判示事項
密輸に係る貨物の所有者を確定しないで被告人らから同貨物の価格に相当する金額を追徴した場合と破棄理由。
裁判要旨
職権をもつて調査すると、原判決の是認する第一審判決は、同判示第一の犯罪に係る貨物の所有者を確定しないで、同貨物の価格に相当する金額を被告人らから追徴しているのであるが、犯罪に係る貨物等が被告人以外の第三者の所有である場合には、その物の没収につき当該第三者に告知、弁解、防禦の機会を与えるべき旨の規定がないから、没収は憲法第三一条、第二九条に違反するものであり、従つて没収に代わる追徴の言渡もまた許されないものと解すべきことは、当裁判所の判例(昭和二九年(あ)第五六六号、同三七年一二月一二日大法廷判決)とするところであるから、本件において右貨物が被告人らおよび第一審相被告人ら以外の者の所有であるとすれば、被告人らに対しこれが没収に代わる追徴の言渡をすることは、許されないわけである。そうだとすれば、本件密輸に係る貨物の所有者が誰であるかを確定しないで被告人らから同貨物の価格に相当する金額を追徴した第一審判決およびこれを是認した原判決は関税法第一一八条第二項の解釈を誤つた違法があるか、又は追徴の前提要件たる貨物の所有者を確定しない審理不尽の違法がある。
参照法条
関税法111条1項,関税法118条1項,関税法118条2項,憲法31条,憲法29条,刑訴法411条1号,刑訴法413条
判示事項・裁判要旨・参照法条は、裁判所ウェブサイトの記載を
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