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再生計画認可後の手続

再生計画認可後の手続の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

再生計画認可の決定が確定した後、再生債務者等は速やかに計画を遂行し、必要に応じて裁判所が計画の変更や再生手続の終結、計画の取消しを行います。ここでは、遂行・変更・終結・取消しの流れと、計画の履行完了前に破産手続や新たな再生手続が始まった場合の債権の扱いまでを整理しています。

再生計画認可後の手続
手続要件・契機申立てできる者効果
遂行(186条)認可決定確定後、速やかに再生債務者等監督委員が遂行を監督
変更(187条)やむを得ない事由・手続終了前再生債務者等・監督委員・届出再生債権者裁判所が変更決定
終結(188条)確定時/遂行時/3年経過等裁判所(職権・申立て)終結決定・監督命令等失効
取消し(189条)不正成立・履行懈怠・財産処分違反再生債権者取消し決定・債権は原状回復
破産等開始時の扱い(190条)履行完了前に破産・新再生開始―債権は原状回復・弁済額を控除
  • 187条2項:再生債権者に不利な影響を及ぼす変更の申立ては、再生計画案提出時と同様の手続に準じる(不利益を受けない債権者は参加不要)
  • 189条2項:不正成立を理由とする取消し申立ては、知った時から1か月、認可決定確定から2年を経過すると不可
  • 189条3項:履行懈怠を理由とする取消し申立ては、権利総額(履行済み部分除く)の10分の1以上を有する再生債権者に限る
  • 190条3項・4項:破産手続では従前の再生債権額から弁済済み額を控除した額を破産債権額とするが、配当参加額は従前額とみなす
  • 190条6項〜9項:新たな再生手続では従前の債権全額で参加できるが、既受領弁済分は議決権なし。旧手続の共益債権はそのまま共益債権とみなす
  • 186条3項・4項:裁判所は遂行を確実にするため、担保提供を命じることができる
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再生計画認可後の手続

再生計画認可後の手続について、条文は何を定めているか。

第186条再生計画の遂行認可後は速やかに計画を遂行する4項・3号判例なし
  • 認可決定確定後、再生債務者等は速やかに再生計画を遂行しなければならない
  • 監督委員が選任されていれば、その遂行を監督する
  • 裁判所は遂行確保のため、担保提供を命じることができる
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第187条再生計画の変更やむを得ない事情があれば計画を変更できる3項判例なし
  • 手続終了前に限り、やむを得ない事由があれば裁判所が計画を変更できる
  • 申立てできるのは再生債務者・管財人・監督委員・届出再生債権者
  • 債権者に不利な変更は、計画案提出時と同様の手続を経る
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第188条再生手続の終結計画が進めば裁判所が手続を終結させる5項判例 1件
  • 監督委員・管財人がいなければ、認可確定時に直ちに終結決定
  • 監督委員がいる場合、遂行完了か認可確定から3年経過で終結
  • 管財人がいる場合、遂行完了か遂行確実となった時点で終結
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第189条再生計画の取消し不正や不履行があれば計画を取り消せる8項・3号判例なし
  • 不正な方法での成立、履行懈怠、財産処分制限違反などが取消し事由
  • 不正成立を理由とする申立ては知った時から1か月、確定から2年で不可に
  • 履行懈怠を理由とする申立ては権利額の10分の1以上を持つ債権者に限る
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第190条破産手続開始の決定又は新たな再生手続開始の決定がされた場合の取扱い等計画途中で倒産すれば債権は元に戻る9項判例 1件
  • 履行完了前に破産や新たな再生手続が始まると、変更後の債権は原状回復
  • 破産手続では従前の再生債権額から弁済済み額を控除して破産債権額とする
  • 新たな再生手続では従前の債権全額で参加できるが、既受領分は議決権なし
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第188条民事再生法

再生債務者と別除権者との間で締結された別除権の行使等に関する協定における同協定の解除条件に関する合意が,再生債務者がその再生計画の履行完了前に再生手続廃止の決定を経ずに破産手続開始の決定を受けた時から同協定が効力を失う旨の内容をも含むものとされた事例

裁判要旨別除権の行使等に関する協定(別除権の目的である不動産につきその被担保債権の額よりも減額された受戻しの価格を定めて再生債務者が別除権者に対しこれを分割弁済することとし,再生債務者がその分割弁済を完了したときは別除権者の担保権が消滅する旨を再生債務者と別除権者との間で定めたもの)中にある再生手続廃止の決定がされること等を同協定の解除条件とする旨の合意は,再生計画の履行完了前に再生手続廃止の決定を経ずに破産手続開始の決定がされることが解除条件として明記されていなくても,これを解除条件から除外する趣旨であると解すべき事情がうかがわれないなど判示の事情の下では,再生債務者が上記破産手続開始の決定を受けた時から同協定はその効力を失う旨の内容をも含むものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成26年6月5日 平成24(受)880
登載
民集 第68巻5号403頁
参照法条
民事再生法41条1項9号,民事再生法53条,民事再生法88条,民事再生法188条2項,民事再生法190条1項,民事再生法194条,民事再生法250条1項,民法127条2項
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民事再生法 第186条(再生計画の遂行) 詳細ページ
(再生計画の遂行)
第百八十六条再生計画認可の決定が確定したときは、再生債務者等は、速やかに、再生計画を遂行しなければならない。
2前項に規定する場合において、監督委員が選任されているときは、当該監督委員は、再生債務者の再生計画の遂行を監督する。
3裁判所は、再生計画の遂行を確実にするため必要があると認めるときは、再生債務者等又は再生のために債務を負担し、若しくは担保を提供する者に対し、次に掲げる者のために、相当な担保を立てるべきことを命ずることができる。
一再生計画の定め又はこの法律の規定によって認められた権利を有する者
二異議等のある再生債権でその確定手続が終了していないものを有する者
三別除権の行使によって弁済を受けることができない債権の部分が確定していない再生債権を有する者
4民事訴訟法第七十六条、第七十七条、第七十九条及び第八十条の規定は、前項の担保について準用する。
民事再生法 第187条(再生計画の変更) 詳細ページ
(再生計画の変更)
第百八十七条再生計画認可の決定があった後やむを得ない事由で再生計画に定める事項を変更する必要が生じたときは、裁判所は、再生手続終了前に限り、再生債務者、管財人、監督委員又は届出再生債権者の申立てにより、再生計画を変更することができる。
2前項の規定により再生債権者に不利な影響を及ぼすものと認められる再生計画の変更の申立てがあった場合には、再生計画案の提出があった場合の手続に関する規定を準用する。ただし、再生計画の変更によって不利な影響を受けない再生債権者は、手続に参加させることを要せず、また、変更計画案について議決権を行使しない者(変更計画案について決議をするための債権者集会に出席した者を除く。)であって従前の再生計画に同意したものは、変更計画案に同意したものとみなす。
3第百七十五条及び第百七十六条の規定は、再生計画変更の決定があった場合について準用する。
民事再生法 第188条(再生手続の終結) 詳細ページ
(再生手続の終結)
第百八十八条裁判所は、再生計画認可の決定が確定したときは、監督委員又は管財人が選任されている場合を除き、再生手続終結の決定をしなければならない。
2裁判所は、監督委員が選任されている場合において、再生計画が遂行されたとき、又は再生計画認可の決定が確定した後三年を経過したときは、再生債務者若しくは監督委員の申立てにより又は職権で、再生手続終結の決定をしなければならない。
3裁判所は、管財人が選任されている場合において、再生計画が遂行されたとき、又は再生計画が遂行されることが確実であると認めるに至ったときは、再生債務者若しくは管財人の申立てにより又は職権で、再生手続終結の決定をしなければならない。
4監督命令及び管理命令は、再生手続終結の決定があったときは、その効力を失う。
5裁判所は、再生手続終結の決定をしたときは、その主文及び理由の要旨を公告しなければならない。
民事再生法 第189条(再生計画の取消し) 詳細ページ
(再生計画の取消し)
第百八十九条再生計画認可の決定が確定した場合において、次の各号のいずれかに該当する事由があるときは、裁判所は、再生債権者の申立てにより、再生計画取消しの決定をすることができる。
一再生計画が不正の方法により成立したこと。
二再生債務者等が再生計画の履行を怠ったこと。
三再生債務者が第四十一条第一項若しくは第四十二条第一項の規定に違反し、又は第五十四条第二項に規定する監督委員の同意を得ないで同項の行為をしたこと。
2前項第一号に掲げる事由を理由とする同項の申立ては、再生債権者が再生計画認可の決定に対する即時抗告により同号の事由を主張したとき、若しくはこれを知りながら主張しなかったとき、再生債権者が同号に該当する事由があることを知った時から一月を経過したとき、又は再生計画認可の決定が確定した時から二年を経過したときは、することができない。
3第一項第二号に掲げる事由を理由とする同項の申立ては、再生計画の定めによって認められた権利の全部(履行された部分を除く。)について裁判所が評価した額の十分の一以上に当たる権利を有する再生債権者であって、その有する履行期限が到来した当該権利の全部又は一部について履行を受けていないものに限り、することができる。
4裁判所は、再生計画取消しの決定をしたときは、直ちに、その裁判書を第一項の申立てをした者及び再生債務者等に送達し、かつ、その主文及び理由の要旨を公告しなければならない。
5第一項の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
6第四項の決定は、確定しなければその効力を生じない。
7第四項の決定が確定した場合には、再生計画によって変更された再生債権は、原状に復する。ただし、再生債権者が再生計画によって得た権利に影響を及ぼさない。
8第百八十五条の規定は第四項の決定が確定した場合について、前条第四項の規定は再生手続終了前に第四項の決定が確定した場合について準用する。
民事再生法 第190条(破産手続開始の決定又は新たな再生手続開始の決定がされた場合の取扱い等) 詳細ページ
(破産手続開始の決定又は新たな再生手続開始の決定がされた場合の取扱い等)
第百九十条再生計画の履行完了前に、再生債務者について破産手続開始の決定又は新たな再生手続開始の決定がされた場合には、再生計画によって変更された再生債権は、原状に復する。ただし、再生債権者が再生計画によって得た権利に影響を及ぼさない。
2第百八十五条の規定は、前項の場合について準用する。
3第一項の破産手続開始の決定に係る破産手続においては、再生債権であった破産債権については、その破産債権の額は、従前の再生債権の額から同項の再生計画により弁済を受けた額を控除した額とする。
4前項の破産手続においては、同項の破産債権については、第一項の再生計画により弁済を受けた場合であっても、従前の再生債権の額をもって配当の手続に参加することができる債権の額とみなし、破産財団に当該弁済を受けた額を加算して配当率の標準を定める。ただし、当該破産債権を有する破産債権者は、他の同順位の破産債権者が自己の受けた弁済と同一の割合の配当を受けるまでは、配当を受けることができない。
5第一項の破産手続開始の決定がされたときは、再生債務者が再生手続終了後に再生計画によらずに再生債権者に対してした担保の供与は、その効力を失う。
6新たな再生手続においては、再生債権者は、再生債権について第一項の再生計画により弁済を受けた場合であっても、その弁済を受ける前の債権の全部をもって再生手続に参加することができる。
7新たな再生手続においては、前項の規定により再生手続に参加した再生債権者は、他の再生債権者が自己の受けた弁済と同一の割合の弁済を受けるまでは、弁済を受けることができない。
8新たな再生手続においては、第六項の規定により再生手続に参加した再生債権者は、第一項の再生計画により弁済を受けた債権の部分については、議決権を行使することができない。
9新たな再生手続においては、従前の再生手続における共益債権は、共益債権とみなす。
出

一次情報

原文ママ

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