甲が信用金庫の支店長代理乙に預金の名目で小切手を詐取されたとして信用金庫に損害賠償を請求した場合において、甲は信用金庫の店舗内で乙に預金の趣旨で小切手を交付したが、もともと正規の預金を勧誘されたものではないなど判示の事情があるときは、甲が勧誘を受けた預金の条件など勧誘から小切手の交付に至るまでの一連の過程に正常な普通預金取引としては不自然な点があったとしても、そのことのみから乙の職務権限の逸脱を知らなかったことにつき甲に重大な過失があるとした原審の判断には、民法
七一五条〈使用者等の責任〉の解釈適用を誤った違法がある。