日本国憲法 / テーマ別まとめ

天皇

天皇の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

日本国憲法第1条から第8条は、天皇の地位・皇位継承・国事行為とその手続を定めています。天皇の行為には内閣の助言と承認が必要で、責任は内閣が負い、天皇自身は国政に関する権能を持ちません。あわせて摂政の扱い、内閣総理大臣・最高裁判所長官の任命、皇室財産の授受についても定めています。

天皇
区分内容
地位日本国・国民統合の象徴
地位の根拠主権者である国民の総意
皇位継承世襲、皇室典範に基づく
国事行為の要件内閣の助言と承認
責任の所在内閣が負う
天皇の権能国政に関する権能なし
摂政天皇の名で国事行為を代行
内閣総理大臣の任命国会の指名に基づき任命
最高裁長官の任命内閣の指名に基づき任命
皇室財産の授受国会の議決が必要
  • 天皇は法律の定めるところにより、国事行為を委任できる(第4条2項)
  • 摂政を置く場合、第4条1項の規定を準用する(第5条)
  • 第7条の国事行為には、法律・政令・条約の公布、国会召集、衆議院解散、総選挙施行の公示、大使・公使の信任状認証、大赦等の認証、栄典授与、外交文書の認証、外国大使等の接受、儀式が含まれる
  • 皇室財産に関する行為は、譲り渡し・譲り受け・賜与のいずれも国会の議決が必要
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天皇

天皇について、条文は何を定めているか。

第1条天皇は日本・国民統合の象徴1項判例 1件
  • 地位は主権者である国民の総意に基づく
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第2条皇位は世襲、皇室典範により継承1項判例なし
  • 皇室典範は国会が議決した法律
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第3条国事行為は内閣の助言と承認が必要1項判例なし
  • 内閣が国事行為の責任を負う
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第4条国事行為のみを行い、国政の権能なし2項判例なし
  • 憲法が定める国事行為に限定される
  • 法律の定めにより国事行為を委任できる
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第5条摂政は天皇の名で国事行為を代行1項判例なし
  • 第4条1項〈天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。〉の規定を準用する
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第6条内閣総理大臣と最高裁長官を任命2項判例なし
  • 内閣総理大臣は国会の指名に基づき任命
  • 最高裁判所長官は内閣の指名に基づき任命
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第7条内閣の助言と承認で行う10の国事行為1項・10号判例 1件
  • 公布、国会召集、衆議院解散、総選挙の公示など
  • 官吏の任免や信任状・外交文書の認証など
  • 栄典授与、大赦等の認証、儀式なども含む
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第8条皇室財産の譲渡・譲受は国会議決が必要1項判例なし
  • 譲り渡し・譲り受け・賜与のいずれも対象
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第1条日本国憲法

天皇と民事裁判権

裁判要旨天皇には民事裁判権は及ばない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成元年11月20日 平成1(行ツ)126
登載
民集 第43巻10号1160頁
参照法条
憲法1条,裁判所法3条,民訴法1編1章
論点2第7条日本国憲法

一 公式令廃止後の法令公布の方法
二 昭和二三年七月三一日なした昭和二三年政令第二〇一号違反教唆罪の成否

裁判要旨一 法令の公布は、国家が官報に代わる他の適当な方法をもつて行うものであることが明らかな場合でないかぎり、公式令廃止後も通常官報をもつてされるものと解するのが相当である。
二 昭和二三年政令第二〇一号は、昭和二三年七月三一日には公布されていなかつたのであるから、同日になした右政令違反教唆罪の成立する余地はない。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和32年12月28日 昭和30(れ)3
登載
刑集 第11巻14号3461頁
参照法条
公式令(明治40年勅令6号)12条,憲法7条1号,昭和23年7月22日附内閣総理大臣宛連合国最高司令官書簡に基く臨時措置に関する政令(昭和23年政令201号)2条,昭和23年7月22日附内閣総理大臣宛連合国最高司令官書簡に基く臨時措置に関する政令(昭和23年政令201号)3条,昭和23年7月22日附内閣総理大臣宛連合国最高司令官書簡に基く臨時措置に関する政令(昭和23年政令201号)附則,刑法61条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

日本国憲法 第1条 詳細ページ
第一条天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
日本国憲法 第2条 詳細ページ
第二条皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。
日本国憲法 第3条 詳細ページ
第三条天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。
日本国憲法 第4条 詳細ページ
第四条天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。
2天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。
日本国憲法 第5条 詳細ページ
第五条皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行ふ。この場合には、前条第一項の規定を準用する。
日本国憲法 第6条 詳細ページ
第六条天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。
2天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。
日本国憲法 第7条 詳細ページ
第七条天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。
一憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。
二国会を召集すること。
三衆議院を解散すること。
四国会議員の総選挙の施行を公示すること。
五国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。
六大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。
七栄典を授与すること。
八批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
九外国の大使及び公使を接受すること。
十儀式を行ふこと。
日本国憲法 第8条 詳細ページ
第八条皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。