判示事項
中小企業等協同組合法第三八条の二第二項にいう理事の重過失を認めるべきものとした事例。
裁判要旨
中小企業等協同組合法に基く組合の理事が、組合員に四〇万円の融資をするに際し、組合に現金がないため同額の融通手形を振出したについて、理事が右組合員において満期に手形金の払込をするものと信ずるにつき首肯するに足る事情はなく、しかも手形振出の時以降組合の取引銀行における当座預金高は終始五万円を出ず、その後一〇万円の小切手の不渡、当座取引の解約、交換所の取引停止処分が相次ぎ、銀行からの借入金五〇〇余万円も約半額の返済がなされただけで新たな融資も実現が困難であつた等の事実にてらし、組合が満期に手形金の支払をすることが極めて困難な状態にあり、特段の事情のないかぎり理事においても手形振出当時にかかる状態を当然に予見したものと認められる以上、これを予見しなかつたとすれば、理事には中小企業等協同組合法第三八条の二第二項にいう重大な過失があつたものと解すべきである。
参照法条
中小企業等協同組合法38条の2,商法266条の3
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