会社計算規則 / テーマ別まとめ

資産及び負債の評価/組織変更等の際の資産及び負債の評価

組織変更等の際の資産及び負債の評価の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

このページは、会社が組織変更や吸収合併・吸収分割などの組織再編行為を行う際に、資産及び負債の帳簿価額をどう扱うかを定めた会社計算規則の規定を整理しています。組織変更そのものを理由とした評価替えの禁止、合併・分割時の帳簿価額の引継ぎ、持分会社の出資請求権に係る債権の扱い、他の法律により会社以外の法人が会社となる場合の評価まで、場面ごとの原則を対比できるようにしています。

組織変更等の際の資産及び負債の評価
場面評価の原則主な例外
組織変更(会社→会社)帳簿価額の変更不可なし
吸収合併・吸収分割直前の帳簿価額を引継ぎ支配取得等は時価
新設合併・新設分割直前の帳簿価額を引継ぎ支配取得等は時価
持分会社の出資請求権の債権直前に資産不計上とみなすなし
他の法人が会社となる場合直前の帳簿価額を引継ぎ他法令に別段の定めがある場合
  • 吸収合併・吸収分割が当該会社による支配取得に該当する場合その他時価を付すべき場合は、時価評価となる(第8条)
  • 出資請求権の債権を資産計上しないものとみなす扱いは、持分会社が吸収合併消滅会社・新設合併消滅会社となる場合にも準用される(第9条2項)
  • 第10条の帳簿価額引継ぎは、他の法令に別段の定めがある場合を除く
  • 第10条の対象は、農業協同組合法・金融商品取引法・商品先物取引法・中小企業団体の組織に関する法律・技術研究組合法・金融機関の合併及び転換に関する法律・保険業法の規定による場合に限られる
1

組織変更等の際の資産及び負債の評価

組織変更等の際の資産及び負債の評価について、条文は何を定めているか。

第7条組織変更の際の資産及び負債の評価替えの禁止組織変更だけを理由に帳簿価額を変えてはいけない1項判例なし
  • 会社が組織変更をしても、資産及び負債の帳簿価額を変更することはできない
  • 変更の理由が組織変更であることが条件
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第8条組織再編行為の際の資産及び負債の評価合併・分割は原則、直前の帳簿価額を引継ぐ2項・2号判例なし
  • 吸収合併存続会社・吸収分割承継会社は、消滅会社等の直前の帳簿価額をそのまま引継ぐのが原則
  • 支配取得に該当する場合など時価を付すべきときは例外となる
  • 新設合併・新設分割についても同じ考え方が準用される
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第9条持分会社の出資請求権出資請求権の債権は組織変更で資産から外れる2項判例なし
  • 社員に出資の履行を請求する権利に係る債権を資産計上していた場合が対象
  • 組織変更の直前に、その債権を資産計上しないものと定めたものとみなす
  • 吸収合併消滅会社・新設合併消滅会社となる場合にも同じ扱いが準用される
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第10条会社以外の法人が会社となる場合における資産及び負債の評価他の法律で会社になる場合も直前の帳簿価額を引継ぐ1項・7号判例なし
  • 農業協同組合法など7つの法律の規定により会社以外の法人が会社になる場合が対象
  • 資産及び負債の帳簿価額は、会社となる直前に法人が付していた帳簿価額とする
  • 他の法令に別段の定めがある場合はそちらが優先する
条文原文を見るこの条文の詳細ページ

関連する会計・監査の基準

原文整理本文は各団体のサイトで確認してください

これらの基準は著作権者が転載に許諾を求めているため、当サイトは基準名・番号・公表日とリンクのみを掲載しています(原文・要約は置いていません)。

原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社計算規則 第7条(組織変更の際の資産及び負債の評価替えの禁止) 詳細ページ
(組織変更の際の資産及び負債の評価替えの禁止)
第七条会社が組織変更をする場合には、当該組織変更をすることを理由にその有する資産及び負債の帳簿価額を変更することはできない。
会社計算規則 第8条(組織再編行為の際の資産及び負債の評価) 詳細ページ
(組織再編行為の際の資産及び負債の評価)
第八条次の各号に掲げる会社は、吸収合併又は吸収分割が当該会社による支配取得に該当する場合その他の吸収型再編対象財産に時価を付すべき場合を除き、吸収型再編対象財産には、当該各号に定める会社における当該吸収合併又は吸収分割の直前の帳簿価額を付さなければならない。
一吸収合併存続会社吸収合併消滅会社
二吸収分割承継会社吸収分割会社
2前項の規定は、新設合併及び新設分割の場合について準用する。
会社計算規則 第9条(持分会社の出資請求権) 詳細ページ
(持分会社の出資請求権)
第九条持分会社が組織変更をする場合において、当該持分会社が当該組織変更の直前に持分会社が社員に対して出資の履行をすべきことを請求する権利に係る債権を資産として計上しているときは、当該組織変更の直前に、当該持分会社は、当該債権を資産として計上しないものと定めたものとみなす。
2前項の規定は、社員に対して出資の履行をすべきことを請求する権利に係る債権を資産として計上している持分会社が吸収合併消滅会社又は新設合併消滅会社となる場合について準用する。
会社計算規則 第10条(会社以外の法人が会社となる場合における資産及び負債の評価) 詳細ページ
(会社以外の法人が会社となる場合における資産及び負債の評価)
第十条次に掲げる法律の規定により会社以外の法人が会社となる場合には、当該会社がその有する資産及び負債に付すべき帳簿価額は、他の法令に別段の定めがある場合を除き、当該会社となる直前に当該法人が当該資産及び負債に付していた帳簿価額とする。
一農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)
二金融商品取引法
三商品先物取引法(昭和二十五年法律第二百三十九号)
四中小企業団体の組織に関する法律(昭和三十二年法律第百八十五号)
五技術研究組合法(昭和三十六年法律第八十一号)
六金融機関の合併及び転換に関する法律(昭和四十三年法律第八十六号)
七保険業法
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。