民事保全法 / テーマ別まとめ

総則

総則の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

民事保全法の総則は、仮差押え・仮処分といった民事保全全体に共通するルールを定めています。保全命令を出す裁判所や保全執行を行う機関、担保の供託方法、記録の閲覧、管轄、電子申立て、民事訴訟法の準用範囲などが含まれます。個別の保全命令・保全執行の手続に入る前に押さえておくべき土台となる部分です。

総則
条文項目要点
第1条趣旨仮差押え・仮処分の根拠法
第2条機関等命令は裁判所、執行は裁判所又は執行官
第3条任意的口頭弁論口頭弁論なしで裁判可
第4条担保の提供供託所への供託が原則
第5条記録の閲覧等利害関係人は閲覧等請求可
第6条専属管轄管轄は専属
第6条の2公示送達裁判所掲示場に掲示
第6条の3電子申立てオンライン申立て可能
第7条民訴法の準用性質に反しない限り準用
第8条最高裁判所規則細目は規則で定める
  • 第4条:当事者間に特別の契約があるときはその契約による
  • 第5条:債権者以外の者は口頭弁論・審尋期日の指定または債務者への送達があるまで閲覧等を請求できない
  • 第6条の3:電子申立てができるのは最高裁判所が定める裁判所に対するものに限る
  • 第7条:準用される民事訴訟法の規定は第一編〜第四編で、その中でも一部の条項は準用から除外される
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総則

総則について、条文は何を定めているか。

第1条趣旨仮差押え・仮処分の根拠を定める1項判例なし
  • 保全命令と保全執行をまとめて民事保全と呼ぶ
  • 他の法令に定めがない事項はこの法律による
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第2条民事保全の機関及び保全執行裁判所保全命令は裁判所、執行は裁判所か執行官3項判例なし
  • 保全命令は申立てにより裁判所が発する
  • 保全執行は申立てにより裁判所又は執行官が行う
  • 執行官が行う執行はその所属地方裁判所が保全執行裁判所
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第3条任意的口頭弁論口頭弁論なしで裁判できる1項判例なし
  • 民事保全の手続に関する裁判は口頭弁論を経ずに可能
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第4条担保の提供担保は供託所への供託が原則2項判例なし
  • 裁判所所在地を管轄する地裁管轄内の供託所に供託
  • 金銭又は裁判所が相当と認める有価証券で供託
  • 当事者に特別の契約があればその契約による
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第5条事件の記録の閲覧等利害関係人は記録の閲覧等を請求できる1項判例なし
  • 裁判所書記官に閲覧・謄写・正本等の交付を請求可
  • 債権者以外は期日指定や送達より前は請求できない
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第6条専属管轄この法律の裁判所の管轄は専属1項判例なし
  • 民事保全法が定める裁判所の管轄は専属とされる
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第6_2条公示送達の方法公示送達は裁判所の掲示場に掲示1項判例なし
  • 裁判所書記官が書類を保管し掲示場に掲示して行う
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第6_3条電子情報処理組織による申立て等オンラインでの申立て等が可能6項判例なし
  • 最高裁が定める裁判所には電子情報処理組織で申立て可
  • 電子申立ては書面等をもってしたものとみなされる
  • 到達時期は裁判所のファイルに記録された時点
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第7条民事訴訟法の準用民事訴訟法の規定を性質に反しない限り準用1項判例なし
  • 特別の定めがある場合を除き民訴法第一編〜第四編を準用
  • 一部の民訴法規定は準用対象から除外される
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第8条最高裁判所規則細かい手続は最高裁判所規則で定める1項判例なし
  • 法律に定めのない事項は最高裁判所規則による
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民事保全法 第1条(趣旨) 詳細ページ
(趣旨)
第一条民事訴訟の本案の権利の実現を保全するための仮差押え及び係争物に関する仮処分並びに民事訴訟の本案の権利関係につき仮の地位を定めるための仮処分(以下「民事保全」と総称する。)については、他の法令に定めるもののほか、この法律の定めるところによる。
民事保全法 第2条(民事保全の機関及び保全執行裁判所) 詳細ページ
(民事保全の機関及び保全執行裁判所)
第二条民事保全の命令(以下「保全命令」という。)は、申立てにより、裁判所が行う。
2民事保全の執行(以下「保全執行」という。)は、申立てにより、裁判所又は執行官が行う。
3裁判所が行う保全執行に関してはこの法律の規定により執行処分を行うべき裁判所をもって、執行官が行う保全執行の執行処分に関してはその執行官の所属する地方裁判所をもって保全執行裁判所とする。
民事保全法 第3条(任意的口頭弁論) 詳細ページ
(任意的口頭弁論)
第三条民事保全の手続に関する裁判は、口頭弁論を経ないですることができる。
民事保全法 第4条(担保の提供) 詳細ページ
(担保の提供)
第四条この法律の規定により担保を立てるには、担保を立てるべきことを命じた裁判所又は保全執行裁判所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄区域内の供託所に金銭又は担保を立てるべきことを命じた裁判所が相当と認める有価証券(社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第二百七十八条第一項に規定する振替債を含む。)を供託する方法その他最高裁判所規則で定める方法によらなければならない。ただし、当事者が特別の契約をしたときは、その契約による。
2民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第七十七条、第七十九条及び第八十条の規定は、前項の担保について準用する。
民事保全法 第5条(事件の記録の閲覧等) 詳細ページ
(事件の記録の閲覧等)
第五条保全命令に関する手続又は保全執行に関し裁判所が行う手続について、利害関係を有する者は、裁判所書記官に対し、事件の記録の閲覧若しくは謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又は事件に関する事項の証明書の交付を請求することができる。ただし、債権者以外の者にあっては、保全命令の申立てに関し口頭弁論若しくは債務者を呼び出す審尋の期日の指定があり、又は債務者に対する保全命令の送達があるまでの間は、この限りでない。
民事保全法 第6条(専属管轄) 詳細ページ
(専属管轄)
第六条この法律に規定する裁判所の管轄は、専属とする。
民事保全法 第6_2条(公示送達の方法) 詳細ページ
(公示送達の方法)
第六条の二民事保全の手続における公示送達は、裁判所書記官が送達すべき書類を保管し、いつでも送達を受けるべき者に交付すべき旨を裁判所の掲示場に掲示してする。
民事保全法 第6_3条(電子情報処理組織による申立て等) 詳細ページ
(電子情報処理組織による申立て等)
第六条の三民事保全の手続における申立てその他の申述(以下この条において「申立て等」という。)のうち、当該申立て等に関するこの法律その他の法令の規定により書面等(書面、書類、文書、謄本、抄本、正本、副本、複本その他文字、図形等人の知覚によって認識することができる情報が記載された紙その他の有体物をいう。次項及び第四項において同じ。)をもってするものとされているものであって、最高裁判所の定める裁判所に対してするもの(当該裁判所の裁判長、受命裁判官、受託裁判官又は裁判所書記官に対してするものを含む。)については、当該法令の規定にかかわらず、最高裁判所規則で定めるところにより、電子情報処理組織(裁判所の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下この項及び第三項において同じ。)と申立て等をする者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を用いてすることができる。
2前項の規定によりされた申立て等については、当該申立て等を書面等をもってするものとして規定した申立て等に関する法令の規定に規定する書面等をもってされたものとみなして、当該申立て等に関する法令の規定を適用する。
3第一項の規定によりされた申立て等は、同項の裁判所の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に、当該裁判所に到達したものとみなす。
4第一項の場合において、当該申立て等に関する他の法令の規定により署名等(署名、記名、押印その他氏名又は名称を書面等に記載することをいう。以下この項において同じ。)をすることとされているものについては、当該申立て等をする者は、当該法令の規定にかかわらず、当該署名等に代えて、最高裁判所規則で定めるところにより、氏名又は名称を明らかにする措置を講じなければならない。
5第一項の規定によりされた申立て等が第三項に規定するファイルに記録されたときは、第一項の裁判所は、当該ファイルに記録された情報の内容を書面に出力しなければならない。
6第一項の規定によりされた申立て等に係るこの法律その他の法令の規定による事件の記録の閲覧若しくは謄写又はその正本、謄本若しくは抄本の交付は、前項の書面をもってするものとする。当該申立て等に係る書類の送達又は送付も、同様とする。
民事保全法 第7条(民事訴訟法の準用) 詳細ページ
(民事訴訟法の準用)
第七条特別の定めがある場合を除き、民事保全の手続に関しては、その性質に反しない限り、民事訴訟法第一編から第四編までの規定(同法第七十一条第二項、第九十一条の二、第九十二条第九項及び第十項、第九十二条の二第二項、第九十四条、第百条第二項、第一編第五章第四節第三款、第百十一条、第一編第七章、第百三十三条の二第五項及び第六項、第百三十三条の三第二項、第百五十一条第三項、第百六十条第二項、第百八十五条第三項、第二百五条第二項、第二百十五条第二項、第二百二十七条第二項、第二百三十二条の二並びに第二百六十七条第二項の規定を除く。)を準用する。この場合において、別表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
民事保全法 第8条(最高裁判所規則) 詳細ページ
(最高裁判所規則)
第八条この法律に定めるもののほか、民事保全の手続に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。