刑事訴訟法 / テーマ別まとめ

証拠収集等への協力及び訴追に関する合意/合意の終了

合意の終了の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

証拠収集等への協力及び訴追に関する合意は、当事者に合意違反等があれば「離脱」により終了し、検察官が不起訴とした事件で検察審査会の起訴議決等があれば当然に効力を失う(失効)。合意が失効した場合、被告人が協議中にした供述や合意に基づく行為で得られた証拠は、その後刑事事件で起訴されても原則として証拠にできない。このページでは、離脱できる事由・手続と、失効・証拠排除の要件を整理する。

合意の終了
終了事由終了させる主体効果・手続
合意に違反されたとき違反された側の相手方離脱できる(書面で理由告知)
裁判所が訴因変更等を認めない等被告人離脱できる(書面で理由告知)
供述・証拠が虚偽と判明したとき検察官離脱できる(書面で理由告知)
検察審査会の起訴議決等があったとき(自動)合意が効力を失う
  • 離脱は理由を記載した書面により、相手方に離脱する旨を告知して行う
  • 350条の11の失効は、検察官が不起訴の処分をした事件についての合意に限られる
  • 350条の12の証拠排除は、協議中の供述・合意に基づく被告人の行為で得た証拠に限られる
  • 議決前に合意違反や供述・証拠の虚偽が既に明らかだった場合は証拠排除の例外となる
  • 偽証等特定の罪に係る事件で用いるときも証拠排除の例外となる
  • 被告人が証拠とすることに異議がない場合も証拠排除の例外となる
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合意の終了

合意の終了について、条文は何を定めているか。

第350_10条違反や虚偽など理由があれば離脱できる2項・3号判例なし
  • 合意に違反されたときは、その相手方が離脱できる
  • 被告人は裁判所が訴因変更等を認めない場合等に離脱できる
  • 検察官は供述・証拠が虚偽・偽造と判明したときに離脱できる
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第350_11条検察審査会の議決で合意が失効する場合1項判例なし
  • 対象は検察官が合意に基づき不起訴とした事件に限られる
  • 検察審査会の起訴議決等があれば合意は当然に効力を失う
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第350_12条失効後に起訴されても供述等は証拠にできない2項・3号判例なし
  • 協議中の供述や合意に基づく行為で得た証拠は原則証拠にできない
  • ただし合意違反等が既に明らかだった場合は例外として使える
  • 被告人に異議がない場合も例外として証拠にできる
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

刑事訴訟法 第350_10条 詳細ページ
第三百五十条の十次の各号に掲げる事由があるときは、当該各号に定める者は、第三百五十条の二第一項の合意から離脱することができる。
一第三百五十条の二第一項の合意の当事者が当該合意に違反したときその相手方
二次に掲げる事由被告人
イ検察官が第三百五十条の二第一項第二号ニに係る同項の合意に基づいて訴因又は罰条の追加、撤回又は変更を請求した場合において、裁判所がこれを許さなかつたとき。
ロ検察官が第三百五十条の二第一項第二号ホに係る同項の合意に基づいて第二百九十三条第一項の規定による意見の陳述において被告人に特定の刑を科すべき旨の意見を陳述した事件について、裁判所がその刑より重い刑の言渡しをしたとき。
ハ検察官が第三百五十条の二第一項第二号ヘに係る同項の合意に基づいて即決裁判手続の申立てをした事件について、裁判所がこれを却下する決定(第三百五十条の二十二第三号又は第四号に掲げる場合に該当することを理由とするものに限る。)をし、又は第三百五十条の二十五第一項第三号若しくは第四号に該当すること(同号については、被告人が起訴状に記載された訴因について有罪である旨の陳述と相反するか又は実質的に異なつた供述をしたことにより同号に該当する場合を除く。)となつたことを理由として第三百五十条の二十二の決定を取り消したとき。
ニ検察官が第三百五十条の二第一項第二号トに係る同項の合意に基づいて略式命令の請求をした事件について、裁判所が第四百六十三条第一項若しくは第二項の規定により通常の規定に従い審判をすることとし、又は検察官が第四百六十五条第一項の規定により正式裁判の請求をしたとき。
三次に掲げる事由検察官
イ被疑者又は被告人が第三百五十条の四の協議においてした他人の刑事事件についての供述の内容が真実でないことが明らかになつたとき。
ロ第一号に掲げるもののほか、被疑者若しくは被告人が第三百五十条の二第一項の合意に基づいてした供述の内容が真実でないこと又は被疑者若しくは被告人が同項の合意に基づいて提出した証拠が偽造若しくは変造されたものであることが明らかになつたとき。
2前項の規定による離脱は、その理由を記載した書面により、当該離脱に係る合意の相手方に対し、当該合意から離脱する旨の告知をして行うものとする。
刑事訴訟法 第350_11条 詳細ページ
第三百五十条の十一検察官が第三百五十条の二第一項第二号イに係る同項の合意に基づいて公訴を提起しない処分をした事件について、検察審査会法第三十九条の五第一項第一号若しくは第二号の議決又は同法第四十一条の六第一項の起訴議決があつたときは、当該合意は、その効力を失う。
刑事訴訟法 第350_12条 詳細ページ
第三百五十条の十二前条の場合には、当該議決に係る事件について公訴が提起されたときにおいても、被告人が第三百五十条の四の協議においてした供述及び当該合意に基づいてした被告人の行為により得られた証拠並びにこれらに基づいて得られた証拠は、当該被告人の刑事事件において、これらを証拠とすることができない。
2前項の規定は、次に掲げる場合には、これを適用しない。
一前条に規定する議決の前に被告人がした行為が、当該合意に違反するものであつたことが明らかになり、又は第三百五十条の十第一項第三号イ若しくはロに掲げる事由に該当することとなつたとき。
二被告人が当該合意に基づくものとしてした行為又は当該協議においてした行為が第三百五十条の十五第一項の罪、刑法第百三条、第百四条、第百六十九条若しくは第百七十二条の罪又は組織的犯罪処罰法第七条第一項第一号若しくは第二号に掲げる者に係る同条の罪に当たる場合において、これらの罪に係る事件において用いるとき。
三証拠とすることについて被告人に異議がないとき。
出

一次情報

原文ママ

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