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先取特権の種類/不動産の先取特権

不動産の先取特権の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

不動産の先取特権は、他の債権者に優先して不動産から弁済を受けられる権利で、民法は「保存」「工事」「売買」の3種類を定めています。それぞれ発生原因となる費用や代金の範囲が条文で個別に決められています。実務では、どの費用がどの類型に当たるかを見分けることが出発点になります。

不動産の先取特権
種類対象となる債権存在する範囲
保存の先取特権不動産の保存にかかった費用かかった費用の全額
保存の先取特権権利の保存・承認・実行の費用かかった費用の全額
工事の先取特権設計・施工・監理の工事費用増価額が現存する範囲のみ
売買の先取特権不動産の代金代金及びその利息
  • 工事の先取特権は、工事による価格の増加が今も残っている場合に限り、その増えた分の額についてのみ成立する。
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不動産の先取特権

不動産の先取特権について、条文は何を定めているか。

第325条不動産の先取特権不動産の先取特権が生じる3つの原因を定める1項・3号判例なし
  • 原因は「保存」「工事」「売買」の3種類のみ
  • 対象は債務者が持つ特定の不動産
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第326条不動産保存の先取特権保存費用にかかる先取特権の範囲を定める1項判例なし
  • 不動産の保存にかかった費用が対象
  • 不動産に関する権利の保存・承認・実行の費用も対象
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第327条不動産工事の先取特権工事費用にかかる先取特権の範囲を定める2項判例 1件
  • 設計・施工・監理をした者の工事費用が対象
  • 工事による価格の増加が今も残っている場合だけ成立
  • 増えた価格の分の額についてのみ存在する
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第328条不動産売買の先取特権売買代金にかかる先取特権の範囲を定める1項判例なし
  • 不動産の代金とその利息が対象
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第327条民法

不動産工事の先取特権の対象となるべき不動産の増価額が不動産競売手続における評価人の評価又は最低売却価額の決定に反映されていないことが同先取特権によって優先弁済を受けるべき実体的権利に与える影響の有無

裁判要旨不動産工事の先取特権の対象となるべき不動産の増価額が不動産競売手続における評価人の評価又は最低売却価額の決定に反映されていないことは,同先取特権の被担保債権が優先弁済を受けるべき実体的権利に影響を与えない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成14年1月22日 平成11(受)1244
登載
集民 第205号107頁
参照法条
民法327条,民法338条2項
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民法 第325条(不動産の先取特権) 詳細ページ
(不動産の先取特権)
第三百二十五条次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の不動産について先取特権を有する。
一不動産の保存
二不動産の工事
三不動産の売買
民法 第326条(不動産保存の先取特権) 詳細ページ
(不動産保存の先取特権)
第三百二十六条不動産の保存の先取特権は、不動産の保存のために要した費用又は不動産に関する権利の保存、承認若しくは実行のために要した費用に関し、その不動産について存在する。
民法 第327条(不動産工事の先取特権) 詳細ページ
(不動産工事の先取特権)
第三百二十七条不動産の工事の先取特権は、工事の設計、施工又は監理をする者が債務者の不動産に関してした工事の費用に関し、その不動産について存在する。
2前項の先取特権は、工事によって生じた不動産の価格の増加が現存する場合に限り、その増価額についてのみ存在する。
民法 第328条(不動産売買の先取特権) 詳細ページ
(不動産売買の先取特権)
第三百二十八条不動産の売買の先取特権は、不動産の代価及びその利息に関し、その不動産について存在する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。