一 昭和二二年政令第一六五号第一条第一項に違反して連合国占領軍の財産を買い受けこれを所持する場合に、その財産が賍物であり、その情を知りながらこれを買い受けたのであれば、右政令違反の罪と賍物故買罪とが成立し、刑法
第五四条第一項〈一個の行為が二個以上の罪名に触れる場合等の処理〉前段にいう一個の行為で数個の罪名に触れる場合に該当する。
二 検察官が、前記昭和二二年政令第一六五号第一条第一項に違反する連合国占領軍財産の所持について控訴を提起したのち、右所持を始めるに至つたその財産の買受行為について、それが賍物の故買であるとして追公判請求書と題する書面を提出した場合には、これによつてさらに別個の公訴を提起したものではなく、前の公判請求書の内容を補充する趣旨でこれを提出したにすぎないものと解するのが相当である。