民法 / テーマ別まとめ

契約/終身定期金

終身定期金の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

終身定期金契約は、人の死亡までの間、定期的に金銭その他の物を給付し続けることを約束する契約です。給付の計算方法、元本を受け取った債務者が給付を怠った場合の解除と返還、債務者の帰責事由で死亡が生じた場合の債権存続の宣告、遺贈への準用を定めています。

終身定期金
条文場面内容
689条契約の成立死亡まで定期に金銭等を給付する約束
690条給付額の計算日割りで計算
691条給付を怠った場合元本返還請求ができる
691条返還時の扱い受取済み定期金から元本利息を控除
692条解除の方法533条を準用(同時履行)
693条債務者の帰責で死亡裁判所が債権の存続を宣告できる
694条遺贈の場合この節の規定を準用
  • 691条2項:元本返還請求をしても、別途の損害賠償請求は妨げられない。
  • 693条2項:存続宣告があっても、691条の元本返還請求権の行使は妨げられない。
  • 692条は533条(同時履行の抗弁)を準用する旨のみを定め、具体的な履行内容は規定していない。
1

終身定期金

終身定期金について、条文は何を定めているか。

第689条終身定期金契約死亡まで定期に物を渡す契約が成立する1項判例なし
  • 自己・相手方・第三者いずれかの死亡までが給付の期間になる
  • 給付先は相手方または第三者でもよい
  • 給付対象は金銭その他の物
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第690条終身定期金の計算定期金の額は日割りで計算する1項判例なし
  • 支給期間の途中で終了しても日割りで計算する
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第691条終身定期金契約の解除元本を受け取った側が給付を怠ると元本返還を請求できる2項判例なし
  • 対象は元本を受領した終身定期金債務者
  • 給付を怠る、または他の義務を履行しないときに請求可能
  • 返還時は既受領の定期金から元本利息を控除した残額を返す
  • 元本返還請求とは別に損害賠償請求もできる
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第692条終身定期金契約の解除と同時履行解除の際は533条〈同時履行の抗弁〉(同時履行の抗弁)を準用する1項判例なし
  • 691条〈終身定期金契約の解除〉の場合に533条〈同時履行の抗弁〉の規定を準用する
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第693条終身定期金債権の存続の宣告債務者の落ち度で死亡した場合、裁判所が債権の存続を宣告できる2項判例なし
  • 死亡が終身定期金債務者の責めに帰すべき事由による場合が対象
  • 債権者またはその相続人の請求により裁判所が宣告する
  • 宣告の内容は債権が相当の期間存続すること
  • 存続宣告があっても691条〈終身定期金契約の解除〉の元本返還請求は妨げられない
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第694条終身定期金の遺贈終身定期金の遺贈にもこの節の規定を準用する1項判例なし
  • 終身定期金契約の規定(689条〈終身定期金契約〉〜693条〈終身定期金債権の存続の宣告〉)を遺贈にも準用する
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民法 第689条(終身定期金契約) 詳細ページ
(終身定期金契約)
第六百八十九条終身定期金契約は、当事者の一方が、自己、相手方又は第三者の死亡に至るまで、定期に金銭その他の物を相手方又は第三者に給付することを約することによって、その効力を生ずる。
民法 第690条(終身定期金の計算) 詳細ページ
(終身定期金の計算)
第六百九十条終身定期金は、日割りで計算する。
民法 第691条(終身定期金契約の解除) 詳細ページ
(終身定期金契約の解除)
第六百九十一条終身定期金債務者が終身定期金の元本を受領した場合において、その終身定期金の給付を怠り、又はその他の義務を履行しないときは、相手方は、元本の返還を請求することができる。この場合において、相手方は、既に受け取った終身定期金の中からその元本の利息を控除した残額を終身定期金債務者に返還しなければならない。
2前項の規定は、損害賠償の請求を妨げない。
民法 第692条(終身定期金契約の解除と同時履行) 詳細ページ
(終身定期金契約の解除と同時履行)
第六百九十二条第五百三十三条の規定は、前条の場合について準用する。
民法 第693条(終身定期金債権の存続の宣告) 詳細ページ
(終身定期金債権の存続の宣告)
第六百九十三条終身定期金債務者の責めに帰すべき事由によって第六百八十九条に規定する死亡が生じたときは、裁判所は、終身定期金債権者又はその相続人の請求により、終身定期金債権が相当の期間存続することを宣告することができる。
2前項の規定は、第六百九十一条の権利の行使を妨げない。
民法 第694条(終身定期金の遺贈) 詳細ページ
(終身定期金の遺贈)
第六百九十四条この節の規定は、終身定期金の遺贈について準用する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。