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後見の機関/後見監督人

後見監督人の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

後見監督人は、後見人の事務を監督し、必要な場面では被後見人を代表する機関です。誰が指定・選任できるか、就任できない人の範囲、担う職務の内容を条文が定めています。委任や後見人に関する規定の多くが後見監督人にも準用され、未成年後見監督人・成年後見監督人で準用先の条文が一部異なります。

後見監督人
項目内容
指定未成年後見人指定権者が遺言で指定可
選任家裁が必要時に職権または請求で選任
欠格事由後見人の配偶者・直系血族・兄弟姉妹
職務①後見人の事務を監督
職務②後見人欠員時に選任請求
職務③急迫時に必要な処分
職務④利益相反行為で被後見人を代表
準用後見人に関する規定の一部を準用
  • 指定(848条)は未成年後見監督人にのみ認められる制度で、遺言による指定に限られる
  • 選任(849条)は被後見人・親族・後見人の請求または家裁の職権によるが、家裁が必要と認めたときに限られる
  • 職務④の代表は、後見人またはその代表する者と被後見人との利益が相反する行為に限られる
  • 852条の準用先は、後見監督人全般・未成年後見監督人・成年後見監督人で対象条文が異なる
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後見監督人

後見監督人について、条文は何を定めているか。

第848条未成年後見監督人の指定遺言で未成年後見監督人を指定できる1項判例なし
  • 未成年後見人を指定できる人が遺言で指定する制度
  • 指定の方法は遺言に限られる
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第849条後見監督人の選任家裁が必要に応じて後見監督人を選任1項判例 1件
  • 被後見人・親族・後見人の請求または家裁の職権で選任できる
  • 家裁が必要があると認めたときに限られる
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第850条後見監督人の欠格事由後見人の近親者は後見監督人になれない1項判例なし
  • 後見人の配偶者はなれない
  • 後見人の直系血族もなれない
  • 後見人の兄弟姉妹もなれない
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第851条後見監督人の職務後見監督人の4つの職務を定める1項・4号判例 3件
  • 後見人の事務を監督する
  • 後見人が欠けたら遅滞なく選任請求、急迫時は必要な処分をする
  • 利益相反行為では被後見人を代表する
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第852条委任及び後見人の規定の準用後見人に関する規定を後見監督人に準用1項判例なし
  • 委任・後見人の一般規定を後見監督人に準用
  • 未成年後見監督人には840条3項〈未成年後見人の選任〉・857条の2〈未成年後見人が数人ある場合の権限の行使等〉も準用
  • 成年後見監督人には843条4項〈成年後見人の選任〉・859条の2〈成年後見人が数人ある場合の権限の行使等〉・859条の3〈成年被後見人の居住用不動産の処分についての許可〉も準用
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第849条民法

後見監督人選任審判の効力発生時点。

裁判要旨後見監督人を選任する審判は、告知により効力を生じ、就職の届出により効力を生ずるものではない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和38年11月28日 昭和36(オ)764
登載
集民 第69号417頁
参照法条
民法849条,家事審判法9条1項甲類14号,家事審判法13条
論点2第851条民法

虚偽の嫡出子出生届と養子縁組の成否

裁判要旨養子とする意図で他人の子を嫡出子として出生届をしても、右出生届をもつて養子縁組届とみなし、有効に養子縁組が成立したものとすることはできない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和50年4月8日 昭和49(オ)861
登載
民集 第29巻4号401頁
参照法条
旧民法775条,旧民法847条,旧民法851条2号,民法739条,民法799条,民法802条2号
論点3第851条民法

旧民法九一五条四号にいう「後見人と被後見人トノ利益相反スル行為」にあたるとされた事例

裁判要旨後見人が未成年者を代理して後見人の内縁の夫に対し未成年者所有の土地を無償譲渡する行為は、旧民法九一五条四号にいう「後見人ト被後見人トノ利益相反スル行為」にあたる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和45年5月22日 昭和42(オ)473
登載
民集 第24巻5号402頁
参照法条
旧民法915条4号,民法851条4号,民法860条
論点4第851条民法

一 旧民法第八五一条第一号(新民法第八〇二条第一号)の意義
二 養子縁組の無効と民法第九三条但書

裁判要旨一 旧民法第八五一条第一号(新民法第八〇二条第一号)にいわゆる「当事者間に縁組をする意思がないとき」とは、当事者間において真に養親子関係の設定を欲する効果意思を有しない場合を指し、たとえ養子縁組の届出自体については当事者間に意思の一致があつたとしても、それが単に他の目的を達するための便法として仮託されたものに過ぎないときは、養子縁組は、効力を生じない。
二 養子関係の設定を欲する効果意思のないことによる養子縁組の無効は、絶対的のものであつて民法第九三条但書の適用をまつてはじめて無効となるのではない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和23年12月23日 昭和23(オ)85
登載
民集 第2巻14号493頁
参照法条
旧民法851条1号,新民法802条1号,新民法93条但書
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民法 第848条(未成年後見監督人の指定) 詳細ページ
(未成年後見監督人の指定)
第八百四十八条未成年後見人を指定することができる者は、遺言で、未成年後見監督人を指定することができる。
民法 第849条(後見監督人の選任) 詳細ページ
(後見監督人の選任)
第八百四十九条家庭裁判所は、必要があると認めるときは、被後見人、その親族若しくは後見人の請求により又は職権で、後見監督人を選任することができる。
民法 第850条(後見監督人の欠格事由) 詳細ページ
(後見監督人の欠格事由)
第八百五十条後見人の配偶者、直系血族及び兄弟姉妹は、後見監督人となることができない。
民法 第851条(後見監督人の職務) 詳細ページ
(後見監督人の職務)
第八百五十一条後見監督人の職務は、次のとおりとする。
一後見人の事務を監督すること。
二後見人が欠けた場合に、遅滞なくその選任を家庭裁判所に請求すること。
三急迫の事情がある場合に、必要な処分をすること。
四後見人又はその代表する者と被後見人との利益が相反する行為について被後見人を代表すること。
民法 第852条(委任及び後見人の規定の準用) 詳細ページ
(委任及び後見人の規定の準用)
第八百五十二条第六百四十四条、第六百五十四条、第六百五十五条、第八百四十四条、第八百四十六条、第八百四十七条、第八百六十一条第二項及び第八百六十二条の規定は後見監督人について、第八百四十条第三項及び第八百五十七条の二の規定は未成年後見監督人について、第八百四十三条第四項、第八百五十九条の二及び第八百五十九条の三の規定は成年後見監督人について準用する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。