商法 / テーマ別まとめ

海商/船舶の衝突

船舶の衝突の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

船舶同士の衝突で双方に過失があった場合に、損害賠償の責任と金額をどう按分するかを定めています。あわせて、衝突に至らない異常接近(準衝突)や非航海船との事故にも同じ扱いを及ぼし、損害賠償請求権が消滅する期間も定めています。

船舶の衝突
場面過失の状況責任の定め方根拠条文
船舶の衝突双方に過失あり過失の軽重に応じ按分第788条
船舶の衝突軽重を定められない各船舶所有者が等しい割合第788条
準衝突(著しい接近)衝突と同様に扱う第788・789条を準用第790条
非航海船との事故衝突・準衝突と同様に扱う第788〜790条を準用第791条
  • 損害賠償請求権の消滅時効は、不法行為(船舶の衝突)の時から2年
  • この消滅時効は、財産権が侵害されたことによる損害賠償請求権に限る
  • 準衝突は、航行・船舶の取扱いに関する行為や関係法令違反の行為によるものに限る
1

船舶の衝突

船舶の衝突について、条文は何を定めているか。

第788条船舶所有者間の責任の分担双方に過失があれば過失の重さで負担を按分1項判例なし
  • 衝突した船舶双方の所有者・船員に過失があった場合が対象
  • 裁判所が過失の軽重を考慮して各所有者の責任と額を決める
  • 軽重を定められないときは各船舶所有者が等しい割合で負担
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第789条船舶の衝突による損害賠償請求権の消滅時効衝突による賠償請求権は2年で時効消滅1項判例なし
  • 船舶の衝突を原因とする不法行為の損害賠償請求権が対象
  • 財産権侵害による請求権に限られる
  • 不法行為の時から2年間行使しないと時効消滅
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第790条準衝突衝突していなくても著しい接近事故に準用1項判例なし
  • 航行・船舶の取扱いに関する行為や法令違反行為が原因の事故が対象
  • 他の船舶やその中の人・物に損害を与えた場合が対象
  • 第788条〈船舶所有者間の責任の分担〉・第789条〈船舶の衝突による損害賠償請求権の消滅時効〉の責任分担・時効の規定を準用
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第791条非航海船との衝突等への準用非航海船との事故にも同じ規定を準用1項判例なし
  • 船舶と非航海船との事故に第788〜790条〈準衝突〉を準用
  • 責任分担・準衝突・時効の各規定が同様に適用される
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

商法 第788条(船舶所有者間の責任の分担) 詳細ページ
(船舶所有者間の責任の分担)
第七百八十八条船舶と他の船舶との衝突(次条において「船舶の衝突」という。)に係る事故が生じた場合において、衝突したいずれの船舶についてもその船舶所有者又は船員に過失があったときは、裁判所は、これらの過失の軽重を考慮して、各船舶所有者について、その衝突による損害賠償の責任及びその額を定める。この場合において、過失の軽重を定めることができないときは、損害賠償の責任及びその額は、各船舶所有者が等しい割合で負担する。
商法 第789条(船舶の衝突による損害賠償請求権の消滅時効) 詳細ページ
(船舶の衝突による損害賠償請求権の消滅時効)
第七百八十九条船舶の衝突を原因とする不法行為による損害賠償請求権(財産権が侵害されたことによるものに限る。)は、不法行為の時から二年間行使しないときは、時効によって消滅する。
商法 第790条(準衝突) 詳細ページ
(準衝突)
第七百九十条前二条の規定は、船舶がその航行若しくは船舶の取扱いに関する行為又は船舶に関する法令に違反する行為により他の船舶に著しく接近し、当該他の船舶又は当該他の船舶内にある人若しくは物に損害を加えた事故について準用する。
商法 第791条(非航海船との衝突等への準用) 詳細ページ
(非航海船との衝突等への準用)
第七百九十一条前三条の規定は、船舶と非航海船との事故について準用する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。