金融商品取引法 / テーマ別まとめ

総則/特定投資家

特定投資家の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

特定投資家制度は、プロ向けの「特定投資家」と一般の「顧客」とで、金融商品取引法上の保護の厚さを切り替える仕組みです。個人の特定投資家は一般顧客として扱うよう申し出ることができ、逆に一般の法人・個人も要件を満たせば特定投資家として扱うよう申し出ることができます。本ページでは、告知義務(34条)と各切替え手続(34条の2〜34条の5)を整理しています。

特定投資家
区分対象者有効期限書面
特定投資家→一般顧客個人(2条31項4号)期限の定めなし承諾時に書面交付
法人→特定投資家法人(特定投資家除く)承諾日から一年事前に同意書面
個人→特定投資家要件該当の個人法人の規定を準用事前に同意書面
  • 34条の3の期限日は原則一年後だが、内閣府令で定める場合はその前の日となることがある
  • 34条の2の申出者が適格機関投資家になった後は、みなし規定(第5項〜第8項)は適用されない
  • 34条の2の申出者は承諾日以後いつでも、再び特定投資家として扱うよう申出できる(書面同意が必要)
  • 34条の3の申出者は期限日以前に、承諾日から内閣府令で定める期間経過後であれば更新の申出ができる
  • 書面交付・書面同意は、内閣府令で定める方法により電磁的に行うことも認められている
  • 34条の4の対象は、匿名組合契約の営業者等または知識・経験・財産の状況等の要件に該当する個人に限られる
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特定投資家

特定投資家について、条文は何を定めているか。

第34条特定投資家への告知義務個人の特定投資家に一般顧客に戻れる道を告知1項判例なし
  • 個人の特定投資家(2条31項4号〈定義 前三号に掲げるもののほか、第七十九条の二十一に規定する投資者保護基金その他の内閣府令で定める法人〉)から申込みを受けた場合が対象
  • 同じ種類の契約を過去に結んだことがなければ告知が必要
  • 締結までに「一般顧客として扱うよう申出できる」旨を告知する
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第34_2条特定投資家が特定投資家以外の顧客とみなされる場合特定投資家が申し出れば一般顧客扱いに切替え13項・6号判例なし
  • 契約の種類ごとに、一般顧客として扱うよう業者に申出できる
  • 業者はその種類の最初の勧誘・締結までに承諾しなければならない
  • 承諾時に承諾日・対象の契約の種類等を記載した書面を交付する
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第34_3条特定投資家以外の顧客である法人が特定投資家とみなされる場合一般の法人が申し出れば特定投資家扱いに13項・9号判例なし
  • 特定投資家でない法人が、契約の種類ごとに申出できる
  • 承諾前に同意書面が必要。期限日は承諾日から一年後が原則
  • 期限日を過ぎると、その契約種類では特定投資家とみなされなくなる
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第34_4条特定投資家以外の顧客である個人が特定投資家とみなされる場合要件を満たす個人も特定投資家扱いを選べる6項・2号判例なし
  • 匿名組合契約の営業者等、要件に該当する個人が対象
  • 業者は申出者へ書面交付を行い、要件該当を確認する必要がある
  • 手続は基本的に34条の3〈特定投資家以外の顧客である法人が特定投資家とみなされる場合〉(法人の場合)の規定を準用する
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第34_5条政令への委任切替え手続の細目は政令で定める1項判例なし
  • 特定投資家⇔一般顧客の切替え手続に必要な事項は政令に委任されている
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関連する会計・監査の基準

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原

条文原文

原文ママ

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金融商品取引法 第34条(特定投資家への告知義務) 詳細ページ
(特定投資家への告知義務)
第三十四条金融商品取引業者等(金融商品取引業者又は登録金融機関をいう。以下同じ。)は、顧客を相手方とし、又は顧客のために金融商品取引行為(第二条第八項各号に掲げる行為をいう。以下同じ。)を行うことを内容とする契約(以下「金融商品取引契約」という。)の申込みを特定投資家(同条第三十一項第四号に掲げる者に限る。)から受けた場合であつて、当該申込みに係る金融商品取引契約と同じ金融商品取引契約の種類として内閣府令で定めるもの(以下この款において「契約の種類」という。)に属する金融商品取引契約を過去に当該特定投資家との間で締結したことがない場合には、当該申込みに係る金融商品取引契約を締結するまでに、当該特定投資家に対し、当該特定投資家が次条第一項の規定による申出ができる旨を告知しなければならない。
金融商品取引法 第34_2条(特定投資家が特定投資家以外の顧客とみなされる場合) 詳細ページ
(特定投資家が特定投資家以外の顧客とみなされる場合)
第三十四条の二特定投資家(第二条第三十一項第四号に掲げる者に限る。)は、金融商品取引業者等に対し、契約の種類ごとに、当該契約の種類に属する金融商品取引契約に関して自己を特定投資家以外の顧客として取り扱うよう申し出ることができる。
2金融商品取引業者等は、前項の規定による申出を受けた後最初に当該申出に係る契約の種類に属する金融商品取引契約(以下この条において「対象契約」という。)の締結の勧誘又は締結のいずれかを行うまでに、当該申出を承諾しなければならない。
3金融商品取引業者等は、前項の規定により承諾する場合には、第一項の規定による申出をした特定投資家(以下この条において「申出者」という。)に対し、あらかじめ、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。
一前項の規定により承諾する日(以下この条において「承諾日」という。)
二対象契約の属する契約の種類
三承諾日以後に対象契約の締結の勧誘又は締結をする場合において、当該申出者を特定投資家以外の顧客として取り扱う旨
四その他内閣府令で定める事項
4金融商品取引業者等は、前項の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、申出者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて内閣府令で定めるものにより提供することができる。この場合において、当該金融商品取引業者等は、当該書面を交付したものとみなす。
5金融商品取引業者等が第二項の規定による承諾及び第三項の規定による書面の交付をした場合であつて、申出者が次に掲げる者である場合におけるこの法律(第二十九条の五第三項及びこの款を除く。)の規定の適用については、当該申出者は、特定投資家以外の顧客とみなす。
一当該金融商品取引業者等が承諾日以後に行う対象契約の締結の勧誘の相手方
二当該金融商品取引業者等が承諾日以後に締結する対象契約の相手方
6金融商品取引業者等は、対象契約(第二条第八項第二号から第四号まで、第十号及び第十三号に規定する代理を行うことを内容とするものに限る。以下この項及び第八項において「特定対象契約」という。)の締結に関して申出者が前項の規定の適用を受ける場合において、当該特定対象契約に基づき当該申出者を代理して金融商品取引契約を締結するときは、当該金融商品取引契約の相手方である他の金融商品取引業者等(次項及び第八項において「相手方金融商品取引業者等」という。)に対し、あらかじめ、当該金融商品取引契約に関して申出者が特定投資家以外の顧客とみなされる旨を告知しなければならない。
7金融商品取引業者等が前項の規定による告知をした場合には、相手方金融商品取引業者等に対しては、前条の規定は、適用しない。
8特定対象契約を締結した金融商品取引業者等が第六項の規定による告知をした場合には、当該金融商品取引業者等が当該特定対象契約に基づき申出者を代理して相手方金融商品取引業者等との間で締結する金融商品取引契約については、当該申出者を特定投資家以外の顧客とみなして、この法律(第二十九条の五第三項及びこの款を除く。)の規定を適用する。
9承諾日以後に申出者が新たに適格機関投資家となつた場合には、当該申出者が適格機関投資家となつた日以後は、第五項から前項までの規定は、適用しない。
10申出者は、承諾日以後いつでも、金融商品取引業者等に対し、対象契約に関して自己を再び特定投資家として取り扱うよう申し出ることができる。
11金融商品取引業者等は、前項の規定による申出を承諾する場合には、あらかじめ、この項の規定による承諾をする日その他の内閣府令で定める事項を記載した書面により、当該申出をした者(次項において「復帰申出者」という。)の同意を得なければならない。
12金融商品取引業者等は、前項の規定による書面による同意に代えて、政令で定めるところにより、復帰申出者の承諾を得て、当該書面による同意を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて内閣府令で定めるものにより得ることができる。この場合において、当該金融商品取引業者等は、当該書面による同意を得たものとみなす。
13金融商品取引業者等が第十一項の規定による承諾をした場合には、同項の規定による承諾をした日以後新たに第二項の規定により承諾する日の前日までの間は、第五項、第六項及び第八項の規定は、適用しない。
金融商品取引法 第34_3条(特定投資家以外の顧客である法人が特定投資家とみなされる場合) 詳細ページ
(特定投資家以外の顧客である法人が特定投資家とみなされる場合)
第三十四条の三法人(特定投資家を除く。)は、金融商品取引業者等に対し、契約の種類ごとに、当該契約の種類に属する金融商品取引契約に関して自己を特定投資家として取り扱うよう申し出ることができる。
2金融商品取引業者等は、前項の規定による申出を承諾する場合には、あらかじめ、次に掲げる事項を記載した書面により、当該申出をした法人(以下この条において「申出者」という。)の同意を得なければならない。この場合において、第二号に規定する期限日は、第一号に規定する承諾日から起算して一年を経過する日(内閣府令で定める場合にあつては、当該経過する日前で内閣府令で定める日)としなければならない。
一この項の規定による承諾をする日(以下この条において「承諾日」という。)
二当該申出に係る契約の種類に属する金融商品取引契約(以下この条において「対象契約」という。)の締結の勧誘又は締結をする場合において、申出者を特定投資家として取り扱う期間の末日(以下この条において「期限日」という。)
三対象契約の属する契約の種類
四当該申出者が次に掲げる事項を理解している旨
イ特定投資家が金融商品取引業者等から対象契約の締結の勧誘を受け、又は当該金融商品取引業者等に対象契約の申込みをし、若しくは当該金融商品取引業者等と対象契約を締結する場合におけるこの法律の規定の適用の特例の内容として内閣府令で定める事項
ロ対象契約に関して特定投資家として取り扱われることがその知識、経験及び財産の状況に照らして適当ではない者が特定投資家として取り扱われる場合には、当該者の保護に欠けることとなるおそれがある旨
五期限日以前に対象契約の締結の勧誘又は締結をする場合において、当該申出者を特定投資家として取り扱う旨
六期限日後に対象契約の締結の勧誘又は締結をする場合において、当該申出者を特定投資家以外の顧客として取り扱う旨
七その他内閣府令で定める事項
3前条第十二項の規定は、前項の規定による書面による同意について準用する。
4金融商品取引業者等が第二項の規定による承諾をし、かつ、申出者が同項の規定による書面による同意をした場合であつて、当該申出者が次に掲げる者である場合におけるこの法律(第二十九条の五第三項及びこの款を除く。)の規定の適用については、当該申出者は、特定投資家とみなす。
一当該金融商品取引業者等が承諾日から期限日までに行う対象契約の締結の勧誘の相手方
二当該金融商品取引業者等が承諾日から期限日までに締結する対象契約の相手方
5金融商品取引業者等は、対象契約(第二条第八項第二号から第四号まで、第十号及び第十三号に規定する代理を行うことを内容とするものに限る。以下この項及び次項において「特定対象契約」という。)の締結に関して申出者が前項の規定の適用を受ける場合において、当該特定対象契約に基づき当該申出者を代理して期限日以前に金融商品取引契約を締結するときは、当該金融商品取引契約の相手方である他の金融商品取引業者等(次項において「相手方金融商品取引業者等」という。)に対し、あらかじめ、当該金融商品取引契約に関して申出者が特定投資家とみなされる旨を告知しなければならない。
6特定対象契約を締結した金融商品取引業者等が前項の規定による告知をした場合には、当該金融商品取引業者等が当該特定対象契約に基づき申出者を代理して相手方金融商品取引業者等との間で締結する金融商品取引契約(期限日以前に締結するものに限る。)については、当該申出者を特定投資家とみなして、この法律(第二十九条の五第三項及びこの款を除く。)の規定を適用する。
7申出者は、期限日以前に対象契約の属する契約の種類に係る第一項の規定による申出(次項において「更新申出」という。)をする場合には、承諾日から起算して内閣府令で定める期間を経過する日以後にしなければならない。
8申出者が更新申出をする場合における第二項及び前項の規定の適用については、第二項中「第一号に規定する承諾日」とあるのは「前回の期限日の翌日」と、前項中「承諾日」とあるのは「前回の期限日の翌日」とする。
9申出者は、承諾日以後いつでも、金融商品取引業者等に対し、対象契約に関して自己を再び特定投資家以外の顧客として取り扱うよう申し出ることができる。
10金融商品取引業者等は、前項の規定による申出を受けた後最初に対象契約の締結の勧誘又は締結のいずれかを行うまでに、当該申出を承諾しなければならない。
11金融商品取引業者等は、前項の規定により承諾する場合には、第九項の規定による申出をした法人に対し、あらかじめ、前項の規定による承諾をする日その他の内閣府令で定める事項を記載した書面を交付しなければならない。
12前条第四項の規定は、前項の規定による書面の交付について準用する。
13金融商品取引業者等が第十項の規定による承諾をした場合には、同項の規定による承諾をした日以後新たに第二項の規定による承諾をする日の前日までの間は、第四項から第九項までの規定は、適用しない。
金融商品取引法 第34_4条(特定投資家以外の顧客である個人が特定投資家とみなされる場合) 詳細ページ
(特定投資家以外の顧客である個人が特定投資家とみなされる場合)
第三十四条の四次に掲げる個人(適格機関投資家を除く。)は、金融商品取引業者等に対し、契約の種類ごとに、当該契約の種類に属する金融商品取引契約に関して自己を特定投資家として取り扱うよう申し出ることができる。
一商法第五百三十五条に規定する匿名組合契約を締結した営業者である個人(内閣府令で定めるものを除く。)その他これに類するものとして内閣府令で定める個人
二前号に掲げるもののほか、その知識、経験及び財産の状況に照らして特定投資家に相当する者として内閣府令で定める要件に該当する個人
2金融商品取引業者等は、前項の規定による申出を受けた場合には、当該申出をした個人(以下この条において「申出者」という。)に対し、前条第二項第四号イ及びロに掲げる事項を記載した書面を交付するとともに、申出者が前項各号に掲げる者のいずれかに該当することを確認しなければならない。
3第三十四条の二第四項の規定は、前項の規定による書面の交付について準用する。
4申出者は、金融商品取引業者等が第六項において準用する前条第二項の規定による承諾をする日以後いつでも、当該金融商品取引業者等に対し、第一項の規定による申出に係る契約の種類に属する金融商品取引契約に関して自己を再び特定投資家以外の顧客として取り扱うよう申し出ることができる。
5金融商品取引業者等は、前項の規定による申出を受けた後最初に当該申出に係る契約の種類に属する金融商品取引契約の締結の勧誘又は締結のいずれかを行うまでに、当該申出を承諾しなければならない。
6前条第二項から第八項までの規定は第一項の規定による申出を承諾する場合について、同条第十一項から第十三項までの規定は第四項の規定による申出を承諾する場合について、それぞれ準用する。この場合において、同条第二項中「当該申出をした法人」とあるのは「次条第二項に規定する申出者」と、同条第四項中「第二項の規定による承諾」とあるのは「次条第二項の規定による書面の交付及び確認並びに第二項の規定による承諾」と、同条第七項中「第一項」とあるのは「次条第一項」と、同条第十一項中「前項」とあるのは「次条第五項」と、「第九項の規定による申出をした法人」とあるのは「同条第四項の規定による申出をした個人」と、同条第十三項中「第十項」とあるのは「次条第五項」と、「第二項の規定による承諾」とあるのは「同条第二項の規定による書面の交付及び確認並びに第二項の規定による承諾」と、「第九項まで」とあるのは「第八項まで及び次条第四項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
金融商品取引法 第34_5条(政令への委任) 詳細ページ
(政令への委任)
第三十四条の五この款に定めるもののほか、特定投資家が特定投資家以外の顧客とみなされる場合又は特定投資家以外の顧客が特定投資家とみなされる場合の手続その他この款の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
出

一次情報

原文ママ

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