民事再生法 / テーマ別まとめ

再生計画/再生計画の条項

再生計画の条項の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

再生計画に必ず盛り込むべき条項と、要件を満たせば追加できる条項を条文ごとに整理しています。権利変更・弁済に関する必須事項に加え、未確定債権や別除権者、株式取得等の個別の定めも対象です。

再生計画の条項
条項根拠条文必須/任意内容
権利変更条項154条1項1号必須債権者の権利変更
共益債権等弁済条項154条1項2号必須共益・一般優先債権の弁済
開始後債権条項154条1項3号必須(該当時)開始後債権の内容
委員会費用負担条項154条2項必須(該当時)監督費用の負担
株式取得等条項154条3項・161条任意(許可時)株式取得・併合・減資等
募集株式条項154条4項・162条任意(許可時)譲渡制限株式の第三者割当
一般的基準条項156条必須減免・期限猶予の基準
権利明示条項157条必須変更後の権利内容の明示
債務負担・担保条項158条必須(該当時)引受人・保証人・担保の内容
未確定債権条項159条必須(該当時)異議ある債権への措置
別除権者条項160条必須(該当時)不足額確定前の措置
  • 権利変更は原則平等だが、不利益者の同意等があれば別段の定めが可能(155条1項)
  • 約定劣後再生債権があるときは配当順位の合意を考慮し公正・衡平な差を設ける(155条2項)
  • 開始前の罰金等は減免等の定めができない(155条4項)
  • 共助対象外国租税債権の減免等には徴収権者の意見を聴かなければならない(155条5項)
  • 根抵当権の元本確定時は極度額超過部分につき仮払・精算の定めができる(160条2項)
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再生計画の条項

再生計画の条項について、条文は何を定めているか。

第154条再生計画の条項再生計画に必ず入れる条項を定める4項・3号判例 1件
  • 権利変更、共益債権等の弁済、開始後債権の内容を必ず定める
  • 債権者委員会への費用を負担するときはその条項も必要
  • 裁判所の許可があれば株式取得・併合・減資・定款変更・募集株式の条項を追加できる
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第155条再生計画による権利の変更権利変更は平等が原則、例外もある5項判例なし
  • 原則は債権者間で平等、不利益者の同意等があれば別段の定め可
  • 約定劣後再生債権があるときは配当順位の合意を踏まえ公正・衡平な差を設ける
  • 債務の期限猶予は原則10年以内、開始前の罰金等は減免等の定め不可
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第156条権利の変更の一般的基準権利変更の一般的な基準を定める1項判例なし
  • 減免・期限猶予など変更の一般的基準を定める
  • 約定劣後再生債権の届出があれば、その基準も含めて定める
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第157条届出再生債権者等の権利に関する定め各債権者の変更後の権利を明示する2項判例なし
  • 届出債権者等の権利のうち変更される権利を明示し、基準に従った変更後の内容を定める
  • 159条〈未確定の再生債権に関する定め〉・160条1項〈別除権者の権利に関する定め〉の債権は明示の対象外
  • 再生計画で影響を受けない権利があるときはそれも明示する
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第158条債務の負担及び担保の提供に関する定め第三者が債務を負担・担保提供する定め2項判例なし
  • 再生債務者以外が債務引受・保証等をするときはその者と債務内容を明示
  • 担保を提供するときは提供者と担保権の内容を明示
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第159条未確定の再生債権に関する定め未確定の債権には確定後の措置を定める1項判例なし
  • 確定手続が終わっていない異議等ある債権には、適確な措置を定める
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第160条別除権者の権利に関する定め別除権者の不足額確定前の扱いを定める2項判例なし
  • 不足額が未確定の別除権者には、確定後の権利行使に関する適確な措置を定める
  • 根抵当権の元本確定時は極度額超過部分について仮払・精算の定めが可能
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第161条再生債務者の株式の取得等に関する定め株式取得・併合・減資等の内容を定める4項・2号判例なし
  • 自己株式取得なら取得株式数と取得日を定める
  • 株式併合なら会社法180条2項各号の事項を定める
  • 減資は会社法447条1項各号、定款変更は変更内容を定める
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第162条募集株式を引き受ける者の募集に関する定め募集株式を引き受ける者の募集条項1項判例なし
  • 許可を得て譲渡制限株式を募集するときは会社法199条1項各号の事項を定める
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第154条民事再生法

民事再生法上の共益債権に当たる債権につき,これが本来共益債権である旨の付記をすることもなく再生債権として届出がされ,この届出を前提として作成された再生計画案を決議に付する旨の決定がされた場合において,当該債権を再生手続によらずに行使することの許否

裁判要旨民事再生法上の共益債権に当たる債権を有する者は,当該債権につき再生債権として届出がされただけで,本来共益債権であるものを予備的に再生債権であるとして届出をする旨の付記もされず,この届出を前提として作成された再生計画案を決議に付する旨の決定がされた場合には,当該債権が共益債権であることを主張して再生手続によらずにこれを行使することは許されない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成25年11月21日 平成24(受)105
登載
民集 第67巻8号1618頁
参照法条
民事再生法85条1項,民事再生法94条1項,民事再生法95条,民事再生法121条1項,民事再生法121条2項,民事再生法154条1項,民事再生法169条,民事再生規則31条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民事再生法 第154条(再生計画の条項) 詳細ページ
(再生計画の条項)
第百五十四条再生計画においては、次に掲げる事項に関する条項を定めなければならない。
一全部又は一部の再生債権者の権利の変更
二共益債権及び一般優先債権の弁済
三知れている開始後債権があるときは、その内容
2債権者委員会が再生計画で定められた弁済期間内にその履行を確保するため監督その他の関与を行う場合において、再生債務者がその費用の全部又は一部を負担するときは、その負担に関する条項を定めなければならない。
3第百六十六条第一項の規定による裁判所の許可があった場合には、再生計画の定めによる再生債務者の株式の取得に関する条項、株式の併合に関する条項、資本金の額の減少に関する条項又は再生債務者が発行することができる株式の総数についての定款の変更に関する条項を定めることができる。
4第百六十六条の二第二項の規定による裁判所の許可があった場合には、再生計画において、募集株式(会社法第百九十九条第一項に規定する募集株式をいい、譲渡制限株式であるものに限る。以下この章において同じ。)を引き受ける者の募集(同法第二百二条第一項各号に掲げる事項を定めるものを除く。以下この章において同じ。)に関する条項を定めることができる。
民事再生法 第155条(再生計画による権利の変更) 詳細ページ
(再生計画による権利の変更)
第百五十五条再生計画による権利の変更の内容は、再生債権者の間では平等でなければならない。ただし、不利益を受ける再生債権者の同意がある場合又は少額の再生債権若しくは第八十四条第二項に掲げる請求権について別段の定めをし、その他これらの者の間に差を設けても衡平を害しない場合は、この限りでない。
2前項の規定にかかわらず、約定劣後再生債権の届出がある場合における再生計画においては、再生債権(約定劣後再生債権を除く。)を有する者と約定劣後再生債権を有する者との間においては、第三十五条第四項に規定する配当の順位についての合意の内容を考慮して、再生計画の内容に公正かつ衡平な差を設けなければならない。
3再生計画によって債務が負担され、又は債務の期限が猶予されるときは、特別の事情がある場合を除き、再生計画認可の決定の確定から十年を超えない範囲で、その債務の期限を定めるものとする。
4再生手続開始前の罰金等については、再生計画において減免その他権利に影響を及ぼす定めをすることができない。
5再生手続開始前の共助対象外国租税の請求権について、再生計画において減免その他権利に影響を及ぼす定めをする場合には、徴収の権限を有する者の意見を聴かなければならない。
民事再生法 第156条(権利の変更の一般的基準) 詳細ページ
(権利の変更の一般的基準)
第百五十六条再生債権者の権利を変更する条項においては、債務の減免、期限の猶予その他の権利の変更の一般的基準(約定劣後再生債権の届出があるときは、約定劣後再生債権についての一般的基準を含む。)を定めなければならない。
民事再生法 第157条(届出再生債権者等の権利に関する定め) 詳細ページ
(届出再生債権者等の権利に関する定め)
第百五十七条再生債権者の権利を変更する条項においては、届出再生債権者及び第百一条第三項の規定により認否書に記載された再生債権者の権利のうち変更されるべき権利を明示し、かつ、前条の一般的基準に従って変更した後の権利の内容を定めなければならない。ただし、第百五十九条及び第百六十条第一項に規定する再生債権については、この限りでない。
2前項に規定する再生債権者の権利で、再生計画によってその権利に影響を受けないものがあるときは、その権利を明示しなければならない。
民事再生法 第158条(債務の負担及び担保の提供に関する定め) 詳細ページ
(債務の負担及び担保の提供に関する定め)
第百五十八条再生債務者以外の者が債務を引き受け、又は保証人となる等再生のために債務を負担するときは、再生計画において、その者を明示し、かつ、その債務の内容を定めなければならない。
2再生債務者又は再生債務者以外の者が、再生のために担保を提供するときは、再生計画において、担保を提供する者を明示し、かつ、担保権の内容を定めなければならない。
民事再生法 第159条(未確定の再生債権に関する定め) 詳細ページ
(未確定の再生債権に関する定め)
第百五十九条異議等のある再生債権で、その確定手続が終了していないものがあるときは、再生計画において、その権利確定の可能性を考慮し、これに対する適確な措置を定めなければならない。
民事再生法 第160条(別除権者の権利に関する定め) 詳細ページ
(別除権者の権利に関する定め)
第百六十条別除権の行使によって弁済を受けることができない債権の部分が確定していない再生債権を有する者があるときは、再生計画において、その債権の部分が確定した場合における再生債権者としての権利の行使に関する適確な措置を定めなければならない。
2前項に規定する再生債権を担保する根抵当権の元本が確定している場合には、その根抵当権の被担保債権のうち極度額を超える部分について、第百五十六条の一般的基準に従い、仮払に関する定めをすることができる。この場合においては、当該根抵当権の行使によって弁済を受けることができない債権の部分が確定した場合における精算に関する措置をも定めなければならない。
民事再生法 第161条(再生債務者の株式の取得等に関する定め) 詳細ページ
(再生債務者の株式の取得等に関する定め)
第百六十一条再生計画によって株式会社である再生債務者が当該再生債務者の株式の取得をするときは、次に掲げる事項を定めなければならない。
一再生債務者が取得する株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)
二再生債務者が前号の株式を取得する日
2再生計画によって株式会社である再生債務者の株式の併合をするときは、会社法第百八十条第二項各号に掲げる事項を定めなければならない。
3再生計画によって株式会社である再生債務者の資本金の額の減少をするときは、会社法第四百四十七条第一項各号に掲げる事項を定めなければならない。
4再生計画によって株式会社である再生債務者が発行することができる株式の総数についての定款の変更をするときは、その変更の内容を定めなければならない。
民事再生法 第162条(募集株式を引き受ける者の募集に関する定め) 詳細ページ
(募集株式を引き受ける者の募集に関する定め)
第百六十二条株式会社である再生債務者が、第百六十六条の二第二項の規定による裁判所の許可を得て、募集株式を引き受ける者の募集をしようとするときは、再生計画において、会社法第百九十九条第一項各号に掲げる事項を定めなければならない。
出

一次情報

原文ママ

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