会社計算規則 / テーマ別まとめ

計算関係書類の監査/会計監査人設置会社以外の株式会社における監査

会計監査人設置会社以外の株式会社における監査の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

会計監査人を置かない株式会社では、計算関係書類(計算書類・臨時計算書類等)の監査は監査役または監査役会が担い、会社計算規則に基づいて監査報告を作成する。監査役が単独で監査報告を作成する場合と、監査役会が各監査役の監査役監査報告をもとに監査役会監査報告を作成する場合とで、記載事項や作成主体が異なる。特定監査役は定められた期限までに特定取締役へ監査報告の内容を通知しなければならず、期限までに通知がなければ期限到来時に監査を受けたものとみなされる。

会計監査人設置会社以外の株式会社における監査
項目監査役設置会社監査役会設置会社
監査報告の記載事項方法・意見・追記情報等5点意見・追記情報等+監査方法
作成主体各監査役が個別に作成監査役会が全体で作成
特定監査役の定め定めた者、なければ全員監査役会が定めた者、なければ全員
通知期限(計算書類)受領後4週間等のうち遅い日受領後4週間等のうち遅い日
未通知の場合の扱い期限到来時に監査を受けたとみなす期限到来時に監査を受けたとみなす
  • 会計監査人設置会社の監査役・監査役会には適用されない(122条柱書・123条柱書)
  • 臨時計算書類の監査報告の通知期限は計算書類とは別に定められる(124条1項2号)
  • 会計参与設置会社では特定取締役に会計参与も含まれる(124条4項)
  • 監査役会は監査役会監査報告の内容につき1回以上審議しなければならない(123条3項)
  • 各監査役の意見が監査役会監査報告と異なる場合はその監査役の意見を付記できる(123条2項後段)
  • 追記情報とは会計方針の変更、重要な偶発事象、重要な後発事象などをいう(122条2項)
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会計監査人設置会社以外の株式会社における監査

会計監査人設置会社以外の株式会社における監査について、条文は何を定めているか。

第122条監査役の監査報告の内容監査役の監査報告に書く内容を定める2項・8号判例 1件
  • 監査の方法、適正表示の意見、作成日など5項目を記載
  • 調査ができなかったときはその旨と理由も書く
  • 監査役会設置会社の監査役の報告は1~4号のみで足りる
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第123条監査役会の監査報告の内容等監査役会が監査役会全体の監査報告を作る3項・3号判例なし
  • 各監査役の監査役監査報告をもとに監査役会監査報告を作成
  • 内容が異なる場合は各監査役の意見を付記できる
  • 作成にあたり1回以上、会議または同時の意見交換で審議する
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第124条監査報告の通知期限等監査報告の通知期限と未通知時の扱いを定める5項・6号判例なし
  • 受領後4週間・附属明細書受領後1週間のいずれか遅い日までに通知
  • 臨時計算書類は全部受領後4週間まで(合意日があればその日)
  • 期限までに通知がなければ、その期限日に監査を受けたとみなす
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第122条会社計算規則

監査の範囲が会計に関するものに限定されている監査役は,計算書類及びその附属明細書の監査を行うに当たり,当該計算書類等に表示された情報が会計帳簿の内容に合致していることを確認しさえすれば,その任務を尽くしたといえるか

裁判要旨監査の範囲が会計に関するものに限定されている監査役は,計算書類及びその附属明細書の監査を行うに当たり,会計帳簿が信頼性を欠くものであることが明らかでない場合であっても,当該計算書類等に表示された情報が会計帳簿の内容に合致していることを確認しさえすれば,常にその任務を尽くしたといえるものではない。
(補足意見がある。)
裁判
最高裁判所第二小法廷 令和3年7月19日 令和1(受)1968
登載
集民 第266号157頁
参照法条
会社法389条1項,会社法389条2項,会社法423条1項,会社法436条1項,会社計算規則121条2項,会社計算規則122条1項2号,会社計算規則(平成21年法務省令第7号による改正前のもの)149条2項,会社計算規則(平成21年法務省令第7号による改正前のもの)150条1項2号
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社計算規則 第122条(監査役の監査報告の内容) 詳細ページ
(監査役の監査報告の内容)
第百二十二条監査役(会計監査人設置会社の監査役を除く。以下この章において同じ。)は、計算関係書類を受領したときは、次に掲げる事項(監査役会設置会社の監査役の監査報告にあっては、第一号から第四号までに掲げる事項)を内容とする監査報告を作成しなければならない。
一監査役の監査の方法及びその内容
二計算関係書類が当該株式会社の財産及び損益の状況を全ての重要な点において適正に表示しているかどうかについての意見
三監査のため必要な調査ができなかったときは、その旨及びその理由
四追記情報
五監査報告を作成した日
2前項第四号に規定する「追記情報」とは、次に掲げる事項その他の事項のうち、監査役の判断に関して説明を付す必要がある事項又は計算関係書類の内容のうち強調する必要がある事項とする。
一会計方針の変更
二重要な偶発事象
三重要な後発事象
会社計算規則 第123条(監査役会の監査報告の内容等) 詳細ページ
(監査役会の監査報告の内容等)
第百二十三条監査役会(会計監査人設置会社の監査役会を除く。以下この章において同じ。)は、前条第一項の規定により監査役が作成した監査報告(以下この条において「監査役監査報告」という。)に基づき、監査役会の監査報告(以下この条において「監査役会監査報告」という。)を作成しなければならない。
2監査役会監査報告は、次に掲げる事項を内容とするものでなければならない。この場合において、監査役は、当該事項に係る監査役会監査報告の内容が当該事項に係る監査役の監査役監査報告の内容と異なる場合には、当該事項に係る各監査役の監査役監査報告の内容を監査役会監査報告に付記することができる。
一前条第一項第二号から第四号までに掲げる事項
二監査役及び監査役会の監査の方法及びその内容
三監査役会監査報告を作成した日
3監査役会が監査役会監査報告を作成する場合には、監査役会は、一回以上、会議を開催する方法又は情報の送受信により同時に意見の交換をすることができる方法により、監査役会監査報告の内容(前項後段の規定による付記を除く。)を審議しなければならない。
会社計算規則 第124条(監査報告の通知期限等) 詳細ページ
(監査報告の通知期限等)
第百二十四条特定監査役は、次の各号に掲げる監査報告(監査役会設置会社にあっては、前条第一項の規定により作成された監査役会の監査報告に限る。以下この条において同じ。)の区分に応じ、当該各号に定める日までに、特定取締役に対し、当該監査報告の内容を通知しなければならない。
一各事業年度に係る計算書類及びその附属明細書についての監査報告次に掲げる日のいずれか遅い日
イ当該計算書類の全部を受領した日から四週間を経過した日
ロ当該計算書類の附属明細書を受領した日から一週間を経過した日
ハ特定取締役及び特定監査役が合意により定めた日があるときは、その日
二臨時計算書類についての監査報告次に掲げる日のいずれか遅い日
イ当該臨時計算書類の全部を受領した日から四週間を経過した日
ロ特定取締役及び特定監査役が合意により定めた日があるときは、その日
2計算関係書類については、特定取締役が前項の規定による監査報告の内容の通知を受けた日に、監査役の監査を受けたものとする。
3前項の規定にかかわらず、特定監査役が第一項の規定により通知をすべき日までに同項の規定による監査報告の内容の通知をしない場合には、当該通知をすべき日に、計算関係書類については、監査役の監査を受けたものとみなす。
4第一項及び第二項に規定する「特定取締役」とは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者(当該株式会社が会計参与設置会社である場合にあっては、当該各号に定める者及び会計参与)をいう。
一第一項の規定による通知を受ける者を定めた場合当該通知を受ける者として定められた者
二前号に掲げる場合以外の場合監査を受けるべき計算関係書類の作成に関する職務を行った取締役
5第一項及び第三項に規定する「特定監査役」とは、次の各号に掲げる株式会社の区分に応じ、当該各号に定める者とする。
一監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含み、監査役会設置会社及び会計監査人設置会社を除く。)次のイからハまでに掲げる場合の区分に応じ、当該イからハまでに定める者
イ二以上の監査役が存する場合において、第一項の規定による監査報告の内容の通知をすべき監査役を定めたとき当該通知をすべき監査役として定められた監査役
ロ二以上の監査役が存する場合において、第一項の規定による監査報告の内容の通知をすべき監査役を定めていないとき全ての監査役
ハイ又はロに掲げる場合以外の場合監査役
二監査役会設置会社(会計監査人設置会社を除く。)次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、当該イ又はロに定める者
イ監査役会が第一項の規定による監査報告の内容の通知をすべき監査役を定めた場合当該通知をすべき監査役として定められた監査役
ロイに掲げる場合以外の場合全ての監査役
出

一次情報

原文ママ

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