民法 明治二十九年法律第八十九号 現行施行 2026-06-24 条文取得 2026-09-05

第263条共有の性質を有する入会権

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原文整理テーマ別まとめ
用益物権ステップ 1 / 1 用益物権用益物権について、条文は何を定めているか。所有権/共有ステップ 1 / 1 共有共有について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 共有の性質を有する入会権については、各地方の慣習が適用される。
  • 慣習に定めがない事項については、この節(共有に関する規定)が適用される。
  • 本条の対象は、入会権のうち共有の性質を有するものに限られる。
  • 慣習の適用が民法の共有規定の適用に優先する構造となっている。

共有の性質を有する入会権の適用関係

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区分第一次的適用規範補充的適用規範
共有の性質を有する入会権各地方の慣習この節(共有)の規定

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
民法地上権存在確認、地上権設定登記手続、土地引渡
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和51(オ)424
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和57年7月1日 破棄自判
登載
民集 第36巻6号891頁
参照法条
民法263条,民訴法45条,民訴法62条
判示事項
一 入会部落の構成員が有する使用収益権の確認又はこれに基づく妨害排除の請求と右構成員の当事者適格 二 入会部落の構成員が有する使用収益権に基づく地上権設定仮登記抹消登記手続請求の可否
裁判要旨一 入会部落の構成員が有する使用収益権の確認又はこれに基づく妨害排除の請求については、右構成員各自に当事者適格がある。
二 入会部落の構成員は、自己の有する使用収益権を根拠としては入会地について経由された地上権設定仮登記の抹消登記手続を請求することができない。
民法入会権確認等請求
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和42(オ)531
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和48年3月13日 棄却
登載
民集 第27巻2号271頁
参照法条
民法263条,民法294条,民訴法208条
判示事項
一、入会権確認訴訟における入会権者の死亡と訴訟承継人 二、明治初年の官民有区分処分による官有地編入と入会権の帰すう
裁判要旨一、入会権確認訴訟において、入会権者が死亡した場合には、入会慣行に従つて死亡者に代わり入会権を取得した者が、その訴訟手続を承継する。
二、従前入会権の対象となつていた土地が、明治初年の官民有区分処分によつて官有地に編入されたとしても、その入会権は、右処分によつて当然には消滅しなかつたものと解すべきである。
民法土地並びに地上立木所有権確認請求
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和47(オ)1188
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和48年10月5日 棄却
登載
民集 第27巻9号1110頁
参照法条
民法162条,民法177条,民法263条
判示事項
一、入会部落の総有に属する土地を買い受けた同部落の構成員と民法一七七条の第三者 二、一筆の土地の一部の所有権時効取得と対抗要件
裁判要旨一、入会部落の総有に属する土地の譲渡を受けた同部落の構成員は、右譲渡前にこれを時効取得した者に対する関係において、民法一七七条にいう第三者にあたる。
二、一筆の土地の一部を時効取得した場合でも、右土地部分の所有権取得につき登記がないときは、時効完成後旧所有者からこれを買い受けた第三者に対抗することができない。

実務注記

原文解釈
  1. 慣習の優先確認各地方の慣習に従うことが第一次的な適用規範であるため、まず対象地域の慣習内容を確認する。
  2. 民法規定は補充的適用慣習に定めがない事項についてのみ、この節(共有)の規定が適用される。
  3. 対象の限定本条が適用されるのは「共有の性質を有する入会権」に限られる。
  4. 地域差への留意「各地方」ごとに慣習が異なり得るため、対象地域ごとに個別の確認が必要となる。

条文原文

原文ママ
民法 第263条(共有の性質を有する入会権)
(共有の性質を有する入会権)
第二百六十三条共有の性質を有する入会権については、各地方の慣習に従うほか、この節の規定を適用する。

一次情報