被相続人甲からその子乙が遺言公正証書の正本の保管を託され、乙は遺産分割協議の成立に至るまで法定相続人の一人である姉に対して遺言書の存在と内容を告げなかったが、甲の妻丙は甲が公正証書によって遺言をしたことを知っており、丙の実家の当主は証人として遺言書の作成に立ち会った上、遺言執行者の指定を受け、また、乙は遺産分割協議の成立前に法定相続人の一人である妹に対して遺言公正証書の正本を示してその存在と内容を告げたなど判示の事実関係においては、乙の行為は、民法
八九一条五号〈相続人の欠格事由 相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者〉にいう遺言書の隠匿に当たらない。