判示事項
手形取得の経路についての事実認定に審理不尽・理由不備の違法があるとされた事例
裁判要旨
手形が甲(振出人)―乙―丙(所持人)の経路で丙によつて取得されたものでなく、甲−乙−丁の経路で丁が取得したが、丁は訴訟信託の目的で丙に譲渡したものであるから、丙に対しては支払義務がない旨の訴訟信託の抗弁を審理するに際し、丁は乙の債権者として右手形を取得する事情があるのに対し、丙にはそのような事情がなく、また丁と丙とは親戚関係にあつて判示のような密接な生活関係を有するほか、丙が手形を入手するについては振出人甲の信用状態等を調査したこともない等判示のような事実関係を確定し、他方該手形を譲り受けるに際し乙に交付したと丙の供述する割引金額は手形の額面金額をこえていることが証拠上窺われるのにかかわらず、特段の事情を示すことなく、右手形は甲―乙―丙の経路で丙が裏書譲渡を受けたものと認定することは、審理不尽・理由不備の違法がある。
参照法条
手形法17条,民訴法185条,民訴法395条1項6号
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