破産法 / テーマ別まとめ

破産手続の開始/破産手続開始の決定

破産手続開始の決定の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

破産手続開始の決定は、裁判所が破産手続開始の原因となる事実を認めたときに行う決定で、これにより破産管財人の選任や債権届出期間などが同時に定められます。決定と同時に定めた事項は公告・通知され、決定自体には即時抗告で不服を申し立てることができます。

破産手続開始の決定
場面要件・内容誰が行う・受ける
開始決定の要件開始原因の事実があること裁判所
開始決定をしない場合費用の予納なし/申立てが不誠実裁判所
決定の効力発生決定の時から効力が生じる裁判所
同時に定める事項管財人選任・届出期間・調査期間等裁判所
費用不足のおそれ届出期間等を定めないことが可能裁判所
公告事項主文・管財人氏名・期間等裁判所
通知を受ける者管財人・破産者・知れている債権者等裁判所→関係者
不服申立て即時抗告ができる申立人・利害関係人
  • 費用の予納がなくても、第23条第1項前段により国庫が仮に費用を支弁する場合は開始決定を妨げない。
  • 知れている破産債権者が千人以上で相当と認めるときは、通知や債権者集会への呼出しを省略する決定ができる。
  • 財産状況報告集会の期日は、知れている破産債権者の数等から相当でないと認めるときは定めないことができる。
  • 第31条第2項により届出期間等を定めなかった場合、不足のおそれがなくなれば裁判所は速やかにこれらを定めなければならない。
  • 開始決定を取り消す決定が確定したときは、裁判所は直ちに主文を公告し、一定の者に通知しなければならない。
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破産手続開始の決定

破産手続開始の決定について、条文は何を定めているか。

第30条破産手続開始の決定開始原因があれば裁判所が開始決定をする2項・2号判例 1件
  • 開始原因となる事実があれば、原則として破産手続開始の決定をする
  • 費用の予納がないときは開始決定をしない(国庫による仮支弁の場合を除く)
  • 不当な目的や不誠実な申立てのときも開始決定をしない
  • 決定は決定の時から効力が生じる
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第31条破産手続開始の決定と同時に定めるべき事項等開始決定と同時に管財人選任・期間等を定める5項・3号判例なし
  • 開始決定と同時に破産管財人を1人または数人選任する
  • 債権届出期間・財産状況報告集会の期日・債権調査の期間(または期日)を定める
  • 費用不足のおそれがあるときは届出期間等を定めないことができる
  • 知れている債権者が千人以上で相当なときは通知等を省略する決定ができる
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第32条破産手続開始の公告等開始決定は直ちに公告し関係者に通知する5項・9号判例なし
  • 開始決定をしたら直ちに主文・管財人氏名・期間等を公告する
  • 財産の所持者や破産者への債務者は財産の交付・弁済を禁じられる
  • 管財人・破産者・知れている債権者等には公告事項を通知する
  • 簡易配当が相当な場合は異議申述の期限も公告する
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第33条抗告開始の裁判には即時抗告ができる3項判例なし
  • 破産手続開始の申立てについての裁判には即時抗告ができる
  • 開始決定を取り消す決定が確定したら直ちに主文を公告・通知する
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第30条破産法

株式会社の取締役等の解任又は選任を内容とする株主総会決議不存在確認の訴えの係属中に当該株式会社が破産手続開始の決定を受けた場合における訴えの利益の消長

裁判要旨株式会社の取締役又は監査役の解任又は選任を内容とする株主総会決議不存在確認の訴えの係属中に当該株式会社が破産手続開始の決定を受けても,上記訴訟についての訴えの利益は当然には消滅しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成21年4月17日 平成20(受)951
登載
集民 第230号395頁
参照法条
会社法830条,破産法30条,民法653条,民訴法第2編第1章訴え
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

破産法 第30条(破産手続開始の決定) 詳細ページ
(破産手続開始の決定)
第三十条裁判所は、破産手続開始の申立てがあった場合において、破産手続開始の原因となる事実があると認めるときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、破産手続開始の決定をする。
一破産手続の費用の予納がないとき(第二十三条第一項前段の規定によりその費用を仮に国庫から支弁する場合を除く。)。
二不当な目的で破産手続開始の申立てがされたとき、その他申立てが誠実にされたものでないとき。
2前項の決定は、その決定の時から、効力を生ずる。
破産法 第31条(破産手続開始の決定と同時に定めるべき事項等) 詳細ページ
(破産手続開始の決定と同時に定めるべき事項等)
第三十一条裁判所は、破産手続開始の決定と同時に、一人又は数人の破産管財人を選任し、かつ、次に掲げる事項を定めなければならない。
一破産債権の届出をすべき期間
二破産者の財産状況を報告するために招集する債権者集会(第四項、第百三十六条第二項及び第三項並びに第百五十八条において「財産状況報告集会」という。)の期日
三破産債権の調査をするための期間(第百十六条第二項の場合にあっては、破産債権の調査をするための期日)
2前項第一号及び第三号の規定にかかわらず、裁判所は、破産財団をもって破産手続の費用を支弁するのに不足するおそれがあると認めるときは、同項第一号の期間並びに同項第三号の期間及び期日を定めないことができる。
3前項の場合において、裁判所は、破産財団をもって破産手続の費用を支弁するのに不足するおそれがなくなったと認めるときは、速やかに、第一項第一号の期間及び同項第三号の期間又は期日を定めなければならない。
4第一項第二号の規定にかかわらず、裁判所は、知れている破産債権者の数その他の事情を考慮して財産状況報告集会を招集することを相当でないと認めるときは、同号の期日を定めないことができる。
5第一項の場合において、知れている破産債権者の数が千人以上であり、かつ、相当と認めるときは、裁判所は、次条第四項本文及び第五項本文において準用する同条第三項第一号、第三十三条第三項本文並びに第百三十九条第三項本文の規定による破産債権者(同項本文の場合にあっては、同項本文に規定する議決権者。次条第二項において同じ。)に対する通知をせず、かつ、第百十一条、第百十二条又は第百十四条の規定により破産債権の届出をした破産債権者(以下「届出をした破産債権者」という。)を債権者集会の期日に呼び出さない旨の決定をすることができる。
破産法 第32条(破産手続開始の公告等) 詳細ページ
(破産手続開始の公告等)
第三十二条裁判所は、破産手続開始の決定をしたときは、直ちに、次に掲げる事項を公告しなければならない。
一破産手続開始の決定の主文
二破産管財人の氏名又は名称
三前条第一項の規定により定めた期間又は期日
四破産財団に属する財産の所持者及び破産者に対して債務を負担する者(第三項第二号において「財産所持者等」という。)は、破産者にその財産を交付し、又は弁済をしてはならない旨
五第二百四条第一項第二号の規定による簡易配当をすることが相当と認められる場合にあっては、簡易配当をすることにつき異議のある破産債権者は裁判所に対し前条第一項第三号の期間の満了時又は同号の期日の終了時までに異議を述べるべき旨
2前条第五項の決定があったときは、裁判所は、前項各号に掲げる事項のほか、第四項本文及び第五項本文において準用する次項第一号、次条第三項本文並びに第百三十九条第三項本文の規定による破産債権者に対する通知をせず、かつ、届出をした破産債権者を債権者集会の期日に呼び出さない旨をも公告しなければならない。
3次に掲げる者には、前二項の規定により公告すべき事項を通知しなければならない。
一破産管財人、破産者及び知れている破産債権者
二知れている財産所持者等
三第九十一条第二項に規定する保全管理命令があった場合における保全管理人
四労働組合等(破産者の使用人その他の従業者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、破産者の使用人その他の従業者の過半数で組織する労働組合がないときは破産者の使用人その他の従業者の過半数を代表する者をいう。第七十八条第四項及び第百三十六条第三項において同じ。)
4第一項第三号及び前項第一号の規定は、前条第三項の規定により同条第一項第一号の期間及び同項第三号の期間又は期日を定めた場合について準用する。ただし、同条第五項の決定があったときは、知れている破産債権者に対しては、当該通知をすることを要しない。
5第一項第二号並びに第三項第一号及び第二号の規定は第一項第二号に掲げる事項に変更を生じた場合について、第一項第三号及び第三項第一号の規定は第一項第三号に掲げる事項に変更を生じた場合(前条第一項第一号の期間又は同項第二号の期日に変更を生じた場合に限る。)について準用する。ただし、同条第五項の決定があったときは、知れている破産債権者に対しては、当該通知をすることを要しない。
破産法 第33条(抗告) 詳細ページ
(抗告)
第三十三条破産手続開始の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
2第二十四条から第二十八条までの規定は、破産手続開始の申立てを棄却する決定に対して前項の即時抗告があった場合について準用する。
3破産手続開始の決定をした裁判所は、第一項の即時抗告があった場合において、当該決定を取り消す決定が確定したときは、直ちにその主文を公告し、かつ、前条第三項各号(第三号を除く。)に掲げる者にその主文を通知しなければならない。ただし、第三十一条第五項の決定があったときは、知れている破産債権者に対しては、当該通知をすることを要しない。
出

一次情報

原文ママ

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