詐欺

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事件番号
昭和27(あ)5538
裁判年月日
昭和29年3月23日
裁判所
最高裁判所第三小法廷
裁判種別
決定
結果
棄却
判例集等
刑集 第8巻3号305頁
原審
東京高等裁判所

判示事項

一 公判調書における文字の挿入削除が刑訴規則第五九条所定の方式を欠く場合の効力
二 予備的訴因の追加により公訴事実の同一性が害されない事例
三 予備的訴因につき有罪を認定した場合に主たる訴因に対する判断を明示することの要否

裁判要旨

一 公判調書における文字の挿入削除が刑訴規則第五九条所定の方式を欠いていても、ただちにその挿入削除を無効とすべきではなく、その効力の有無は、裁判所が諸般の状況に照して合理的な裁量により決すべきものである。
二 「被告人はA税務事務所に勤務中、B日頃、かねて同税務事務所滞納整理係Cから徴収方依頼を受けていた納税者D会社より、固定資産税一六四、七三〇円を同会社振出の同額の小切手で徴収し保管中、その頃擅に着服横領した。」との横領の訴因に対し、「被告人はA税務事務所に勤務中、B日頃、D会社において、その制限なきにかかわらず権限あるをよそおい、Eに対し同会社の固定資産税一六四、七三〇円の請求をし、同人をしてその旨誤信せしめ、よつて同人から同会社振出の同額の小切手の交付を受けて、これを騙取した。」との詐欺の予備的訴因を追加することにより、公訴事実の同一性は害されない。
三 主たる訴因と予備的訴因のある場合に、予備的訴因につき有罪を認定したときは、主文において主たる訴因につき無罪を言い渡すべきでないことは勿論、理由中においても、かならずしもこれに対する判断を明示することを要するものではない。

参照法条

刑訴規則59条,刑訴法256条3項,刑訴法256条5項,刑訴法312条1項,刑訴法44条1項,刑訴法336条,刑訴法378条3号,刑法252条1項,形法246条1項

この裁判例が参照する条文の解説

一次情報

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