民法 / テーマ別まとめ

人/住所

住所の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

民法は、権利義務の帰属先を定めるうえで基準となる「住所」の決め方を定めています。住所が分からない場合や日本に住所を持たない場合の扱い、特定の行為についてだけ別の場所を住所として扱う「仮住所」の制度もあわせて整理します。

住所
場面何を住所とみなすか根拠条文
通常の場合生活の本拠第22条
住所が知れない場合居所第23条1項
日本に住所がない場合日本国内の居所第23条2項
特定の行為について選定した場合選定した仮住所(その行為に限る)第24条
  • 日本に住所がない者の居所みなし(第23条2項)は、準拠法を定める法律によりその者の住所地法によるべき場合は適用されない。
  • 仮住所(第24条)は選定した特定の行為に関してのみ住所とみなされ、他の行為には及ばない。
1

住所

住所について、条文は何を定めているか。

第22条住所生活の本拠が住所になる1項判例 2件
  • 実際に生活の中心となっている場所が住所として扱われる。
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第23条居所住所不明時や国内不在時は居所を住所とみなす2項判例なし
  • 住所が分からないときは、居所が住所とみなされる。
  • 日本に住所がない人(日本人・外国人を問わない)は、日本国内の居所が住所とみなされる。
  • ただし準拠法上その人の住所地法によるべき場合はこの限りでない。
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第24条仮住所特定の行為だけ仮の住所を決められる1項判例なし
  • ある行為について仮住所を選んだときは、その行為に関してのみ仮住所が住所として扱われる。
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第22条民法

香港に赴任しつつ国内にも相応の日数滞在していた者が,国外財産の贈与を受けた時において,相続税法(平成15年法律第8号による改正前のもの)1条の2第1号所定の贈与税の課税要件である国内(同法の施行地)における住所を有していたとはいえないとされた事例

裁判要旨香港に赴任しつつ国内にも相応の日数滞在していた者が国外財産の贈与を受けた場合において,当該贈与を受けたのが上記赴任の開始から約2年半後のことであり,通算約3年半にわたる赴任期間中の約3分の2の日数を香港の居宅に滞在して過ごし,その間に現地での業務に従事していたなど判示の事実関係の下では,上記期間中の約4分の1の日数を国内の居宅に滞在して過ごし,その間に国内での業務に従事していた上,贈与税回避の目的の下に国内での滞在日数が多くなりすぎないよう調整していたとしても,その者は,当該贈与を受けた時において,相続税法(平成15年法律第8号による改正前のもの)1条の2第1号所定の贈与税の課税要件である国内(同法の施行地)における住所を有していたということはできない。
(補足意見がある。)
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成23年2月18日 平成20(行ヒ)139
登載
集民 第236号71頁
参照法条
相続税法(平成15年法律第8号による改正前のもの)1条の2,相続税法(平成15年法律第8号による改正前のもの)2条の2,民法22条
論点2第22条民法

都市公園内に不法に設置されたテントを起居の場所としている者につき,同テントの所在地に住所を有するものとはいえないとされた事例

裁判要旨Xが,都市公園法に違反して,都市公園内に不法に設置されたキャンプ用テントを起居の場所とし,公園施設である水道設備等を利用して日常生活を営んでいるなど原判示の事実関係の下においては,Xは,上記テントの所在地に住所を有するものとはいえない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成20年10月3日 平成19(行ヒ)137
登載
集民 第229号1頁
参照法条
住民基本台帳法4条,住民基本台帳法23条,地方自治法10条1項,民法22条,都市公園法6条1項
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民法 第22条(住所) 詳細ページ
(住所)
第二十二条各人の生活の本拠をその者の住所とする。
民法 第23条(居所) 詳細ページ
(居所)
第二十三条住所が知れない場合には、居所を住所とみなす。
2日本に住所を有しない者は、その者が日本人又は外国人のいずれであるかを問わず、日本における居所をその者の住所とみなす。ただし、準拠法を定める法律に従いその者の住所地法によるべき場合は、この限りでない。
民法 第24条(仮住所) 詳細ページ
(仮住所)
第二十四条ある行為について仮住所を選定したときは、その行為に関しては、その仮住所を住所とみなす。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。