会社計算規則 / テーマ別まとめ

吸収合併、吸収分割、株式交換及び株式交付に際しての株主資本及び社員資本/吸収合併

吸収合併の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

吸収合併により吸収合併存続会社が交付する対価(存続会社の株式・持分など)の内容や、消滅会社との資本関係に応じて、存続会社の資本金・資本剰余金・利益剰余金がどれだけ増減するかを定めた規則です。時価を基礎に算定する場合と、帳簿価額を基礎に算定する場合、消滅会社の株主資本等をそのまま引き継ぐ場合の3系統に分かれます。

吸収合併
ケース算定の基準資本金・資本剰余金利益剰余金
支配取得に該当時価基準で算定契約の定めた額の範囲内変動しない
共通支配下関係帳簿価額基準で算定契約の定めた額の範囲内変動しない
上記以外の場合帳簿価額基準で算定契約の定めた額の範囲内変動しない
対価が全部株式等で引継ぎ可消滅会社の直前の額を引継ぐ消滅会社の資本金・資本剰余金消滅会社の利益剰余金
対価なしで引継ぎ可消滅会社の直前の額を引継ぐその他資本剰余金へその他利益剰余金へ
  • 株主資本等変動額が零未満のとき、対価自己株式の処分差損はその他資本剰余金を減少させ、残りはその他利益剰余金を減少させる
  • 上記の場合でも資本金・資本準備金・利益準備金の額は変動しない
  • 対価が全部株式等の引継ぎ(36条1項)で対価自己株式・先行取得分株式等があるときは、その帳簿価額をその他資本剰余金の変動額から控除する
  • 対価なしの引継ぎ(36条2項)で先行取得分株式等があるときは、その帳簿価額を資本金・資本剰余金の合計額から控除する
  • 存続会社が持分会社の場合、その他資本剰余金は「資本剰余金」、その他利益剰余金は「利益剰余金」と読み替える
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吸収合併

吸収合併について、条文は何を定めているか。

第35条吸収型再編対価の全部又は一部が吸収合併存続会社の株式又は持分である場合における吸収合併存続会社の株主資本等の変動額対価が株式等のときの変動額の決め方2項・3号判例なし
  • 支配取得なら時価基準、共通支配下なら帳簿価額基準で算定する
  • 資本金・資本剰余金の増加額は契約で定めた範囲内で決める
  • 変動額がマイナスならその他資本剰余金・利益剰余金を減らす
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第36条株主資本等を引き継ぐ場合における吸収合併存続会社の株主資本等の変動額消滅会社の株主資本をそのまま引き継げる場合2項判例なし
  • 対価が全部株式等で適切なら消滅会社の直前の額をそのまま引継げる
  • 対価自己株式や先行取得分株式等は帳簿価額分を控除して計算する
  • 対価がない場合も資本剰余金・利益剰余金として引継げる
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社計算規則 第35条(吸収型再編対価の全部又は一部が吸収合併存続会社の株式又は持分である場合における吸収合併存続会社の株主資本等の変動額) 詳細ページ
(吸収型再編対価の全部又は一部が吸収合併存続会社の株式又は持分である場合における吸収合併存続会社の株主資本等の変動額)
第三十五条吸収型再編対価の全部又は一部が吸収合併存続会社の株式又は持分である場合には、吸収合併存続会社において変動する株主資本等の総額(次項において「株主資本等変動額」という。)は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める方法に従い定まる額とする。
一当該吸収合併が支配取得に該当する場合(吸収合併消滅会社による支配取得に該当する場合を除く。)吸収型再編対価時価又は吸収型再編対象財産の時価を基礎として算定する方法
二吸収合併存続会社と吸収合併消滅会社が共通支配下関係にある場合吸収型再編対象財産の吸収合併の直前の帳簿価額を基礎として算定する方法(前号に定める方法によるべき部分にあっては、当該方法)
三前二号に掲げる場合以外の場合前号に定める方法
2前項の場合には、吸収合併存続会社の資本金及び資本剰余金の増加額は、株主資本等変動額の範囲内で、吸収合併存続会社が吸収合併契約の定めに従いそれぞれ定めた額とし、利益剰余金の額は変動しないものとする。ただし、株主資本等変動額が零未満の場合には、当該株主資本等変動額のうち、対価自己株式の処分により生ずる差損の額をその他資本剰余金(当該吸収合併存続会社が持分会社の場合にあっては、資本剰余金。次条において同じ。)の減少額とし、その余の額をその他利益剰余金(当該吸収合併存続会社が持分会社の場合にあっては、利益剰余金。次条において同じ。)の減少額とし、資本金、資本準備金及び利益準備金の額は変動しないものとする。
会社計算規則 第36条(株主資本等を引き継ぐ場合における吸収合併存続会社の株主資本等の変動額) 詳細ページ
(株主資本等を引き継ぐ場合における吸収合併存続会社の株主資本等の変動額)
第三十六条前条の規定にかかわらず、吸収型再編対価の全部が吸収合併存続会社の株式又は持分である場合であって、吸収合併消滅会社における吸収合併の直前の株主資本等を引き継ぐものとして計算することが適切であるときには、吸収合併の直前の吸収合併消滅会社の資本金、資本剰余金及び利益剰余金の額をそれぞれ当該吸収合併存続会社の資本金、資本剰余金及び利益剰余金の変動額とすることができる。ただし、対価自己株式又は先行取得分株式等がある場合にあっては、当該対価自己株式又は当該先行取得分株式等の帳簿価額を吸収合併の直前の吸収合併消滅会社のその他資本剰余金の額から減じて得た額を吸収合併存続会社のその他資本剰余金の変動額とする。
2吸収型再編対価が存しない場合であって、吸収合併消滅会社における吸収合併の直前の株主資本等を引き継ぐものとして計算することが適切であるときには、吸収合併の直前の吸収合併消滅会社の資本金及び資本剰余金の合計額を当該吸収合併存続会社のその他資本剰余金の変動額とし、吸収合併の直前の利益剰余金の額を当該吸収合併存続会社のその他利益剰余金の変動額とすることができる。ただし、先行取得分株式等がある場合にあっては、当該先行取得分株式等の帳簿価額を吸収合併の直前の吸収合併消滅会社の資本金及び資本剰余金の合計額から減じて得た額を吸収合併存続会社のその他資本剰余金の変動額とする。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。