商業登記法 / テーマ別まとめ

登記手続/合資会社の登記

合資会社の登記の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

合資会社の登記手続について、商業登記法110条から116条が定めています。設立登記や出資履行による変更登記に必要な添付書面を定めるとともに、合名会社・合同会社への種類変更、組織変更、合併、会社分割の各登記については、合名会社等に関する規定を準用する形で処理されます。

合資会社の登記
登記の種類添付書面など根拠条文
設立の登記有限責任社員の出資履行証明書110条
出資履行による変更登記履行を証する書面112条
合名会社への種類変更定款113条1項
合同会社への種類変更定款、払込み・給付完了証明書113条2項
組織変更の登記107条を準用114条
合併の登記108条・110条を準用115条
会社分割の登記109条・110条を準用116条
  • 111条により、47条1項、51条から53条まで、93条、94条、96条から103条までの規定も合資会社の登記に準用される
  • 113条2項の払込み・給付完了証明書は、会社法638条2項2号の規定により合同会社となった場合にのみ添付が必要
  • 113条3項により、104条・106条の規定が種類変更の登記(113条1項・2項の場合)に準用される
  • 115条2項の110条準用は、吸収合併による変更登記および新設合併による設立登記に適用される
  • 116条2項の110条準用は、吸収分割承継会社の変更登記および新設分割による設立登記に適用される
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合資会社の登記

合資会社の登記について、条文は何を定めているか。

第110条設立の登記設立登記には出資履行を証する書面が必要1項判例 2件
  • 有限責任社員が既に履行した出資の価額を証する書面を添付する
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第111条準用規定他の持分会社の登記規定を広く準用する1項判例なし
  • 合名会社等に関する規定の一部が合資会社の登記にも準用される
  • 対象は47条1項〈設立の登記〉、51条〈本店移転の登記〉から53条〈新所在地における登記においては、会社成立の年月日並びに本店を移転した旨及びその年月日をも登記しなければならない。〉まで、93条〈添付書面の通則〉、94条〈設立の登記〉、96条〈社員の加入又は退社等による変更の登記〉から103条〈継続の登記〉まで
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第112条出資履行の登記出資履行による変更登記に履行証明書が要る1項判例なし
  • 有限責任社員が出資を履行して変更登記をする際は、履行があったことを証する書面を添付する
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第113条持分会社の種類の変更の登記合名会社・合同会社への種類変更登記の添付書面3項・2号判例なし
  • 合名会社になる場合(会社法638条2項1号・639条1項)は定款を添付する
  • 合同会社の場合は定款のほか、638条2項2号のときは払込み・給付完了証明書も添付する
  • 104条〈持分会社の種類の変更の登記〉・106条〈合名会社が会社法第六百三十八条第一項の規定により合資会社又は合同会社となつた場合の合名会社についての登記の申請と前条第一…〉の規定がこの登記に準用される
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第114条組織変更の登記組織変更の登記は107条〈組織変更の登記〉を準用する1項判例 1件
  • 合資会社が組織変更をした場合の登記には、107条〈組織変更の登記〉の規定を準用する
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第115条合併の登記合併の登記は108条〈合併の登記〉・110条〈設立の登記〉を準用する2項判例なし
  • 合資会社の合併の登記には108条〈合併の登記〉の規定を準用する
  • 吸収合併による変更登記・新設合併による設立登記には110条〈設立の登記〉の規定を準用する(出資履行を証する書面)
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第116条会社分割の登記会社分割の登記は109条〈会社分割の登記〉・110条〈設立の登記〉を準用する2項判例なし
  • 合資会社の会社分割の登記には109条〈会社分割の登記〉の規定を準用する
  • 吸収分割承継会社の変更登記・新設分割による設立登記には110条〈設立の登記〉の規定を準用する
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第110条商業登記法

法人登記の職権抹消処分の取消訴訟における司法審査の範囲

裁判要旨法人登記の職権抹消処分の取消訴訟においては、裁判所は、登記官が審査権限を有する範囲内で当該処分の適否を判断すれば足り、登記官の審査権限に属さない資料に基づいて処分の適否を判断すべきではない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和61年11月4日 昭和58(行ツ)106
登載
集民 第149号89頁
参照法条
非訟事件手続法124条,商業登記法110条,商業登記法112項
論点2第110条商業登記法

一 商業登記法二四条〈申請の却下〉違反の瑕疵ある登記と審査請求が許される事由
二 商法一九条に反する登記申請が受理され登記が完了したときと審査請求の許否

裁判要旨一 登記の申請が商業登記法二四条各号所定の却下事由に該当していても、これが受理されて登記が完了したときは、審査請求により右登記の抹消を求めることができるのは、登記につき登記官による職権抹消事由が存することを理由とする場合に限られる。
二 商法一九条の規定に反し登記することができない商号の登記を目的とする登記申請でも、登記官がその申請を受理して登記を完了したときは、審査請求の方法によつて右登記の抹消を求めることは許されない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和60年2月21日 昭和59(行ツ)232
登載
集民 第144号119頁
参照法条
商業登記法24条13号,商業登記法27条,商業登記法109条1項,商業登記法110条1項,商業登記法114条,商法19条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

商業登記法 第110条(設立の登記) 詳細ページ
(設立の登記)
第百十条設立の登記の申請書には、有限責任社員が既に履行した出資の価額を証する書面を添付しなければならない。
商業登記法 第111条(準用規定) 詳細ページ
(準用規定)
第百十一条第四十七条第一項、第五十一条から第五十三条まで、第九十三条、第九十四条及び第九十六条から第百三条までの規定は、合資会社の登記について準用する。
商業登記法 第112条(出資履行の登記) 詳細ページ
(出資履行の登記)
第百十二条有限責任社員の出資の履行による変更の登記の申請書には、その履行があつたことを証する書面を添付しなければならない。
商業登記法 第113条(持分会社の種類の変更の登記) 詳細ページ
(持分会社の種類の変更の登記)
第百十三条合資会社が会社法第六百三十八条第二項第一号又は第六百三十九条第一項の規定により合名会社となつた場合の合名会社についてする登記の申請書には、定款を添付しなければならない。
2合資会社が会社法第六百三十八条第二項第二号又は第六百三十九条第二項の規定により合同会社となつた場合の合同会社についてする登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。
一定款
二会社法第六百三十八条第二項第二号の規定により合同会社となつた場合には、同法第六百四十条第一項の規定による出資に係る払込み及び給付が完了したことを証する書面
3第百四条及び第百六条の規定は、前二項の場合について準用する。
商業登記法 第114条(組織変更の登記) 詳細ページ
(組織変更の登記)
第百十四条第百七条の規定は、合資会社が組織変更をした場合について準用する。
商業登記法 第115条(合併の登記) 詳細ページ
(合併の登記)
第百十五条第百八条の規定は、合資会社の登記について準用する。
2第百十条の規定は、吸収合併による変更の登記及び新設合併による設立の登記について準用する。
商業登記法 第116条(会社分割の登記) 詳細ページ
(会社分割の登記)
第百十六条第百九条の規定は、合資会社の登記について準用する。
2第百十条の規定は、吸収分割承継会社がする吸収分割による変更の登記及び新設分割による設立の登記について準用する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。