株式会社の手続の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。
吸収合併消滅会社、吸収分割会社、株式交換完全子会社(条文上「消滅株式会社等」)が吸収合併等を行う際に踏む一連の手続を整理しています。書面等の備置き・閲覧から株主総会等の承認、株主の差止請求、株式・新株予約権の買取請求、債権者異議手続、効力発生日の変更、事後の備置き・閲覧までを条文に沿って確認できます。
| 手続 | 対象・要件 | 期限 | 条文 |
|---|---|---|---|
| 書面等の備置閲覧 | 株主・債権者等が閲覧等を請求可 | 備置開始日~効力発生後6か月 | 782 |
| 株主総会の承認 | 原則、株主総会の決議で承認 | 効力発生日の前日まで | 783 |
| 総株主の同意 | 対価が持分等の場合に必要 | 効力発生日の前日まで | 783 |
| 種類株主総会の決議 | 対価が譲渡制限株式等の場合 | ― | 783 |
| 持分等交付の同意 | 対価が持分等の場合、全員同意 | ― | 783 |
| 略式手続(承認省略) | 存続会社等が特別支配会社 | ― | 784 |
| 簡易手続(承認省略) | 承継資産が総資産の5分の1以下 | ― | 784 |
| 差止請求 | 法令定款違反・著しく不当な場合 | 効力発生日前 | 784の2 |
| 株式買取請求 | 反対株主が公正な価格で請求 | 20日前~前日 | 785 |
| 株式価格の決定 | 協議不調なら裁判所へ申立て | 効力発生後30日+満了後30日以内 | 786 |
| 新株予約権買取請求 | 対象新株予約権者が請求可 | 20日前~前日 | 787 |
| 新株予約権価格の決定 | 協議不調なら裁判所へ申立て | 効力発生後30日+満了後30日以内 | 788 |
| 債権者異議 | 官報公告+知れている債権者催告 | 異議は1か月を下回れない | 789 |
| 効力発生日の変更 | 存続会社等との合意で変更可 | 変更前日までに公告 | 790 |
| 事後の備置閲覧 | 承継事項等を記載した書面を備置 | 効力発生日から6か月間 | 791 |
| 剰余金配当等の特則 | 簡易分割時の株式取得等は適用除外 | ― | 792 |
株式会社の手続について、条文は何を定めているか。
論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。
非上場会社において会社法785条1項に基づく株式買取請求がされ,裁判所が収益還元法を用いて株式の買取価格を決定する場合に,非流動性ディスカウント(当該会社の株式には市場性がないことを理由とする減価)を行うことの可否
吸収合併等によりシナジーその他の企業価値の増加が生じない場合に消滅株式会社等の反対株主がした株式買取請求に係る「公正な価格」の意義
1 吸収合併等によりシナジーその他の企業価値の増加が生じない場合に消滅株式会社等の反対株主がした株式買取請求に係る「公正な価格」の意義
2 株式買取請求がされた日における吸収合併契約等を承認する旨の株主総会の決議がされることがなければその株式が有したであろう価格を算定するに当たって参照すべき市場株価として,同日における市場株価やこれに近接する一定期間の市場株価の平均値を用いることが,裁判所の裁量の範囲内にあるとされる場合
吸収合併消滅株式会社の株主が吸収合併をするための株主総会に先立って上記会社に対して委任状を送付したことが会社法785条2項1号イ〈反対株主の株式買取請求 イ 当該株主総会に先立って当該吸収合併等に反対する旨を当該消滅株式会社等に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該吸収合併等に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)〉にいう吸収合併等に反対する旨の通知に当たるとされた事例
賃借人が契約当事者を実質的に変更したときは賃貸人は違約金を請求することができるなどの定めのある賃貸借契約において,当該賃借人が吸収分割の後は責任を負わないものとする吸収分割により契約当事者の地位を承継させた場合に,当該賃借人が上記吸収分割がされたことを理由に上記定めに基づく違約金債権に係る債務を負わないと主張することが信義則に反し許されないとされた事例
これらの基準は著作権者が転載に許諾を求めているため、当サイトは基準名・番号・公表日とリンクのみを掲載しています(原文・要約は置いていません)。
e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。
条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。