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機関/補償契約及び役員等のために締結される保険契約

補償契約及び役員等のために締結される保険契約の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

会社法430条の2・430条の3は、役員等に生じる費用や損害賠償責任を会社が肩代わりする「補償契約」と、役員等を被保険者とする「役員等賠償責任保険契約(D&O保険)」の締結ルールを定めています。いずれも内容の決定に株主総会(取締役会設置会社では取締役会)の決議を必要とし、利益相反規制や民法108条の適用関係が別途整理されています。

補償契約及び役員等のために締結される保険契約
項目補償契約役員等賠償責任保険契約
決定機関株主総会または取締役会決議株主総会または取締役会決議
対象者役員等役員等(被保険者)
対象となる支出・損害対処費用・賠償損失・和解金職務執行の責任による損害
補償・塡補できない部分通常費用超過分、悪意重過失時は全部法務省令で除外あり
民法108条の適用適用除外適用除外(要件あり)
取締役会への報告義務遅滞なく報告義務あり規定なし
  • 補償契約で会社が第三者への損害を賠償すれば役員等が423条1項の責任を負う場合、その責任に係る部分は補償できない。
  • 悪意または重過失により役員等が第三者に対する責任を負う場合、その損失の全部は補償できない。
  • 会社と取締役・執行役の間の補償契約には356条1項・365条2項(419条2項準用含む)・423条3項・428条1項は適用しない。
  • 補償契約の締結について民法108条は、株主総会等の決議で内容が定められた場合には適用しない。
  • 役員等賠償責任保険契約とは、締結により役員等の職務執行の適正性が著しく損なわれるおそれがないものとして法務省令で定めるものを除いた契約をいう。
  • D&O保険契約について民法108条を適用しないのは、役員等賠償責任保険契約の場合は決議で内容が定められたときに限る。
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補償契約及び役員等のために締結される保険契約

補償契約及び役員等のために締結される保険契約について、条文は何を定めているか。

第430_2条補償契約会社が役員等の費用・損害を補償する契約7項・5号判例なし
  • 職務執行に関する法令違反疑いや責任追及への対処費用を補償できる
  • 第三者への損害賠償や和解金の支払いによる損失も補償対象になる
  • 悪意で不正な利益を図ったと分かれば会社は補償額の返還を請求できる
  • 取締役会設置会社では補償した取締役・受けた取締役が遅滞なく取締役会に報告する
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第430_3条役員等のために締結される保険契約役員等賠償責任保険(D&O保険)の締結ルール3項判例なし
  • 役員等を被保険者とする賠償責任保険の内容決定に決議が必要
  • 締結の適正性を著しく損なわないものとして法務省令で除外される契約もある
  • 取締役・執行役を被保険者とする契約には利益相反規制の一部を適用しない
  • 民法108条は原則不適用だが、D&O保険では決議で内容を定めた場合に限る
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第430_2条(補償契約) 詳細ページ
(補償契約)
第四百三十条の二株式会社が、役員等に対して次に掲げる費用等の全部又は一部を当該株式会社が補償することを約する契約(以下この条において「補償契約」という。)の内容の決定をするには、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によらなければならない。
一当該役員等が、その職務の執行に関し、法令の規定に違反したことが疑われ、又は責任の追及に係る請求を受けたことに対処するために支出する費用
二当該役員等が、その職務の執行に関し、第三者に生じた損害を賠償する責任を負う場合における次に掲げる損失
イ当該損害を当該役員等が賠償することにより生ずる損失
ロ当該損害の賠償に関する紛争について当事者間に和解が成立したときは、当該役員等が当該和解に基づく金銭を支払うことにより生ずる損失
2株式会社は、補償契約を締結している場合であっても、当該補償契約に基づき、次に掲げる費用等を補償することができない。
一前項第一号に掲げる費用のうち通常要する費用の額を超える部分
二当該株式会社が前項第二号の損害を賠償するとすれば当該役員等が当該株式会社に対して第四百二十三条第一項の責任を負う場合には、同号に掲げる損失のうち当該責任に係る部分
三役員等がその職務を行うにつき悪意又は重大な過失があったことにより前項第二号の責任を負う場合には、同号に掲げる損失の全部
3補償契約に基づき第一項第一号に掲げる費用を補償した株式会社が、当該役員等が自己若しくは第三者の不正な利益を図り、又は当該株式会社に損害を加える目的で同号の職務を執行したことを知ったときは、当該役員等に対し、補償した金額に相当する金銭を返還することを請求することができる。
4取締役会設置会社においては、補償契約に基づく補償をした取締役及び当該補償を受けた取締役は、遅滞なく、当該補償についての重要な事実を取締役会に報告しなければならない。
5前項の規定は、執行役について準用する。この場合において、同項中「取締役会設置会社においては、補償契約」とあるのは、「補償契約」と読み替えるものとする。
6第三百五十六条第一項及び第三百六十五条第二項(これらの規定を第四百十九条第二項において準用する場合を含む。)、第四百二十三条第三項並びに第四百二十八条第一項の規定は、株式会社と取締役又は執行役との間の補償契約については、適用しない。
7民法第百八条の規定は、第一項の決議によってその内容が定められた前項の補償契約の締結については、適用しない。
会社法 第430_3条(役員等のために締結される保険契約) 詳細ページ
(役員等のために締結される保険契約)
第四百三十条の三株式会社が、保険者との間で締結する保険契約のうち役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害を保険者が塡補することを約するものであって、役員等を被保険者とするもの(当該保険契約を締結することにより被保険者である役員等の職務の執行の適正性が著しく損なわれるおそれがないものとして法務省令で定めるものを除く。第三項ただし書において「役員等賠償責任保険契約」という。)の内容の決定をするには、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によらなければならない。
2第三百五十六条第一項及び第三百六十五条第二項(これらの規定を第四百十九条第二項において準用する場合を含む。)並びに第四百二十三条第三項の規定は、株式会社が保険者との間で締結する保険契約のうち役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害を保険者が塡補することを約するものであって、取締役又は執行役を被保険者とするものの締結については、適用しない。
3民法第百八条の規定は、前項の保険契約の締結については、適用しない。ただし、当該契約が役員等賠償責任保険契約である場合には、第一項の決議によってその内容が定められたときに限る。
出

一次情報

原文ママ

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