この条文が出てくる場面
原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、利息が生じた最初の時点における法定利率が適用される。
- 法定利率は年三パーセントを基準とする。
- 法定利率は三年を一期とし、一期ごとに変動する変動制が採用されている。
- 各期の法定利率は、直近変動期の基準割合と当期の基準割合との差(一パーセント未満切捨て)を直近変動期の法定利率に加算又は減算して定める。
- 基準割合は、各期初日の属する年の六年前の一月から前々年の十二月までの各月の短期貸付けの平均利率の合計を六十で除して算出し(〇・一パーセント未満切捨て)、法務大臣が告示する。
民法第404条 法定利率の構造
原文解釈横スクロールできます| 項 | 内容 | 数値・基準 |
|---|---|---|
| 第1項 | 利率適用の原則 | 別段の意思表示がないときは、利息が生じた最初の時点における法定利率による |
| 第2項 | 法定利率の基準値 | 年三パーセント |
| 第3項 | 変動の周期 | 三年を一期とし、一期ごとに次項の規定により変動 |
| 第4項 | 各期の利率算定式 | 直近変動期における基準割合と当期における基準割合との差に相当する割合(一パーセント未満の端数は切捨て)を、直近変動期における法定利率に加算又は減算 |
| 第5項 | 基準割合の算定方法 | 各期の初日の属する年の六年前の年の一月から前々年の十二月までの各月における短期貸付け(貸付期間が一年未満のものに限る)の平均利率の合計を六十で除して計算した割合(〇・一パーセント未満の端数は切捨て)を法務大臣が告示 |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定民法貸金並に売掛代金請求
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和30(オ)911
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和33年6月6日 棄却
- 登載
- 民集 第12巻9号1373頁
- 参照法条
- 民法404条,民法140条
- 判示事項
- 消費貸借における利息の発生時期
裁判要旨消費貸借における借主は、特約のない限り、契約成立の日から約定利息を支払うべき義務がある
民法収用補償金増額
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 平成5(行ツ)11
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成9年1月28日 棄却
- 登載
- 民集 第51巻1号147頁
- 参照法条
- 土地収用法48条1項,土地収用法71条,土地収用法88条,土地収用法133条,民法404条,民法419条
- 判示事項
- 一 土地収用法一三三条所定の訴訟における補償額についての審理判断の方法 二 被収用者が土地収用法一三三条所定の訴訟において補償金増額分に対する収用の時期以降の法定利率相当の金員を請求することの可否
裁判要旨一 土地収用法一三三条所定の損失補償に関する訴訟において、裁判所は、収用委員会の補償に関する認定判断に裁量権の逸脱濫用があるかどうかを審理判断するのではなく、裁決時点における正当な補償額を客観的に認定し裁決に定められた補償額が右認定額と異なるときは、これを違法とし、正当な補償額を確定すべきである。
二 被収用者は、土地収用法一三三条所定の損失補償に関する訴訟において、正当な補償額と権利取得裁決に定められた補償額との差額のみならず、右差額に対する裁決に定められた権利取得の時期からその支払済みまで民法所定の年五分の利率に相当する金員を請求することができる。
二 被収用者は、土地収用法一三三条所定の損失補償に関する訴訟において、正当な補償額と権利取得裁決に定められた補償額との差額のみならず、右差額に対する裁決に定められた権利取得の時期からその支払済みまで民法所定の年五分の利率に相当する金員を請求することができる。
民法不当利得返還等請求本訴,貸金返還請求反訴事件
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 平成18(受)1187
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成19年2月13日 その他
- 登載
- 民集 第61巻1号182頁
- 参照法条
- (1,2につき)利息制限法1条1項 (1につき)民法488条 (2につき)民法404条,民法704条,商法514条
- 判示事項
- 1 貸主と借主との間で基本契約が締結されていない場合に第1の貸付けに係る債務の各弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当すると過払金が発生しその後第2の貸付けに係る債務が発生したときにおける第1の貸付けに係る過払金の同債務への充当の可否 2 商行為である貸付けに係る債務の弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当することにより発生する過払金を不当利得として返還する場合において悪意の受益者が付すべき民法704条前段所定の利息の利率
裁判要旨1 貸主と借主との間で継続的に貸付けが繰り返されることを予定した基本契約が締結されていない場合において,第1の貸付けに係る債務の各弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当すると過払金が発生し,その後,第2の貸付けに係る債務が発生したときには,特段の事情のない限り,第1の貸付けに係る過払金は,第1の貸付けに係る債務の各弁済が第2の貸付けの前にされたものであるか否かにかかわらず,第2の貸付けに係る債務には充当されない。
2 商行為である貸付けに係る債務の弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当することにより発生する過払金を不当利得として返還する場合において,悪意の受益者が付すべき民法704条前段所定の利息の利率は,民法所定の年5分である。
2 商行為である貸付けに係る債務の弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当することにより発生する過払金を不当利得として返還する場合において,悪意の受益者が付すべき民法704条前段所定の利息の利率は,民法所定の年5分である。
実務注記
原文解釈- 別段の意思表示の有無を確認利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときに初めて法定利率が適用されるため、当事者間の意思表示の有無をまず確認する必要がある。
- 利率確定の基準時点適用される法定利率は「その利息が生じた最初の時点」における利率であり、条文上その時点の利率を基準とする旨が定められている。
- 変動周期は三年一期法定利率は三年を一期として一期ごとに変動するものとされている。
- 加減算時の端数処理直近変動期の基準割合と当期の基準割合との差に一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる旨が条文に定められている。
- 基準割合の端数処理と公示主体基準割合の算定において〇・一パーセント未満の端数があるときは切り捨てられ、当該割合は法務大臣が告示するものとされている。
条文原文
原文ママ民法 第404条(法定利率)
(法定利率)
第四百四条利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、その利息が生じた最初の時点における法定利率による。
2法定利率は、年三パーセントとする。
3前項の規定にかかわらず、法定利率は、法務省令で定めるところにより、三年を一期とし、一期ごとに、次項の規定により変動するものとする。
4各期における法定利率は、この項の規定により法定利率に変動があった期のうち直近のもの(以下この項において「直近変動期」という。)における基準割合と当期における基準割合との差に相当する割合(その割合に一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)を直近変動期における法定利率に加算し、又は減算した割合とする。
5前項に規定する「基準割合」とは、法務省令で定めるところにより、各期の初日の属する年の六年前の年の一月から前々年の十二月までの各月における短期貸付けの平均利率(当該各月において銀行が新たに行った貸付け(貸付期間が一年未満のものに限る。)に係る利率の平均をいう。)の合計を六十で除して計算した割合(その割合に〇・一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)として法務大臣が告示するものをいう。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 民法 第404条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。