刑事訴訟法 / テーマ別まとめ

総則/費用の補償

費用の補償の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

無罪の判決が確定した場合や、検察官のみの上訴が棄却・取下げとなり原裁判が確定した場合に、被告人だった者が負担した裁判費用を国が補償する制度を定めています。補償の請求先・請求期限・対象となる費用の範囲や、補償をしないことができる場合を条文ごとに整理しています。

費用の補償
区分対象者決定機関請求期限
無罪確定時の補償被告人だった者無罪判決をした裁判所確定後6箇月以内
上訴棄却等の場合の補償被告人・被告人だった者最高裁又は高裁(上訴裁判所)確定後2箇月以内
  • 本人の責めに帰すべき事由による費用は補償しないことができる(188条の2第1項ただし書、188条の4ただし書)
  • 虚偽の自白等で起訴を招いたと認められるときは補償の全部又は一部をしないことができる(188条の2第2項)
  • 188条の5第1項の請求がある場合、188条の4で補償される費用は188条の2第1項の補償をしない(188条の2第3項)
  • 補償の対象費用は旅費・日当・宿泊料・弁護人であった者への報酬に限られる(188条の6第1項)
  • 弁護人が2人以上いたときは主任弁護人その他一部の弁護人分に限定できる(188条の6第2項)
  • 請求手続・損害賠償との関係・権利の譲渡や差押え・相続人への補償は、特別の定めがない限り刑事補償法1条の補償の例による(188条の7)
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費用の補償

費用の補償について、条文は何を定めているか。

第188_2条無罪確定で裁判費用を国が補償する3項判例なし
  • 無罪判決確定後、被告人だった者に裁判費用を国が補償する
  • 本人の責めに帰すべき事由による費用は補償しないことができる
  • 虚偽自白等で起訴させた場合は補償の全部・一部をしないことができる
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第188_3条補償は無罪の裁判所に6箇月以内に請求3項判例なし
  • 被告人だった者本人の請求で、無罪判決をした裁判所が決定する
  • 請求は無罪判決確定から6箇月以内にしなければならない
  • 補償の決定には即時抗告ができる
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第188_4条検察官のみ上訴で敗訴確定時の費用補償1項判例なし
  • 検察官のみが上訴し、棄却・取下げで原裁判が確定した場合が対象
  • 無罪確定に至った場合を除き、上訴審で生じた費用を国が補償
  • 責めに帰すべき事由による費用は補償しないことができる
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第188_5条上訴裁判所に2箇月以内に請求3項判例なし
  • 請求先は上訴裁判所だった最高裁判所又は高等裁判所
  • 原裁判確定から2箇月以内に請求しなければならない
  • 高裁の決定には異議申立てができ、即時抗告の規定も準用
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第188_6条補償対象は旅費・日当・宿泊料・弁護人報酬2項判例なし
  • 対象は公判出頭の旅費・日当・宿泊料と弁護人への報酬に限る
  • 額は刑事訴訟費用に関する法律の証人・弁護人の規定を準用
  • 弁護人が2人以上のとき主任弁護人等に限定できる
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第188_7条手続等は刑事補償法の例による1項判例なし
  • 請求手続や損害賠償との関係等は刑事補償法1条の例による
  • この法律に特別の定めがある場合はそちらが優先
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

刑事訴訟法 第188_2条 詳細ページ
第百八十八条の二無罪の判決が確定したときは、国は、当該事件の被告人であつた者に対し、その裁判に要した費用の補償をする。ただし、被告人であつた者の責めに帰すべき事由によつて生じた費用については、補償をしないことができる。
2被告人であつた者が、捜査又は審判を誤らせる目的で、虚偽の自白をし、又は他の有罪の証拠を作ることにより、公訴の提起を受けるに至つたものと認められるときは、前項の補償の全部又は一部をしないことができる。
3第百八十八条の五第一項の規定による補償の請求がされている場合には、第百八十八条の四の規定により補償される費用については、第一項の補償をしない。
刑事訴訟法 第188_3条 詳細ページ
第百八十八条の三前条第一項の補償は、被告人であつた者の請求により、無罪の判決をした裁判所が、決定をもつてこれを行う。
2前項の請求は、無罪の判決が確定した後六箇月以内にこれをしなければならない。
3補償に関する決定に対しては、即時抗告をすることができる。
刑事訴訟法 第188_4条 詳細ページ
第百八十八条の四検察官のみが上訴をした場合において、上訴が棄却され又は取り下げられて当該上訴に係る原裁判が確定したときは、これによつて無罪の判決が確定した場合を除き、国は、当該事件の被告人又は被告人であつた者に対し、上訴によりその審級において生じた費用の補償をする。ただし、被告人又は被告人であつた者の責めに帰すべき事由によつて生じた費用については、補償をしないことができる。
刑事訴訟法 第188_5条 詳細ページ
第百八十八条の五前条の補償は、被告人又は被告人であつた者の請求により、当該上訴裁判所であつた最高裁判所又は高等裁判所が、決定をもつてこれを行う。
2前項の請求は、当該上訴に係る原裁判が確定した後二箇月以内にこれをしなければならない。
3補償に関する決定で高等裁判所がしたものに対しては、第四百二十八条第二項の異議の申立てをすることができる。この場合には、即時抗告に関する規定をも準用する。
刑事訴訟法 第188_6条 詳細ページ
第百八十八条の六第百八十八条の二第一項又は第百八十八条の四の規定により補償される費用の範囲は、被告人若しくは被告人であつた者又はそれらの者の弁護人であつた者が公判準備及び公判期日に出頭するに要した旅費、日当及び宿泊料並びに弁護人であつた者に対する報酬に限るものとし、その額に関しては、刑事訴訟費用に関する法律の規定中、被告人又は被告人であつた者については証人、弁護人であつた者については弁護人に関する規定を準用する。
2裁判所は、公判準備又は公判期日に出頭した弁護人が二人以上あつたときは、事件の性質、審理の状況その他の事情を考慮して、前項の弁護人であつた者の旅費、日当及び宿泊料を主任弁護人その他一部の弁護人に係るものに限ることができる。
刑事訴訟法 第188_7条 詳細ページ
第百八十八条の七補償の請求その他補償に関する手続、補償と他の法律による損害賠償との関係、補償を受ける権利の譲渡又は差押え及び被告人又は被告人であつた者の相続人に対する補償については、この法律に特別の定めがある場合のほか、刑事補償法(昭和二十五年法律第一号)第一条に規定する補償の例による。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。