共通支配下関係となる場合(当該出資財産に時価を付すべき場合を除く。)当該出資財産の当該払込み又は給付をした者における当該払込み又は給付の直前の帳簿価額
ロイに掲げる場合以外の場合であって、当該給付を受けた出資財産の価額により資本金又は資本剰余金の額として計上すべき額を計算することが適切でないときイに定める帳簿価額
二設立時の社員になろうとする者が設立に要した費用のうち、設立に際して資本金又は資本剰余金の額として計上すべき額から減ずるべき額と定めた額
2持分会社の設立時の資本剰余金の額は、第一号に掲げる額から第二号に掲げる額を減じて得た額とする。
一出資財産の価額
二設立時の資本金の額
3持分会社の設立時の利益剰余金の額は、零(第一項第一号に掲げる額から同項第二号に掲げる額を減じて得た額が零未満である場合にあっては、当該額)とする。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。