小切手法 / テーマ別まとめ

呈示及支払

呈示及支払の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

小切手法28条から36条は、小切手の呈示期間や支払方法など、呈示から支払までの基本ルールを定めています。国内・渉外取引での呈示期間の違い、支払委託の取消しの効力発生時期、一部支払や外国通貨払いの扱いなど、実務で小切手を扱う際に確認すべき条文を整理しています。

呈示及支払
場合呈示期間
国内振出・国内支払10日以内
異国間・同一州20日以内
異国間・異なる州70日以内
欧州1国⇔地中海沿岸1国同一州内とみなす
  • 起算日は小切手に記載された振出の日とする
  • 振出日より前の呈示は、呈示した日を支払日とみなす
  • 振出人は換算率を小切手に記載することができる
  • 振出国と支払国で同名異価の通貨の場合、支払地の通貨と推定する
  • 支払委託の取消は呈示期間経過後にのみ効力を生じる
  • 暦の異なる地間の振出は、支払地の暦の応当日に換算する
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呈示及支払

呈示及支払について、条文は何を定めているか。

第28条小切手は一覧払いとされる2項判例なし
  • 一覧払いに反する記載をしても、その記載は無効とみなされる
  • 振出日より前の日付で呈示された場合は、呈示した日が支払日となる
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第29条呈示期間は振出・支払の地域で決まる4項判例 1件
  • 国内で振出し国内で支払う小切手は10日以内に呈示する
  • 振出地・支払地が異国間で同一州なら20日以内、異なる州なら70日以内
  • 期間の起算日は小切手に記載された振出の日
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第30条暦が異なる地域間の振出日の扱い1項判例なし
  • 振出地と支払地で暦が異なる場合、振出日は支払地の暦の同じ日に換算する
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第31条手形交換所での呈示は支払呈示となる1項判例なし
  • 手形交換所に小切手を呈示すれば、支払のための呈示をしたことになる
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第32条支払委託の取消は呈示期間経過後に効力2項判例 1件
  • 支払委託の取消は、呈示期間が過ぎた後でなければ効力を生じない
  • 取消がなければ、支払人は期間経過後でも支払うことができる
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第33条振出後の振出人の死亡等は小切手に影響なし1項判例なし
  • 振出後に振出人が死亡しても、小切手の効力に影響はない
  • 振出後に振出人が意思能力を失っても、行為能力の制限を受けても同様
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第34条支払人は受取証記載の請求ができる3項判例なし
  • 支払人は所持人に、小切手に受取を証する記載をして交付するよう求められる
  • 所持人は一部支払を拒むことができない
  • 一部支払の場合、支払人はその旨の記載と受取証書の交付を請求できる
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第35条裏書の連続は調査、署名の調査は不要1項判例 1件
  • 裏書のできる小切手の支払人は、裏書が連続しているかを調べる義務がある
  • 裏書人の署名そのものを調べる義務はない
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第36条外国通貨払い小切手の換算ルール4項判例なし
  • 支払地と異なる通貨で支払う小切手は、呈示期間内は支払日の相場でその国の通貨で支払える
  • 呈示しても支払がなかった場合、所持人は呈示日か支払日の相場を選んで請求できる
  • 外国通貨現実支払文句がある場合はこの換算ルールは適用されない
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第29条小切手法

振出日白地の持参人払式小切手による支払のための呈示の効力

裁判要旨振出日白地の持参人払式小切手による支払のための呈示は、振出人等に対する遡求権を保全する効力を有しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和61年11月7日 昭和61(オ)126
登載
集民 第149号107頁
参照法条
小切手法1条,小切手法2条,小切手法13条,小切手法29条,小切手法39条
論点2第32条小切手法

銀行の自己宛小切手が窃取された場合に呈示期間経過後取得した右小切手の所持人に対する支払が無効とされた事例。

裁判要旨銀行の自己宛小切手が窃取された場合、呈示期間経過後取得した右小切手の所持人に対する小切手金支払は、たとい該所持人を小切手金債権の準占有者とみなしてなされたとしても、同銀行が右事情を知悉しているかぎり無効である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和39年12月4日 昭和36(オ)796
登載
集民 第76号373頁
参照法条
民法467条,民法478条,小切手法21条,小切手法32条2項,小切手法35条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

小切手法 第28条 詳細ページ
第二十八条小切手ハ一覧払ノモノトス之ニ反スル一切ノ記載ハ之ヲ為サザルモノト看做ス
2振出ノ日附トシテ記載シタル日ヨリ前ニ支払ノ為呈示シタル小切手ハ呈示ノ日ニ於テ之ヲ支払フベキモノトス
小切手法 第29条 詳細ページ
第二十九条国内ニ於テ振出シ且支払フベキ小切手ハ十日内ニ支払ノ為之ヲ呈示スルコトヲ要ス
2支払ヲ為スベキ国ト異ル国ニ於テ振出シタル小切手ハ振出地及支払地ガ同一洲ニ存スルトキハ二十日内又異ル洲ニ存スルトキハ七十日内ニ之ヲ呈示スルコトヲ要ス
3前項ニ関シテハ欧羅巴洲ノ一国ニ於テ振出シ地中海沿岸ノ一国ニ於テ支払フベキ小切手又ハ地中海沿岸ノ一国ニ於テ振出シ欧羅巴洲ノ一国ニ於テ支払フベキ小切手ハ同一洲内ニ於テ振出シ且支払フベキモノト看做ス
4本条ニ掲グル期間ノ起算日ハ小切手ニ振出ノ日附トシテ記載シタル日トス
小切手法 第30条 詳細ページ
第三十条小切手ガ暦ヲ異ニスル二地ノ間ニ振出シタルモノナルトキハ振出ノ日ヲ支払地ノ暦ノ応当日ニ換フ
小切手法 第31条 詳細ページ
第三十一条手形交換所ニ於ケル小切手ノ呈示ハ支払ノ為ノ呈示タル効力ヲ有ス
小切手法 第32条 詳細ページ
第三十二条小切手ノ支払委託ノ取消ハ呈示期間経過後ニ於テノミ其ノ効力ヲ生ズ
2支払委託ノ取消ナキトキハ支払人ハ期間経過後ト雖モ支払ヲ為スコトヲ得
小切手法 第33条 詳細ページ
第三十三条振出ノ後振出人ガ死亡シ意思能力ヲ喪失シ又ハ行為能力ノ制限ヲ受クルモ小切手ノ効力ニ影響ヲ及ボスコトナシ
小切手法 第34条 詳細ページ
第三十四条小切手ノ支払人ハ支払ヲ為スニ当リ所持人ニ対シ小切手ニ受取ヲ証スル記載ヲ為シテ之ヲ交付スベキコトヲ請求スルコトヲ得
2所持人ハ一部支払ヲ拒ムコトヲ得ズ
3一部支払ノ場合ニ於テハ支払人ハ其ノ支払アリタル旨ノ小切手上ノ記載及受取証書ノ交付ヲ請求スルコトヲ得
小切手法 第35条 詳細ページ
第三十五条裏書シ得ベキ小切手ノ支払ヲ為ス支払人ハ裏書ノ連続ノ整否ヲ調査スル義務アルモ裏書人ノ署名ヲ調査スル義務ナシ
小切手法 第36条 詳細ページ
第三十六条支払地ノ通貨ニ非ザル通貨ヲ以テ支払フベキ旨ヲ記載シタル小切手ニ付テハ其ノ呈示期間内ハ支払ノ日ニ於ケル価格ニ依リ其ノ国ノ通貨ヲ以テ支払ヲ為スコトヲ得呈示ヲ為スモ支払ナカリシトキハ所持人ハ其ノ選択ニ依リ呈示ノ日又ハ支払ノ日ノ相場ニ従ヒ其ノ国ノ通貨ヲ以テ小切手ノ金額ヲ支払フベキコトヲ請求スルコトヲ得
2外国通貨ノ価格ハ支払地ノ慣習ニ依リ之ヲ定ム但シ振出人ハ小切手ニ定メタル換算率ニ依リ支払金額ヲ計算スベキ旨ヲ記載スルコトヲ得
3前二項ノ規定ハ振出人ガ特種ノ通貨ヲ以テ支払フベキ旨(外国通貨現実支払文句)ヲ記載シタル場合ニハ之ヲ適用セズ
4振出国ト支払国トニ於テ同名異価ヲ有スル通貨ニ依リ小切手ノ金額ヲ定メタルトキハ支払地ノ通貨ニ依リテ之ヲ定メタルモノト推定ス
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。