会社法 / テーマ別まとめ

新設分割/株式会社を設立する新設分割

株式会社を設立する新設分割の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

株式会社を設立する新設分割は、新設分割計画にどのような事項を定めるべきか(第763条)と、その計画に基づいて成立の日に何が起きるか(第764条)を定めています。新設分割設立株式会社への権利義務の承継、株式・社債・新株予約権の交付、および債権者保護の範囲がここで決まります。

株式会社を設立する新設分割
号計画で定める事項
一号目的・商号・本店・発行可能株式総数
二号定款で定めるその他の事項
三号設立時取締役の氏名
四号設立時会計参与・監査役・会計監査人
五号承継する資産・債務・雇用契約
六号交付株式数と資本金・準備金の額
七号共同分割時の株式の割当て
八号交付する社債・新株予約権の内容
九号共同分割時の社債等の割当て
十号新株予約権者への交付新株予約権
十一号交付新株予約権の割当て
十二号成立日の自己株式取得・剰余金配当
  • 四号のイ〜ハは会計参与設置会社・監査役設置会社・会計監査人設置会社に該当する場合のみ定める
  • 七号・九号・十一号は2以上の株式会社又は合同会社が共同して新設分割をする場合のみ定める
  • 八号は社債等を交付する場合、十号・十一号は新株予約権を交付する場合のみ定める
  • 十二号の定めがあるときは764条4項の残存債権者保護規定は適用されない
  • 残存債権者の請求権は害することを知った時から2年、成立の日から10年で消滅する
  • 新設分割会社について破産手続開始・再生手続開始・更生手続開始の決定があると残存債権者は請求できない
1

株式会社を設立する新設分割

株式会社を設立する新設分割について、条文は何を定めているか。

第763条株式会社を設立する新設分割計画新設分割計画に必須記載事項を定める2項・12号判例なし
  • 目的・商号・本店・発行可能株式総数と設立時取締役の氏名を必ず定める
  • 会計参与・監査役・会計監査人は設置する場合だけ氏名等を定める
  • 監査等委員会設置会社は設立時取締役を監査等委員とそれ以外に区別して定める
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第764条株式会社を設立する新設分割の効力の発生等成立日に権利義務を承継し株主等になる11項・3号判例なし
  • 成立の日に新設分割計画の定めどおり新設分割会社の権利義務を承継する
  • 個別催告を受けなかった債権者は各社に対し財産価額を限度に請求できる
  • 交付株式・社債・新株予約権に応じて株主・社債権者・新株予約権者になる
条文原文を見るこの条文の詳細ページ

関連する会計・監査の基準

原文整理本文は各団体のサイトで確認してください

これらの基準は著作権者が転載に許諾を求めているため、当サイトは基準名・番号・公表日とリンクのみを掲載しています(原文・要約は置いていません)。

原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第763条(株式会社を設立する新設分割計画) 詳細ページ
(株式会社を設立する新設分割計画)
第七百六十三条一又は二以上の株式会社又は合同会社が新設分割をする場合において、新設分割により設立する会社(以下この編において「新設分割設立会社」という。)が株式会社であるときは、新設分割計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一株式会社である新設分割設立会社(以下この編において「新設分割設立株式会社」という。)の目的、商号、本店の所在地及び発行可能株式総数
二前号に掲げるもののほか、新設分割設立株式会社の定款で定める事項
三新設分割設立株式会社の設立時取締役の氏名
四次のイからハまでに掲げる場合の区分に応じ、当該イからハまでに定める事項
イ新設分割設立株式会社が会計参与設置会社である場合新設分割設立株式会社の設立時会計参与の氏名又は名称
ロ新設分割設立株式会社が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合新設分割設立株式会社の設立時監査役の氏名
ハ新設分割設立株式会社が会計監査人設置会社である場合新設分割設立株式会社の設立時会計監査人の氏名又は名称
五新設分割設立株式会社が新設分割により新設分割をする会社(以下この編において「新設分割会社」という。)から承継する資産、債務、雇用契約その他の権利義務(株式会社である新設分割会社(以下この編において「新設分割株式会社」という。)の株式及び新株予約権に係る義務を除く。)に関する事項
六新設分割設立株式会社が新設分割に際して新設分割会社に対して交付するその事業に関する権利義務の全部又は一部に代わる当該新設分割設立株式会社の株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法並びに当該新設分割設立株式会社の資本金及び準備金の額に関する事項
七二以上の株式会社又は合同会社が共同して新設分割をするときは、新設分割会社に対する前号の株式の割当てに関する事項
八新設分割設立株式会社が新設分割に際して新設分割会社に対してその事業に関する権利義務の全部又は一部に代わる当該新設分割設立株式会社の社債等を交付するときは、当該社債等についての次に掲げる事項
イ当該社債等が新設分割設立株式会社の社債(新株予約権付社債についてのものを除く。)であるときは、当該社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ロ当該社債等が新設分割設立株式会社の新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)であるときは、当該新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ハ当該社債等が新設分割設立株式会社の新株予約権付社債であるときは、当該新株予約権付社債についてのイに規定する事項及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権についてのロに規定する事項
九前号に規定する場合において、二以上の株式会社又は合同会社が共同して新設分割をするときは、新設分割会社に対する同号の社債等の割当てに関する事項
十新設分割設立株式会社が新設分割に際して新設分割株式会社の新株予約権の新株予約権者に対して当該新株予約権に代わる当該新設分割設立株式会社の新株予約権を交付するときは、当該新株予約権についての次に掲げる事項
イ当該新設分割設立株式会社の新株予約権の交付を受ける新設分割株式会社の新株予約権の新株予約権者の有する新株予約権(以下この編において「新設分割計画新株予約権」という。)の内容
ロ新設分割計画新株予約権の新株予約権者に対して交付する新設分割設立株式会社の新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ハ新設分割計画新株予約権が新株予約権付社債に付された新株予約権であるときは、新設分割設立株式会社が当該新株予約権付社債についての社債に係る債務を承継する旨並びにその承継に係る社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
十一前号に規定する場合には、新設分割計画新株予約権の新株予約権者に対する同号の新設分割設立株式会社の新株予約権の割当てに関する事項
十二新設分割株式会社が新設分割設立株式会社の成立の日に次に掲げる行為をするときは、その旨
イ第百七十一条第一項の規定による株式の取得(同項第一号に規定する取得対価が新設分割設立株式会社の株式(これに準ずるものとして法務省令で定めるものを含む。ロにおいて同じ。)のみであるものに限る。)
ロ剰余金の配当(配当財産が新設分割設立株式会社の株式のみであるものに限る。)
2新設分割設立株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、前項第三号に掲げる事項は、設立時監査等委員である設立時取締役とそれ以外の設立時取締役とを区別して定めなければならない。
会社法 第764条(株式会社を設立する新設分割の効力の発生等) 詳細ページ
(株式会社を設立する新設分割の効力の発生等)
第七百六十四条新設分割設立株式会社は、その成立の日に、新設分割計画の定めに従い、新設分割会社の権利義務を承継する。
2前項の規定にかかわらず、第八百十条第一項第二号(第八百十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定により異議を述べることができる新設分割会社の債権者であって、第八百十条第二項(第三号を除き、第八百十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の各別の催告を受けなかったもの(第八百十条第三項(第八百十三条第二項において準用する場合を含む。)に規定する場合にあっては、不法行為によって生じた債務の債権者であるものに限る。次項において同じ。)は、新設分割計画において新設分割後に新設分割会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、新設分割会社に対して、新設分割会社が新設分割設立株式会社の成立の日に有していた財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
3第一項の規定にかかわらず、第八百十条第一項第二号の規定により異議を述べることができる新設分割会社の債権者であって、同条第二項の各別の催告を受けなかったものは、新設分割計画において新設分割後に新設分割設立株式会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、新設分割設立株式会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
4第一項の規定にかかわらず、新設分割会社が新設分割設立株式会社に承継されない債務の債権者(以下この条において「残存債権者」という。)を害することを知って新設分割をした場合には、残存債権者は、新設分割設立株式会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
5前項の規定は、前条第一項第十二号に掲げる事項についての定めがある場合には、適用しない。
6新設分割設立株式会社が第四項の規定により同項の債務を履行する責任を負う場合には、当該責任は、新設分割会社が残存債権者を害することを知って新設分割をしたことを知った時から二年以内に請求又は請求の予告をしない残存債権者に対しては、その期間を経過した時に消滅する。新設分割設立株式会社の成立の日から十年を経過したときも、同様とする。
7新設分割会社について破産手続開始の決定、再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定があったときは、残存債権者は、新設分割設立株式会社に対して第四項の規定による請求をする権利を行使することができない。
8前条第一項に規定する場合には、新設分割会社は、新設分割設立株式会社の成立の日に、新設分割計画の定めに従い、同項第六号の株式の株主となる。
9次の各号に掲げる場合には、新設分割会社は、新設分割設立株式会社の成立の日に、新設分割計画の定めに従い、当該各号に定める者となる。
一前条第一項第八号イに掲げる事項についての定めがある場合同号イの社債の社債権者
二前条第一項第八号ロに掲げる事項についての定めがある場合同号ロの新株予約権の新株予約権者
三前条第一項第八号ハに掲げる事項についての定めがある場合同号ハの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
10二以上の株式会社又は合同会社が共同して新設分割をする場合における前二項の規定の適用については、第八項中「新設分割計画の定め」とあるのは「同項第七号に掲げる事項についての定め」と、前項中「新設分割計画の定め」とあるのは「前条第一項第九号に掲げる事項についての定め」とする。
11前条第一項第十号に規定する場合には、新設分割設立株式会社の成立の日に、新設分割計画新株予約権は、消滅し、当該新設分割計画新株予約権の新株予約権者は、同項第十一号に掲げる事項についての定めに従い、同項第十号ロの新設分割設立株式会社の新株予約権の新株予約権者となる。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。