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有価証券/指図証券

指図証券の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

指図証券は、裏書と証券の交付によって譲渡され、占有者の権利が推定されるなど、通常の債権とは異なる流通性を持たせるための規律が置かれている有価証券である。民法520条の2から520条の12までは、譲渡の方式、善意取得、債務者の抗弁の制限、弁済の場所・遅滞の基準、喪失時の対応などを定めている。実務担当者は、裏書の連続や公示催告手続といった手続面の要件を押さえておく必要がある。

指図証券
場面条文ポイント
譲渡520の2裏書+交付で効力発生
裏書の方式520の3手形法の裏書規定を準用
権利の推定520の4裏書の連続で権利者と推定
善意取得520の5悪意・重過失なければ返還不要
抗弁の制限520の6譲渡前の事由は善意譲受人に対抗不可
質入れ520の7譲渡の規定を準用
弁済の場所520の8債務者の現在の住所
履行遅滞520の9提示して請求した時から遅滞
債務者の調査520の10調査権はあるが義務はない
喪失(無効化)520の11公示催告手続で無効にできる
喪失時の権利行使520の12供託または担保提供で履行可
  • 抗弁の制限には例外があり、証券記載事項や証券の性質から当然に生じる結果は対抗できる
  • 債務者の調査は権利であって義務ではないが、悪意・重過失があれば弁済は無効になる
  • 質入れには譲渡(520条の2から520条の6まで)の規定が準用される
  • 喪失の無効化は非訟事件手続法第100条の公示催告手続による
  • 喪失時の権利行使は非訟事件手続法第114条の公示催告の申立てが前提となる
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指図証券

指図証券について、条文は何を定めているか。

第520_2条指図証券の譲渡裏書と交付で譲渡の効力が生じる1項判例なし
  • 証券に譲渡の裏書をして交付しないと譲渡は無効
  • 裏書だけ、交付だけでは効力が生じない
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第520_3条指図証券の裏書の方式裏書の方式は手形法の規定を準用1項判例なし
  • 指図証券の性質に応じて手形法の裏書規定を使う
  • 証券の種類によって準用の仕方が変わる
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第520_4条指図証券の所持人の権利の推定裏書が連続していれば権利者と推定される1項判例なし
  • 所持人が裏書の連続で権利を証明すれば適法な権利者と推定される
  • 証明の負担が軽くなる
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第520_5条指図証券の善意取得善意で取得すれば証券を返す義務を負わない1項判例なし
  • 占有を失った証券でも所持人が裏書の連続で証明すれば返還不要
  • 悪意または重大な過失があった場合は返還義務が残る
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第520_6条指図証券の譲渡における債務者の抗弁の制限譲渡前の事由は善意の譲受人に対抗できない1項判例なし
  • 債務者は譲渡前に持っていた対抗事由を善意の譲受人に主張できない
  • 証券記載事項や証券の性質から当然に生じる結果は例外として対抗できる
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第520_7条指図証券の質入れ指図証券を目的とする質入れにも譲渡の規定を準用1項判例なし
  • 520条の2〈指図証券の譲渡〉から520条の6〈指図証券の譲渡における債務者の抗弁の制限〉までの規定が質権設定にも適用される
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第520_8条指図証券の弁済の場所弁済場所は債務者の現在の住所1項判例なし
  • 指図証券の弁済は債務者の現在の住所で行う
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第520_9条指図証券の提示と履行遅滞所持人が証券を提示して請求した時から遅滞責任1項判例なし
  • 期限があっても、期限到来後に所持人が証券を提示して請求するまでは遅滞にならない
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第520_10条指図証券の債務者の調査の権利等債務者に調査権はあるが調査義務はない1項判例なし
  • 所持人本人及び署名・押印の真偽を調査する権利はあるが義務はない
  • 債務者に悪意または重大な過失があるときは弁済は無効
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第520_11条指図証券の喪失指図証券は公示催告手続で無効にできる1項判例なし
  • 非訟事件手続法第100条の公示催告手続を使って証券を無効にできる
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第520_12条指図証券喪失の場合の権利行使方法喪失時は供託または担保提供で履行させられる1項判例なし
  • 非訟事件手続法第114条の公示催告の申立てをした所持人が対象
  • 債務者に目的物の供託、又は相当の担保を供して履行させることができる
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民法 第520_2条(指図証券の譲渡) 詳細ページ
(指図証券の譲渡)
第五百二十条の二指図証券の譲渡は、その証券に譲渡の裏書をして譲受人に交付しなければ、その効力を生じない。
民法 第520_3条(指図証券の裏書の方式) 詳細ページ
(指図証券の裏書の方式)
第五百二十条の三指図証券の譲渡については、その指図証券の性質に応じ、手形法(昭和七年法律第二十号)中裏書の方式に関する規定を準用する。
民法 第520_4条(指図証券の所持人の権利の推定) 詳細ページ
(指図証券の所持人の権利の推定)
第五百二十条の四指図証券の所持人が裏書の連続によりその権利を証明するときは、その所持人は、証券上の権利を適法に有するものと推定する。
民法 第520_5条(指図証券の善意取得) 詳細ページ
(指図証券の善意取得)
第五百二十条の五何らかの事由により指図証券の占有を失った者がある場合において、その所持人が前条の規定によりその権利を証明するときは、その所持人は、その証券を返還する義務を負わない。ただし、その所持人が悪意又は重大な過失によりその証券を取得したときは、この限りでない。
民法 第520_6条(指図証券の譲渡における債務者の抗弁の制限) 詳細ページ
(指図証券の譲渡における債務者の抗弁の制限)
第五百二十条の六指図証券の債務者は、その証券に記載した事項及びその証券の性質から当然に生ずる結果を除き、その証券の譲渡前の債権者に対抗することができた事由をもって善意の譲受人に対抗することができない。
民法 第520_7条(指図証券の質入れ) 詳細ページ
(指図証券の質入れ)
第五百二十条の七第五百二十条の二から前条までの規定は、指図証券を目的とする質権の設定について準用する。
民法 第520_8条(指図証券の弁済の場所) 詳細ページ
(指図証券の弁済の場所)
第五百二十条の八指図証券の弁済は、債務者の現在の住所においてしなければならない。
民法 第520_9条(指図証券の提示と履行遅滞) 詳細ページ
(指図証券の提示と履行遅滞)
第五百二十条の九指図証券の債務者は、その債務の履行について期限の定めがあるときであっても、その期限が到来した後に所持人がその証券を提示してその履行の請求をした時から遅滞の責任を負う。
民法 第520_10条(指図証券の債務者の調査の権利等) 詳細ページ
(指図証券の債務者の調査の権利等)
第五百二十条の十指図証券の債務者は、その証券の所持人並びにその署名及び押印の真偽を調査する権利を有するが、その義務を負わない。ただし、債務者に悪意又は重大な過失があるときは、その弁済は、無効とする。
民法 第520_11条(指図証券の喪失) 詳細ページ
(指図証券の喪失)
第五百二十条の十一指図証券は、非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)第百条に規定する公示催告手続によって無効とすることができる。
民法 第520_12条(指図証券喪失の場合の権利行使方法) 詳細ページ
(指図証券喪失の場合の権利行使方法)
第五百二十条の十二金銭その他の物又は有価証券の給付を目的とする指図証券の所持人がその指図証券を喪失した場合において、非訟事件手続法第百十四条に規定する公示催告の申立てをしたときは、その債務者に、その債務の目的物を供託させ、又は相当の担保を供してその指図証券の趣旨に従い履行をさせることができる。
出

一次情報

原文ママ

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