行政手続法 / テーマ別まとめ

総則

総則の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

行政手続法の総則(第1条~第4条)は、処分・行政指導・届出・命令等の手続に共通するルールの目的と、法律で使う用語の意味、そしてこの法律が適用されない場合を定めています。実務では、対象の行為が第2条の「処分」「申請」「不利益処分」などのどれに当たるかを確認したうえで、第3条・第4条の適用除外に該当しないかを見る必要があります。

総則における主な用語の定義
用語意味具体例
処分行政庁が行う権力的な行為許可・命令等
申請許認可等を求め応答義務がある行為許可申請
不利益処分義務を課し権利を制限する処分(例外あり)許可取消し
行政指導処分に当たらない指導・勧告・助言改善指導
届出通知義務がある行為(申請を除く)開業届出
命令等内閣・行政機関が定める基準等審査基準・処分基準
  • 他の法律に特別の定めがあるときはその定めが優先する(1条2項)
  • 国会・裁判所の議決や裁判、検察官等の刑事処分は次章~第四章の二が適用除外(3条1項)
  • 一部の命令等(施行期日を定める政令等)は第六章が適用除外(3条2項)
  • 地方公共団体の機関の処分・行政指導・届出・命令等は次章~第六章が適用除外(3条3項)
  • 国の機関等が固有の資格で処分等の名あて人・届出者となる場合は全面適用除外(4条1項)
  • 特別の法人や指定を受けた者への監督処分は次章・第三章のみ適用除外(4条2・3項)
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総則

総則について、条文は何を定めているか。

第1条目的等行政運営の公正・透明性の向上が目的2項判例なし
  • 処分・行政指導・届出や命令等の手続に共通するルールを定める
  • 目的は国民の権利利益の保護に資すること
  • 他の法律に特別の定めがあればそちらが優先する(1条2項)
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第2条定義処分・申請・不利益処分など用語を定義1項・8号判例なし
  • 処分は行政庁が行う権力的な行為
  • 不利益処分は義務を課したり権利を制限する処分(例外あり)
  • 命令等には審査基準・処分基準・行政指導指針を含む
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第3条適用除外特定の処分・行政指導は法の適用から除外3項・22号判例なし
  • 国会や裁判所の議決・裁判による処分は適用除外
  • 検察官等の刑事処分、公務員への処分等も除外
  • 地方公共団体の処分等は次章~第六章が適用除外(3条3項)
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第4条国の機関等に対する処分等の適用除外国の機関やその固有の資格の処分等は適用除外4項・9号判例なし
  • 国や地方公共団体が固有の資格で名あて人となる処分等は全面適用除外
  • 一定の法人への監督処分は次章・第三章のみ適用除外
  • 指定を受けた者への監督処分も一部適用除外
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

行政手続法 第1条(目的等) 詳細ページ
(目的等)
第一条この法律は、処分、行政指導及び届出に関する手続並びに命令等を定める手続に関し、共通する事項を定めることによって、行政運営における公正の確保と透明性(行政上の意思決定について、その内容及び過程が国民にとって明らかであることをいう。第四十六条において同じ。)の向上を図り、もって国民の権利利益の保護に資することを目的とする。
2処分、行政指導及び届出に関する手続並びに命令等を定める手続に関しこの法律に規定する事項について、他の法律に特別の定めがある場合は、その定めるところによる。
行政手続法 第2条(定義) 詳細ページ
(定義)
第二条この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一法令法律、法律に基づく命令(告示を含む。)、条例及び地方公共団体の執行機関の規則(規程を含む。以下「規則」という。)をいう。
二処分行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為をいう。
三申請法令に基づき、行政庁の許可、認可、免許その他の自己に対し何らかの利益を付与する処分(以下「許認可等」という。)を求める行為であって、当該行為に対して行政庁が諾否の応答をすべきこととされているものをいう。
四不利益処分行政庁が、法令に基づき、特定の者を名あて人として、直接に、これに義務を課し、又はその権利を制限する処分をいう。ただし、次のいずれかに該当するものを除く。
イ事実上の行為及び事実上の行為をするに当たりその範囲、時期等を明らかにするために法令上必要とされている手続としての処分
ロ申請により求められた許認可等を拒否する処分その他申請に基づき当該申請をした者を名あて人としてされる処分
ハ名あて人となるべき者の同意の下にすることとされている処分
ニ許認可等の効力を失わせる処分であって、当該許認可等の基礎となった事実が消滅した旨の届出があったことを理由としてされるもの
五行政機関次に掲げる機関をいう。
イ法律の規定に基づき内閣に置かれる機関若しくは内閣の所轄の下に置かれる機関、宮内庁、内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第四十九条第一項若しくは第二項に規定する機関、国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第三条第二項に規定する機関、会計検査院若しくはこれらに置かれる機関又はこれらの機関の職員であって法律上独立に権限を行使することを認められた職員
ロ地方公共団体の機関(議会を除く。)
六行政指導行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。
七届出行政庁に対し一定の事項の通知をする行為(申請に該当するものを除く。)であって、法令により直接に当該通知が義務付けられているもの(自己の期待する一定の法律上の効果を発生させるためには当該通知をすべきこととされているものを含む。)をいう。
八命令等内閣又は行政機関が定める次に掲げるものをいう。
イ法律に基づく命令(処分の要件を定める告示を含む。次条第二項において単に「命令」という。)又は規則
ロ審査基準(申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。以下同じ。)
ハ処分基準(不利益処分をするかどうか又はどのような不利益処分とするかについてその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。以下同じ。)
ニ行政指導指針(同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対し行政指導をしようとするときにこれらの行政指導に共通してその内容となるべき事項をいう。以下同じ。)
行政手続法 第3条(適用除外) 詳細ページ
(適用除外)
第三条次に掲げる処分及び行政指導については、次章から第四章の二までの規定は、適用しない。
一国会の両院若しくは一院又は議会の議決によってされる処分
二裁判所若しくは裁判官の裁判により、又は裁判の執行としてされる処分
三国会の両院若しくは一院若しくは議会の議決を経て、又はこれらの同意若しくは承認を得た上でされるべきものとされている処分
四検査官会議で決すべきものとされている処分及び会計検査の際にされる行政指導
五刑事事件に関する法令に基づいて検察官、検察事務官又は司法警察職員がする処分及び行政指導
六国税又は地方税の犯則事件に関する法令(他の法令において準用する場合を含む。)に基づいて国税庁長官、国税局長、税務署長、国税庁、国税局若しくは税務署の当該職員、税関長、税関職員又は徴税吏員(他の法令の規定に基づいてこれらの職員の職務を行う者を含む。)がする処分及び行政指導並びに金融商品取引の犯則事件に関する法令(他の法令において準用する場合を含む。)に基づいて証券取引等監視委員会、その職員(当該法令においてその職員とみなされる者を含む。)、財務局長又は財務支局長がする処分及び行政指導
七学校、講習所、訓練所又は研修所において、教育、講習、訓練又は研修の目的を達成するために、学生、生徒、児童若しくは幼児若しくはこれらの保護者、講習生、訓練生又は研修生に対してされる処分及び行政指導
八刑務所、少年刑務所、拘置所、留置施設、海上保安留置施設、少年院又は少年鑑別所において、収容の目的を達成するためにされる処分及び行政指導
九公務員(国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第二条第一項に規定する国家公務員及び地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第三条第一項に規定する地方公務員をいう。以下同じ。)又は公務員であった者に対してその職務又は身分に関してされる処分及び行政指導
十外国人の出入国、出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第六十一条の二第一項に規定する難民の認定、同条第二項に規定する補完的保護対象者の認定又は帰化に関する処分及び行政指導
十一専ら人の学識技能に関する試験又は検定の結果についての処分
十二相反する利害を有する者の間の利害の調整を目的として法令の規定に基づいてされる裁定その他の処分(その双方を名宛人とするものに限る。)及び行政指導
十三公衆衛生、環境保全、防疫、保安その他の公益に関わる事象が発生し又は発生する可能性のある現場において警察官若しくは海上保安官又はこれらの公益を確保するために行使すべき権限を法律上直接に与えられたその他の職員によってされる処分及び行政指導
十四報告又は物件の提出を命ずる処分その他その職務の遂行上必要な情報の収集を直接の目的としてされる処分及び行政指導
十五審査請求、再調査の請求その他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の処分
十六前号に規定する処分の手続又は第三章に規定する聴聞若しくは弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続において法令に基づいてされる処分及び行政指導
2次に掲げる命令等を定める行為については、第六章の規定は、適用しない。
一法律の施行期日について定める政令
二恩赦に関する命令
三命令又は規則を定める行為が処分に該当する場合における当該命令又は規則
四法律の規定に基づき施設、区間、地域その他これらに類するものを指定する命令又は規則
五公務員の給与、勤務時間その他の勤務条件について定める命令等
六審査基準、処分基準又は行政指導指針であって、法令の規定により若しくは慣行として、又は命令等を定める機関の判断により公にされるもの以外のもの
3第一項各号及び前項各号に掲げるもののほか、地方公共団体の機関がする処分(その根拠となる規定が条例又は規則に置かれているものに限る。)及び行政指導、地方公共団体の機関に対する届出(前条第七号の通知の根拠となる規定が条例又は規則に置かれているものに限る。)並びに地方公共団体の機関が命令等を定める行為については、次章から第六章までの規定は、適用しない。
行政手続法 第4条(国の機関等に対する処分等の適用除外) 詳細ページ
(国の機関等に対する処分等の適用除外)
第四条国の機関又は地方公共団体若しくはその機関に対する処分(これらの機関又は団体がその固有の資格において当該処分の名あて人となるものに限る。)及び行政指導並びにこれらの機関又は団体がする届出(これらの機関又は団体がその固有の資格においてすべきこととされているものに限る。)については、この法律の規定は、適用しない。
2次の各号のいずれかに該当する法人に対する処分であって、当該法人の監督に関する法律の特別の規定に基づいてされるもの(当該法人の解散を命じ、若しくは設立に関する認可を取り消す処分又は当該法人の役員若しくは当該法人の業務に従事する者の解任を命ずる処分を除く。)については、次章及び第三章の規定は、適用しない。
一法律により直接に設立された法人又は特別の法律により特別の設立行為をもって設立された法人
二特別の法律により設立され、かつ、その設立に関し行政庁の認可を要する法人のうち、その行う業務が国又は地方公共団体の行政運営と密接な関連を有するものとして政令で定める法人
3行政庁が法律の規定に基づく試験、検査、検定、登録その他の行政上の事務について当該法律に基づきその全部又は一部を行わせる者を指定した場合において、その指定を受けた者(その者が法人である場合にあっては、その役員)又は職員その他の者が当該事務に従事することに関し公務に従事する職員とみなされるときは、その指定を受けた者に対し当該法律に基づいて当該事務に関し監督上される処分(当該指定を取り消す処分、その指定を受けた者が法人である場合におけるその役員の解任を命ずる処分又はその指定を受けた者の当該事務に従事する者の解任を命ずる処分を除く。)については、次章及び第三章の規定は、適用しない。
4次に掲げる命令等を定める行為については、第六章の規定は、適用しない。
一国又は地方公共団体の機関の設置、所掌事務の範囲その他の組織について定める命令等
二皇室典範(昭和二十二年法律第三号)第二十六条の皇統譜その他天皇及び皇族の身分関係に関する事項について定める命令等
三公務員の礼式、服制、研修、教育訓練、表彰及び報償並びに公務員の間における競争試験について定める命令等
四国又は地方公共団体の予算、決算及び会計について定める命令等(入札の参加者の資格、入札保証金その他の国又は地方公共団体の契約の相手方又は相手方になろうとする者に係る事項を定める命令等を除く。)並びに国又は地方公共団体の財産及び物品の管理について定める命令等(国又は地方公共団体が財産及び物品を貸し付け、交換し、売り払い、譲与し、信託し、若しくは出資の目的とし、又はこれらに私権を設定することについて定める命令等であって、これらの行為の相手方又は相手方になろうとする者に係る事項を定めるものを除く。)
五会計検査について定める命令等
六国の機関相互間の関係について定める命令等並びに地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二編第十二章に規定する国と普通地方公共団体との関係及び普通地方公共団体相互間の関係その他の国と地方公共団体との関係及び地方公共団体相互間の関係について定める命令等(第一項の規定によりこの法律の規定を適用しないこととされる処分に係る命令等を含む。)
七第二項各号に規定する法人の役員及び職員、業務の範囲、財務及び会計その他の組織、運営及び管理について定める命令等(これらの法人に対する処分であって、これらの法人の解散を命じ、若しくは設立に関する認可を取り消す処分又はこれらの法人の役員若しくはこれらの法人の業務に従事する者の解任を命ずる処分に係る命令等を除く。)
出

一次情報

原文ママ

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