行政不服審査法 / テーマ別まとめ

審査請求/審査庁及び審理関係人

審査庁及び審理関係人の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

審査請求では、請求を受け付けた行政庁である「審査庁」が、原則として自らの職員のうちから「審理員」を指名し、審理手続を担当させます。あわせて、共同で請求する場合の総代、代理人、利害関係人として審理に加わる参加人など、審理に関わる人(審理関係人)の範囲・選任方法・権限が行政不服審査法第9条から第17条で定められています。本ページでは、これら審査庁・審理員・審理関係人に関する条文を整理しています。

審査庁及び審理関係人
区分該当する者・選任方法主な権限取下げ
審査庁審査請求を受けた行政庁審理員の指名・通知―
審理員審査庁の職員のうちから指名審理手続を実施―
総代共同請求人が3人以内で互選各自が一切の行為不可
代理人請求人・参加人が選任各自が一切の行為特別委任があれば可
参加人利害関係人が許可を得て参加参加に関する一切の行為特別委任があれば可
  • 内閣府設置法等に定める委員会が審査庁の場合、条例に特別の定めがある場合、却下裁決をする場合は、審理員の指名は不要(第9条1項ただし書)
  • 処分等に関与した者、審査請求人本人・配偶者・四親等内の親族・同居の親族・代理人・利害関係人などは審理員になれない(第9条2項)
  • 委員会等が審査庁の場合は関係規定の字句の読み替えがあり、第17条・第40条・第42条・第50条2項は適用されない(第9条3項)
  • 共同審査請求人が総代を互選しない場合、必要があれば審理員が互選を命じることができる(第11条2項)
  • 法人でない社団・財団も、代表者または管理人の定めがあればその名で審査請求できる(第10条)
  • 審査請求人の死亡・合併等による地位の承継や、権利譲受人が審査庁の許可を得て地位を承継する定めがある(第15条)
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審査庁及び審理関係人

審査庁及び審理関係人について、条文は何を定めているか。

第9条審理員審査庁が審理員を指名し通知する4項・10号判例なし
  • 職員(名簿があれば名簿記載者)から審理員を指名し、審査請求人等に通知する
  • 委員会等が審査庁の場合、条例に定めがある場合、却下する場合は指名不要
  • 処分に関与した者、審査請求人本人・親族・代理人などは審理員になれない
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第10条法人でない社団又は財団の審査請求代表者等がいれば法人格なくても請求可1項判例なし
  • 代表者または管理人の定めがある社団・財団は、その名で審査請求できる
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第11条総代共同請求人は3人以内の総代を選べる6項判例なし
  • 多数人が共同請求するときは3人を超えない総代を互選できる
  • 総代は取下げを除き、他の共同請求人のため一切の行為ができる
  • 総代選任後、共同請求人は総代を通じてのみ行為でき、必要なら解任も可能
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第12条代理人による審査請求代理人を立てて審査請求できる2項判例なし
  • 審査請求は代理人によってすることができる
  • 代理人は各自、請求人のため一切の行為ができる
  • 取下げは特別の委任を受けた場合のみ可能
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第13条参加人利害関係人は許可を得て参加できる4項判例なし
  • 利害関係人は審理員の許可を得て審査請求に参加できる
  • 審理員は必要なら利害関係人に参加を求めることができる
  • 参加人も代理人を立てられ、取下げは特別委任が必要
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第14条行政庁が裁決をする権限を有しなくなった場合の措置権限が移った行政庁に書類を引き継ぐ1項判例 3件
  • 法令改廃で裁決権限がなくなったら書類を新権限庁に引き継ぐ
  • 引継ぎを受けた行政庁は速やかに請求人・参加人へ通知する
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第15条審理手続の承継請求人が死亡等した場合の地位の引継ぎ6項判例なし
  • 死亡時は相続人等、合併等時は存続法人等が請求人の地位を承継する
  • 承継した者は書面で審査庁に届け出て、証明書類を添付する
  • 権利を譲り受けた者も審査庁の許可を得て地位を承継できる
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第16条標準審理期間審査庁は標準審理期間を定め公にする1項判例なし
  • 到達から裁決までの標準的な期間を定めるよう努める
  • 定めたときは事務所への備付け等で公にしておく
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第17条審理員となるべき者の名簿審理員候補の名簿を作成し公にする1項判例なし
  • 審査庁となるべき行政庁は審理員候補者の名簿作成に努める
  • 作成したときは事務所への備付け等で公にする
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第14条行政不服審査法

土地区画整理法一〇三条の規定に基づく換地処分についての審査請求の請求期間の起算日

裁判要旨土地区画整理法一〇三条の規定に基づく換地処分について被処分者がする審査請求の請求期間の起算日は、同人が換地処分の通知を受けてその処分があつたことを知つた日の翌日である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和56年7月3日 昭和55(行ツ)61
登載
集民 第133号255頁
参照法条
土地区画整理法103条,土地区画整理法104条,行政不服審査法14条1項
論点2第14条行政不服審査法

一、恩給法一五条ノ二所定の「審査請求ニ対スル裁決」の意義
二、異議決定書に記載すべき審査請求期間の教示の懈怠と審査請求期間の進行

裁判要旨一、恩給裁定についての審査請求が法定の期間経過後になされた不適法なものである場合には、たとえこれに対し実体審理のうえ棄却の裁決がなされても、右裁決は、恩給法一五条ノ二所定の「審査請求ニ対スル裁決」にあたらない。
二、行政庁が異議決定書に記載すべき審査請求期間の教示を怠つた場合にも、審査請求期間の進行が妨げられるものと解すべきではない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和48年6月21日 昭和46(行ツ)86
登載
集民 第109号403頁
参照法条
恩給法15条ノ2,行政不服審査法14条1項,行政不服審査法47条5項
論点3第14条行政不服審査法

行政処分が通知ではなく告示をもって画一的に告知される場合における行政不服審査法14条1項にいう「処分があったことを知った日」の意義

裁判要旨行政処分が個別の通知ではなく告示をもって多数の関係権利者等に画一的に告知される場合には,行政不服審査法14条1項〈行政庁が裁決をする権限を有しなくなった場合の措置〉にいう「処分があったことを知った日」とは,告示があった日をいう。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成14年10月24日 平成12(行ヒ)174
登載
民集 第56巻8号1903頁
参照法条
行政不服審査法14条1項,都市計画法(平成11年法律第87号による改正前のもの)59条1項,都市計画法(平成11年法律第87号による改正前のもの)62条1項
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

行政不服審査法 第9条(審理員) 詳細ページ
(審理員)
第九条第四条又は他の法律若しくは条例の規定により審査請求がされた行政庁(第十四条の規定により引継ぎを受けた行政庁を含む。以下「審査庁」という。)は、審査庁に所属する職員(第十七条に規定する名簿を作成した場合にあっては、当該名簿に記載されている者)のうちから第三節に規定する審理手続(この節に規定する手続を含む。)を行う者を指名するとともに、その旨を審査請求人及び処分庁等(審査庁以外の処分庁等に限る。)に通知しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに掲げる機関が審査庁である場合若しくは条例に基づく処分について条例に特別の定めがある場合又は第二十四条の規定により当該審査請求を却下する場合は、この限りでない。
一内閣府設置法第四十九条第一項若しくは第二項又は国家行政組織法第三条第二項に規定する委員会
二内閣府設置法第三十七条若しくは第五十四条又は国家行政組織法第八条に規定する機関
三地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第百三十八条の四第一項に規定する委員会若しくは委員又は同条第三項に規定する機関
2審査庁が前項の規定により指名する者は、次に掲げる者以外の者でなければならない。
一審査請求に係る処分若しくは当該処分に係る再調査の請求についての決定に関与した者又は審査請求に係る不作為に係る処分に関与し、若しくは関与することとなる者
二審査請求人
三審査請求人の配偶者、四親等内の親族又は同居の親族
四審査請求人の代理人
五前二号に掲げる者であった者
六審査請求人の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人
七第十三条第一項に規定する利害関係人
3審査庁が第一項各号に掲げる機関である場合又は同項ただし書の特別の定めがある場合においては、別表第一の上欄に掲げる規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとし、第十七条、第四十条、第四十二条及び第五十条第二項の規定は、適用しない。
4前項に規定する場合において、審査庁は、必要があると認めるときは、その職員(第二項各号(第一項各号に掲げる機関の構成員にあっては、第一号を除く。)に掲げる者以外の者に限る。)に、前項において読み替えて適用する第三十一条第一項の規定による審査請求人若しくは第十三条第四項に規定する参加人の意見の陳述を聴かせ、前項において読み替えて適用する第三十四条の規定による参考人の陳述を聴かせ、同項において読み替えて適用する第三十五条第一項の規定による検証をさせ、前項において読み替えて適用する第三十六条の規定による第二十八条に規定する審理関係人に対する質問をさせ、又は同項において読み替えて適用する第三十七条第一項若しくは第二項の規定による意見の聴取を行わせることができる。
行政不服審査法 第10条(法人でない社団又は財団の審査請求) 詳細ページ
(法人でない社団又は財団の審査請求)
第十条法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものは、その名で審査請求をすることができる。
行政不服審査法 第11条(総代) 詳細ページ
(総代)
第十一条多数人が共同して審査請求をしようとするときは、三人を超えない総代を互選することができる。
2共同審査請求人が総代を互選しない場合において、必要があると認めるときは、第九条第一項の規定により指名された者(以下「審理員」という。)は、総代の互選を命ずることができる。
3総代は、各自、他の共同審査請求人のために、審査請求の取下げを除き、当該審査請求に関する一切の行為をすることができる。
4総代が選任されたときは、共同審査請求人は、総代を通じてのみ、前項の行為をすることができる。
5共同審査請求人に対する行政庁の通知その他の行為は、二人以上の総代が選任されている場合においても、一人の総代に対してすれば足りる。
6共同審査請求人は、必要があると認める場合には、総代を解任することができる。
行政不服審査法 第12条(代理人による審査請求) 詳細ページ
(代理人による審査請求)
第十二条審査請求は、代理人によってすることができる。
2前項の代理人は、各自、審査請求人のために、当該審査請求に関する一切の行為をすることができる。ただし、審査請求の取下げは、特別の委任を受けた場合に限り、することができる。
行政不服審査法 第13条(参加人) 詳細ページ
(参加人)
第十三条利害関係人(審査請求人以外の者であって審査請求に係る処分又は不作為に係る処分の根拠となる法令に照らし当該処分につき利害関係を有するものと認められる者をいう。以下同じ。)は、審理員の許可を得て、当該審査請求に参加することができる。
2審理員は、必要があると認める場合には、利害関係人に対し、当該審査請求に参加することを求めることができる。
3審査請求への参加は、代理人によってすることができる。
4前項の代理人は、各自、第一項又は第二項の規定により当該審査請求に参加する者(以下「参加人」という。)のために、当該審査請求への参加に関する一切の行為をすることができる。ただし、審査請求への参加の取下げは、特別の委任を受けた場合に限り、することができる。
行政不服審査法 第14条(行政庁が裁決をする権限を有しなくなった場合の措置) 詳細ページ
(行政庁が裁決をする権限を有しなくなった場合の措置)
第十四条行政庁が審査請求がされた後法令の改廃により当該審査請求につき裁決をする権限を有しなくなったときは、当該行政庁は、第十九条に規定する審査請求書又は第二十一条第二項に規定する審査請求録取書及び関係書類その他の物件を新たに当該審査請求につき裁決をする権限を有することとなった行政庁に引き継がなければならない。この場合において、その引継ぎを受けた行政庁は、速やかに、その旨を審査請求人及び参加人に通知しなければならない。
行政不服審査法 第15条(審理手続の承継) 詳細ページ
(審理手続の承継)
第十五条審査請求人が死亡したときは、相続人その他法令により審査請求の目的である処分に係る権利を承継した者は、審査請求人の地位を承継する。
2審査請求人について合併又は分割(審査請求の目的である処分に係る権利を承継させるものに限る。)があったときは、合併後存続する法人その他の社団若しくは財団若しくは合併により設立された法人その他の社団若しくは財団又は分割により当該権利を承継した法人は、審査請求人の地位を承継する。
3前二項の場合には、審査請求人の地位を承継した相続人その他の者又は法人その他の社団若しくは財団は、書面でその旨を審査庁に届け出なければならない。この場合には、届出書には、死亡若しくは分割による権利の承継又は合併の事実を証する書面を添付しなければならない。
4第一項又は第二項の場合において、前項の規定による届出がされるまでの間において、死亡者又は合併前の法人その他の社団若しくは財団若しくは分割をした法人に宛ててされた通知が審査請求人の地位を承継した相続人その他の者又は合併後の法人その他の社団若しくは財団若しくは分割により審査請求人の地位を承継した法人に到達したときは、当該通知は、これらの者に対する通知としての効力を有する。
5第一項の場合において、審査請求人の地位を承継した相続人その他の者が二人以上あるときは、その一人に対する通知その他の行為は、全員に対してされたものとみなす。
6審査請求の目的である処分に係る権利を譲り受けた者は、審査庁の許可を得て、審査請求人の地位を承継することができる。
行政不服審査法 第16条(標準審理期間) 詳細ページ
(標準審理期間)
第十六条第四条又は他の法律若しくは条例の規定により審査庁となるべき行政庁(以下「審査庁となるべき行政庁」という。)は、審査請求がその事務所に到達してから当該審査請求に対する裁決をするまでに通常要すべき標準的な期間を定めるよう努めるとともに、これを定めたときは、当該審査庁となるべき行政庁及び関係処分庁(当該審査請求の対象となるべき処分の権限を有する行政庁であって当該審査庁となるべき行政庁以外のものをいう。次条において同じ。)の事務所における備付けその他の適当な方法により公にしておかなければならない。
行政不服審査法 第17条(審理員となるべき者の名簿) 詳細ページ
(審理員となるべき者の名簿)
第十七条審査庁となるべき行政庁は、審理員となるべき者の名簿を作成するよう努めるとともに、これを作成したときは、当該審査庁となるべき行政庁及び関係処分庁の事務所における備付けその他の適当な方法により公にしておかなければならない。
出

一次情報

原文ママ

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